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今までに見た舞台の感想をつづってあります。
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題名:仙翁と若者たち第11回日時:2005年11月23日19:00-21:10(途中休憩あり)
場所:文京シビックホール 小ホール
料金:招待券で見ました(前売2300円)
座席:最前列センターブロック右端
社中:丸一仙翁社中
出演:丸一仙翁、仙太、仙次、仙丸、仙若、
    宝仙、朱仙、菊仙、花仙、仙吉、他
番組:
仙翁襲名口上(丸一仙翁、仙太、仙次、仙丸、仙若)
ジャグリング(さいとう)
  マジック、リング、クラブ、ディアボロ
    ジャグリング
  暗闇の中でライトボール
マジック(仙太、仙次、仙丸、宝仙)
    ダンボール箱の中に仙丸さんがはいって回りから傘で突き刺す、
      傘を抜くと、パンツ1枚になった仙丸さんが出現)
    曲独楽(朱仙)
  手の平、羽子板の上、扇子の上、糸渡り、刃渡り、風車
茶番(花仙、仙丸、仙若)
  クラウンと象の着ぐるみのかけあい
傘回しの曲(全員)
  鞠、金輪、桝
    曲撥(仙太、宝仙、花仙)
    五階茶碗の曲(仙丸、菊仙)
    花籠鞠の曲(仙翁、仙丸)
    輪の組み取り(菊仙、花仙)
    寿獅子舞(仙若、仙丸、菊仙)
      オカメとの絡みあり

約6割の入り。お年よりの姿が目につきます。地元の方々なのでしょうか。
舞台を見る客層とは違うみたい。なんとなくアットホームな雰囲気です。
最初は仙翁の襲名披露口上。小仙から仙翁に変わったのがこの夏でした。
番組の前半は太神楽でない芸の数々。最初二人は仙翁社中で曲芸や音曲
を学んでいる素人の方々のジャグリング。さいとうさんのディアボロは
すごい。
朱仙さんは曲独楽のお披露目、1年間の修行の成果だそうです。最初は
傍目にも緊張しているのがわかり、こちらが手に汗握ってしまいました。
糸渡り、刃渡りはもちろんどきどき。でもミスはほとんどなく、風車は
棒の先できれいにまわっておりました。
茶番は昭和初期に行われていたものを、倉庫から着ぐるみ発掘してきて
再現したとのこと。すごいレトロの香りがする芸でした。もうちょい間
を保てばけっこう面白くなると思う。
後半は江戸太神楽。五階茶碗の曲は何度見てもはらはらします。
花籠鞠の曲は口上を受け持つ後見とのかけあいがおもしろい。自分で
やっても楽しくなりそうな花籠鞠、残念ながら籠を作る職人がいない
ので籠の入手はほとんど不可能なのだとか。惜しい。
獅子舞はダイナミック、オカメとの絡みははじめてみました。獅子が
客席に下りていって客の頭を噛んで悪鬼を払って終了。
この公演、自主公演として毎年一回シビックホールで行われているの
ですが、ごく近くに勤めている私でも存在を知りませんでした。自主
公演はシビックセンターではほとんど宣伝されないのです。表には
ポスターは掲げられません。もっと早く知っていればなあ。

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題名:マイフェアレディ
日時:2005年11月20日12:00-15:25(途中休憩あり)
場所:帝国劇場
料金:12850円(コンピュータ抽選手数料350円含む)
座席:A列32番(最前列センター付近)
訳:倉橋健 
訳詞:滝弘太郎・若谷和子
演出:西川信廣
振付:上島雪夫
出演:
イライザ:大地真央
ヒギンズ教授:石井一孝
ドゥーリトル:上條恒彦
フレディ:浦井健治
ピッカリング大佐:羽場裕一
ピアス夫人:春風ひとみ
ヒギンズ夫人:草村礼子
ジェミィ:治田敦
ハリィ: 安崎求
ゾルタン・カーパシー:藤木孝

