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今までに見た舞台の感想をつづってあります。
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題名:??? ????? (ミュージカルどん底)
日時:2007年2月3日19:30-21:30
劇場: ???? (ヨルリングックザング)
料金:30000WON
座席:4列目中央
原作:ゴーリキー著「どん底」(「インスパイアされた」レベルの原作?)

主役はダブルキャストになっていました。
大学路の地下鉄4番出口から門をはいって20m程度いったところで、最初の角
を右に曲がってちょっといったところの左側のビルの地下にあります。
定員200人強の劇場に客は30人程度、劇場中央に縦に通路が1本、客席は足元が
凄く狭い構造になっていました。今回は半年ものロングラン、第11回韓国ミュー
ジカル音楽賞受賞だったので、当時はさぞかし混んでいたのでしょう。
オリジナルキャストで見たかったかも。
舞台はうらぶれた飲み屋、そこにいるのは飲み屋のマダムに亭主に、伯爵夫妻、
それにダンサー。舞台の後にギターとベースがたてかけてあり、演奏者がひとり、
舞台の右端にはピアノ。演奏は生演奏+テープのようでした。
オープニングはカウンターでマダムが歌い、ダンサーが踊ります。
そこに戻ってくるペペル。ペペルは皆に歓待されています。
実はペペルは伯爵夫人とできているのでした。そこに職をさがして飛び込んで
くるナターシャ、ナターシャがくることで皆がちょっとずつ変わり始めます。
ナターシャを口説くペペル、でもナターシャはなびきません。
マダムの娘は持病を抱えて外出もあまりできません。
彼女はアル中のおじさんをつれて外出中に事故で死亡。
ペペルと伯爵夫人の関係が伯爵にばれて揉みあいになり、伯爵の持っていた
ナイフでペペルは伯爵を殺してしまいます。逃亡を勧めるみんな、ペペルは
逃げ出しますが、、、、

各人が歌い上げる見せ場が違和感無く筋書きにはいりこんでいます。
曲も良い上に皆歌い上げる!惜しむらくは小さな劇場なのにマイクを使ってしまって
いること。これが肉声だったらもっと感動できたでしょう。
見終わった後に感じたことは「なんてよく出来た脚本に、力のある演技!!」
言葉はわからないのに、粗筋はもとより人間関係や感情の移り変わりまではっきり
手にとるようにわかりました。この舞台は台詞で物語が進むにも関わらず、
台詞というものが舞台の一部しか構成していないということを非常にはっきり
分からせてくれます。これほどの作品は今までにありませんでした。非常に濃密な
空間を体験した気分です。

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題名:ロミオとジュリエット
日時:2007年2月3日15:00-17:50(途中休憩あり)
劇場:世宗文化会館大ホール(ソウル)
料金:R席150000WON
座席:1階B-80(左ブロック7列目通路から右4つめ)

当日購入。VIP席が1席だけ、しかもどまんなかに残っていたのですが、
20万ウォンと聞いて値段に負けました。劇場ロビーには主役二人の
切り抜き等身大写真がおかれ、撮影スポットとなっていました。
1階席は両端と最後方を除いて満員。割引があるだろうとはいえ、
この価格でこれだけの動員は根強い人気があるようですね。
オープニングは、舞台全面にきらめく星々。その中を歩くヒロインの
シルエット、もう掴みはおっけー。壁と天井の全面に星がついていたようです。
対立する両家のコスチュームは赤と青に分かれており、わかりやすい。
赤と青で格闘する若者たち、殺陣としてみるとちょっと雑?
主要キャストはうたいまくり、アンサンブルは踊りまくるという分業が
なされていました。20人を超えるキャストが舞台全面を走り回ります。
ぴちぴちの太もも、無酸素運動系の筋肉が美しい。スポットがあたって
いるところ以外でもしっかりダンスがなされているところは舞台を
かっちりさせてます。とにかく動きつづけるキャストたちの体力がすごい。
女性はガーターベルトの下にニーパッドをつけています。
美しい動きというよりはダイナミック、それでいて見得を切った時は
迫力満点。フランス語で歌い上げられて、ダンスがあると次に期待
するのは曲芸(^^;) シルクトソレイユの導入部分を見てる気分に思わず
なったりして。。
仮面舞踏会で出会うロミオとジュリエット、これが美男美女の組み合わせで
これだけで客は呼べそうな気配。ロミオにまとわりついて蠢く灰色の女、
どうやらこれが死神らしいのですが、この動きがまた鋭い。
主要キャストは皆イケメンか美女でビジュアル的には問題なし。
美声と美しい場面を堪能しました。
カーテンコールでは客が舞台近くまで押し寄せていました。
そしてアンコールの歌はロミジュリ、そしてロミオを含むイケメントリオ。
イケメントリオのお兄さんたちは、順番に舞台の右から左まで走り回って
愛想を振り撒き、押し寄せる観客たちにハイタッチ。場内すごい盛り上がり
となっていました。皆カメラや携帯を取り出してばしばし撮影していたの
ですが、これほどまで撮影が制止されてない状態を見たのは初めて。
これなら受けるかも。
とにかくよく出来たプロダクションです。問題はチケットの価格、
舞台マニアの方々に対してならば問題なく薦められるのですが、
普通の人にはこの価格だとダメなんじゃないかなあ。