友人にチケットを譲ってもらって見に行きました。
持つべきは最前列センターのチケットを譲ってくれる友ですな。
大地真央さんのイライザを見るのは今回が初めて、ということは
日本語でこの作品を見るのも初めてということになります。
汚い小娘から美貌の令嬢まで、最初から最後まで存在感溢れるイライザ
でありました。大地真央さんがイライザを演じるようになってから15年
が過ぎたそうです。小娘で存在感がありすぎるのはともかく(^^;)
まだまだいけそうです。白いパーティードレスの艶姿は目に眩しい。
しかしこれだけ押し出しの強いイライザだと、出て行った後で戻る
理由が感じられません(^^;;) ただ最初声がかすれていてちょっと
どきどきしました。
ヒギンズ教授役の石井一孝さんも映画のヒギンズに良く似てます。
面長で最初の登場シーンでは、そのまんまだなあと思いましたよ。
台詞が多くて歌が多くて駄々っ子で、ちょっと芝居が過ぎるように
思われるところもないではないのですが、そこはピッカリング大佐の
自然な演技で中和してもらってとてもいい感じ。
今回の舞台ではヒギンズ教授が一番のお気に入りでした。
一番普通に芝居をしていたのがピッカリング大佐役の羽場裕一さん。
ドゥーリトル氏の独特な哲学者ぶりも板についてましたね。上條さん
あいかわらず良い声。キャラクタとして一番好きなのはやっぱり
このドゥーリトル氏です。ゾルタンのいやらしいキャラクタも
そこだけ別の芝居をみているかのよう。東宝のマイフェアレディ
年表を見ていて気がついたのですが、ゾルタン役の藤木氏は初演では
フレディ役をやっていたのね。

舞台にたいへん満足したのですが、ちょっと気になる点がいくつか
ありました。今回の舞台ではイライザ教育に関する費用を全てピッカ
リングが持つと言ってしまい、賭けを始めなかったのです。でもって
後半では「賭けが、」という言葉が出てくるのはだいぶ違和感があり
ました。
下町言葉はなまりがはいった怪しい言葉で話してますが、それでも
ちょっときれいすぎ、そのくせヒギンズ教授の言葉がさほど美しく感
じられません。英国で見たときは、何しゃべってるんだかわからない
イライザと、まるで歌うようなヒギンズ教授と非常に対照的に思えた
のですが、日本ではそれがあまり出てこないようです。階級によって
言葉が違い、言葉によって階級がわかってしまう社会において、下層
階級でありながら上流階級の言葉を話すようになってしまったイライ
ザにはどこにも居場所がなくなってしまったわけですが、そこらへん
が社会の仕組みと言葉が違う日本においてなんだかよくわからない演
出になってしまっている気がします。
それから歌詞がどうも薄い感じ。音符ひとつに1音しか載らない日本語
の特性と訳の問題なのでしょうが、情報量が落ちている上に違っている
ことを歌っているみたい。The rain in Spain stays mainly in the plain!
なんてすごくきれいな韻なんだけど、訳詩では美しさは消えてますね。
I Could Have Danced All Night なんてどうして「踊り明かそう」に
なるんでしょう? 日本語で聞くのがもったいない作品だと強く
思いました。

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題名:深夜寄席
日時:2005年11月19日21:30-22:55
場所:新宿末広亭
料金:500円
座席:最後列からひとつ手前右端
出演:
鈴々舎風車    悋気の独楽
    月の家鏡太    寄合酒
    林家きく麿    パッション☆ネーブル
    五街道佐助    夢金   

1年ぶりの深夜寄席。場内は当時とうってかわって満員。
左右の桟敷にも客がはいっていました。若い人たちや
カップルが目立ちます。やっぱりタイガー&ドラゴン効果?
昔からはちょっと信じられない光景です。末広亭って
デートコースになっちゃったの?
末広亭前に今晩の演者を書いた看板て昔もありましたっけ?
落語を長いこと聞いてないせいもあり、佐助さん以外は皆初めて
見る顔でした。
疲れてたせいか、鏡太さんが枕で「落語界のヨン様」と自称したところ
でがつんと意識がなくなり、目が醒めたのは「冗談言っちゃいけない」
何の噺だったのか見当もつきません(^^;;
きく麿さんは新作、解散したアイドルのファンクラブを10年間やって
いた男がコンビニでつかまったら、元アイドルもつかまっていた。
いかにもありそうな歌入りで、下げもうまくついてました。
噺が終わった後に着物を脱ぎ捨てると、下には蛍光の橙色のレオタード。
細長い風船を持ち出して「動物何でも作ります」と客からお題を
貰い始めました。客席から「ブタ」という声が飛ぶと即座に「作れません」。
その後「犬」の声に犬を作っておりました。次の佐助さんの枕によると
今晩のきく麿さんは3番目のあがりを強く主張したのだとか。色物のひざに
なるつもりだったのね。きく麿さんはパントマイムの芸も持っている
そうで、次回はそちらが見たいかも。
気分がかわったところで、最後はきっちりとした古典、まるで雪が
降っているのが見えるかのような描写。で下げは夢だったのね。
この「夢金」私は初めて聞いたのです。長いこと落語聞いてますが、
メジャーなところで聞いてない噺がまだまだありそうでちょっと嬉しい。
終わって外に出ると演者のひとりが演じられた噺のタイトルを書いた
ホワイトボードを持って立っていました。これは嬉しいサービスです。
タイトルがわかるとまた聞こうという気にもなるというもの。
他の落語会でもやってほしい。

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題名:トランス elder version
日時:2005年11月19日19:00-21:00
場所:紀伊国屋ホール
料金:5800円
座席:I列12番
出演:
紅谷礼子:松本紀保
立原雅人:みのすけ
後藤参三:猪野学

紀伊国屋ホールで久々に演劇を見ました。私はある意味田舎に住んでいまして、新宿に
出てくることがほとんどありません。久々に歩く新宿東口の風景は以前とがらりと変
わっていて近未来に来てしまった気分。
さてこの作品は96年の公演を見ています。ほぼ10年ぶりに見たわけです。約9割の入り。
ある日突然、自分が南朝の天皇だと言い出した男がいて、そいつを病院にいれて療養さ
せているうちに、実は診察している医者が、自分が医者と信じた患者であって周りが
妄想にあわせているという、というのがまた妄想で。。。
患者と医者が次々と入れ替わってどの妄想なのかわからないのは前回でも非常に印象に
残っています。あのころは自分探しが流行していましたよねえ。
今回は、天皇がいい味出していました。ほんとに南朝の天皇がいらっしゃったらこんな
感じになるかもしれません。この舞台を見ていて自分自身の方が変わっていることに
気がつきました。本物の自分がない、自分という箱しかない、といって舞台で悩んで
いるのですが、それはまさに誰にとっても真理なのではないでしょうか。
本当の自分はいまここでこうやっている自分しかいないのに。
それから天皇だと主張するくらいでで入院させる必要あり?自分自身の意識が途切れる
のは確かに問題ですが、一貫した意識があって前のことを覚えていて「天皇である」
以外はすべて論理的な行動をしているのですから日常生活にはまったく不自由しないし
他人に害を及ぼすこともないでしょう。自分が何者である、よりも自分が一貫性のある
自分であることを確認するほうが生活するうえでよっぽど重要なことでしょう。
私は、認知症で日に日に壊れていく親を間のあたりにした経験から、いったいいつまで
自分が自分であるという認識を持って生きていけるか不安を持っています。もっとも
これ自体も幸せに生きていくのに必ずしも必要なことではないのでしょうが、まだ悟り
きれていません。
台詞の中で互いに「あなたが男だったらよかったのに」、を間違えて「女だったらよかっ
たのに。」場内爆笑でした。