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題名:ベジャールのアジア
日時:2007年1月18日15:00-16:45(途中休憩あり)
劇場:東京文化会館
料金:エコノミー席2000円
座席:4階L2−14(左ウイング2列目)
劇団:東京バレエ団
振付:モーリス・ベジャール
番組:
「舞楽」
 音楽: 黛 敏郎
 出演: 大嶋正樹 小出領子 高村順子 長瀬直義 横内国弘 高木 綾

「バクチIII」
 音楽: インドの伝統音楽
 出演:
    シャクティ:井脇幸江 
    シヴァ:古川和則

「中国の不思議な役人」
 音楽: ベラ・バルトーク
 出演:
    無頼漢の首領:後藤晴雄
    第二の無頼漢ー娘:小笠原 亮
    ジークフリート:中島 周 
    若い男:西村真由美
    中国の役人:木村和夫   

安い席があったので「中国の不思議な役人」というタイトルに惹かれて見に行ってみました。
この価格ならば映画を見てる気分でバレエを楽しむことができます。
1階こそ9割程度の入りですが、3−5階は2割程度でした。
最初の「舞楽」は日本を対象にしたものらしいです。巫女が多数踊り、そして若者たちが
その中に紛れ込み、鏡(神器?)が用いられ、、、でもって最初から登場して四隅を固める
フットボールプレイヤーは四天王あたりの見立てなんでしょうか?あまり筋書きを考えては
いけなさそう。振付バレエだと思って見てました。

バクチはインドです。最初のシーンは立川流かと思ってしまったのですが、よく考えたら
シヴァとシャクティですよねえ。なんかエロっぽいです。シャクティの腰の振り方やお尻の
筋肉がとても魅力的。今回の公演の中で一番気にいりました。

中国の不思議な役人というタイトルから妄想していたものは色々あったのですが、悉く
はずれました(^^;) 暗黒街のボスが美人局をするのですが、中国の役人をひっかけて
殺してしまったところ死なずに攻めてきてしまい、最後に女を抱かせると昇天するという
話。演出は色々悩んでいるようです。娘をオカマとしています。で引っ掛けられる
若い男には女性を採用、倒錯したセックスを表現したかったのかもしれませんが、それ
なら中国の役人に女性を使ってほしかった気がします。
この作品はオープニングが良い、やぼったい服を着たごろつきどもが20人以上で見事な
群舞を見せてくれます。歌つけたらこのままミュージカルのオープニングになりそう。
首領のスーツ姿のダンスもすばらしい。筋肉見えなくてもきれいな動きはきれいなんだ
なあと。役人もキョンシーみたいな雰囲気を漂わせていました。しかし私の脳内では
このようなストーリーが生み出されていました。
一見ドンに見える男は実はオカマの尻に敷かれており、チンピラどももオカマに従って
いる。カマを掘らせて金を稼ぐ商売をしており、身包みはいだりもしているが、ある日
中国の役人を引っ掛けてしまう。この役人は殺されてしまうのですが、役人は死ぬまで
の一瞬の間に夢を見るのです。自分が不死身のスーパーマンである上に性豪であるとい
う白日夢を。。

なんだかとても不思議な感じのする組み合わせの作品でしたね。

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題名:Cercles, Transparences and Contrepoint (サークル+透明+コントルポワン)
日時:2007年1月21日15:00-16:30
劇場:BankART Studio NYK/NYKホール
料金:一般3000円
座席:3列目ベンチシート中央
劇団:Les Objets Volants
出演:Denis Paumier, Sylvain Garnavault
番組:
   Cercles
リングとボールを用いた芸
   Transparences
透明な板・筒と、ボールを用いた芸
   Contrepoint
二人が左右や前後に並んでのパッシング各種