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題名:ゴッドスペル
日時:2005年10月1日13:00-15:50(途中休憩あり)
場所:東京芸術劇場中ホール
料金:S席7800円
座席:1階H列10番(実質4列目左ブロック通路から3番目)
翻訳・訳詞・演出:青井陽治
出演:新納慎也(ジーザス)、大沢樹生(ユダ)、堀内敬子、真織由季、仲代奈緒、林田和久、
   真矢 武、宮川 浩、秋山エリサ、飯野めぐみ、satsuki、綾野はる、野島直人、中塚皓平、
   川原一馬、海老澤健次、岡田亮輔
音楽監督:樋口康雄
振付:本山新之助
美術:朝倉 摂
照明:沢田祐二
音響:山本浩一
衣裳監督:宇野善子
衣裳:文化服装学院
ヘアメイク:馮 啓孝
舞台監督:二瓶剛雄
プロデューサー:初見正弘
企画・製作:オン・タイム

客席前方をつぶして張り出しを作り、そこに水溜りをつくってあります。
だからH列でも実質4列目になります。1階はほぼ満員、2階はほぼ空席。
舞台の真中には前回公演のより大きなジャングルジム。青、赤、黄色、緑の
カラフルなパイプで作られています。舞台の両サイドがバンドのスペースとなって
います。透明なアクリル風のブロックがいくつも前方につんであります。
キャストは2001年公演とジーザスは異なり、ユダは同じ、アンサンブルは若手が交代?
といったところでしょうか。開演10分くらい前からキャストがジャングルジムの上に
佇んでぶらぶらしていました。キャストは皆普段着、エプロンあり、スーツあり、
ジャージあり。最初はピアノの伴奏で肉声の合唱、生声っていいですねえ。
ジーザスが出てきて、天井からカラフルな衣装が降ってきて、皆変身。PAも使い始め
ました。ただPAはいまいち、どうも音がこもって聞き取りにくいのです。反響がへんな
のかなあ。ジーザスはちょっと線が細い、もうちょい筋肉がついているほうが私として
は趣味かも。もっとも筋肉質のジーザスってちょっと変かもしれません(^^;;)
アンサンブルは古手を除いて若い、頑張ってます。初舞台のキャストも何人もいるとか、
初々しさがいい。これは事実上のオムニバス作品、ジーザスとユダ以外は語られる物語
によってさまざまな役割を演じます。私はキリスト教徒ではないので各シーンの意味を
的確にとらえることはできません。結局すべては「愛せよ」ということなのでしょうか。
昨日通夜に参列したばかりだったので、宗教についてちょっと考えてしまいました。
歌のDay By Day と Bless The Lord、フィナーレは良かった。宴会のシーンではキャスト
のひとりがバイオリンを持って引き始めた曲が、屋根の上のバイオリン引き(^^;)
インターミッションには舞台の上でワインの提供がありました。誰も客があがっていか
ないのでしかたなく?私が最初に舞台の上に。物を貰うと作品の評価がぐんと跳ね上が
ります(^^)/キャストと少しお話もできました。2幕の開演前にはキャストの演奏で歌。
2幕初めはユダの女装、きれいなお尻です(^^;) 最後の晩餐を経てフィナーレへ。
この作品は聖書に載っている物語を綴ることで事実上のオムニバスミュージカルと
なっているわけですが、聖書とさほど親しくない私にはやはり間延びしたように
思える場面も。これはこのような大きなホールではなく、下北沢あたりの小劇場で
肉声で濃密な空間を作れればもっとおもしろくなるような気がします。
突発的にはいっているギャグは演出なんでしょうね、寒いギャグを除いて上演時間を
短縮できればもっとしまるだろうに惜しい。キャストは頑張っているのに、演出で
損をしているように思われました。

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