劇場は倉庫の一角を区切って作られていました。100人くらいはいって超満員。
入場受付も前説も見たような顔が並んでましたが、まー気のせいでしょう(笑)
ベンチシートとその前のゴザでは膝送りが行われました。ああ、懐かしい。
1幕目はリングを主体とした演技。最初は同心円が三つ紐?でつながっているものを
まわすところから始まりました。大きさが異なる3つのリングでのジャグリングでは
大きいリングの内側を小さなリングが潜り抜けるというパターンがおもしろい。
同じサイズのリング3個でのジャグリングはまあ普通に美しい。リング2個とボール1個、
ボールはリングを潜り抜けるとやはり風変わりなテイストがでます。
ボールを頭でバウンズさせてその間にリングを首にはめていくのはびっくり。
お次は大中小3つのサイズのボール、一番大きなボールはサッカーボールくらいありま
した。そのボールでカスケード、リバース、ボストンメス、ボックス、シャワーなど
見ていてわかりやすい技を連発。普通は地味なボストンメスですが、ボールの大きさ
が異なると見ていて絵になりますね。
2幕目は透明な板や筒を中心とした演技。オープニングでは長さの違う紙の筒を4つ
持ってきて投げ始めました。紙が手にあたると長さによって異なる音色が出て
おもしろい。53を投げて音の順番を変えたり、アシンクロからシンクロに推移
して和音を奏でたり、これだけでずっとやっても舞台になるのではないかと思われる
面白さ。これなら道具を工夫すれば自分でもできるかも?次は透明なチューブ5本
使ったコンタクト?最後は投げもしました。透明な板とボール、透明な筒とボール
の組み合わせもあり。透明な板ではバウンズと板の上の転がしをうまく組み合わせて
板をひっくり返してはまた転がしなどとうまく技がつながっていました。
透明な筒を縦に立てて、ボールに回転をかけて筒にいれると、、、ボールが地面に
つくことなく、8の字を描いて上ってくる!理屈は頭でわかっていても、目の当たり
にすると神秘の動きに見えます。太い筒を通して上に投げ上げ、筒のもう片方の端で
キャッチするという花籠鞠でもあるトリックもありました。筒の中をボールを回転
させておいて筒自体を体の上下左右を通すというのも見ていておもしろい。花籠だと
口径が小さいのでそっち方向に回すには無理がありますね。もうちょい大きなものを
作ればおもしろいパターンが作れる?>花籠
最後はまっすぐな棒の先が円になっているまるで知恵の輪のようなスティック5本に
よる芸、最初は1本でコンタクトを行い、次に何本か組み合わせてコンタクト、最後
には投げていました。おもしろい道具だと思うのですが、労力の割りにお客さんへの
受けはどうなのかなあ。
3幕目は舞台にスクリーンが登場し、そこに三次元ジャグルマスターみたいな動画が
投影されました。その横で二人が横に並んでのコンビ芸。最初は二人で3つのボール、
これでを間延びした感じがしない(手が空いている感じがない)のはすごい。自由度
が高いので縦横無尽なボール捌きができます。それから4つ、ボールが空間に詰まっ
てきて一番いい感じ。ふたり並んで同時にボールを投げ上げて斜めに一直線に並んだ
のはお見事。6個、7個とボールが増えると難易度があがり、ボール密度が高くなるの
ですが、どうしてもパターンのバリエーションに限界あるように思われます。トスだ
けでなく、バウンズもはいるのでパターン自体は豊富なんですが。
ときどきスクリーンに見入るふたり、三次元ジャグルマスターくんは画面の
中を縦横無尽に走り回りながらじゃぐります。ジャグルマスターくんの手が突然伸び
たり、突然分身したり、高速移動したり、超高速ピルエットとか現実にはありえない
ような芸を次々と見せてくれました。
5ボールのトスからバウンズの切り替えとか、二人並んで7ボールのバウンズとか
最後はたくさんのボールを使ってフィニッシュ。二人サイトスワップの妙技を堪能
しました。このひとたちってひょっとしてSiteSwapsのDVDに出てます?なんだか
似たような光景をみたような気が。。
3000円でジャグリングを十分に堪能して帰りました。しかしこの公演を一般観客が
見たらどう思うのか気になりました。
どうなんでしょう?

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題名:スウィーニー・トッド
日時:2007年1月20日13:00-16:00(途中休憩あり)
劇場:日生劇場
料金:S席12600円
座席:1階B列17番(2列目センターブロック、左から3番)
演出・振付:宮本亜門
翻訳・訳詞:橋本邦彦
音楽監督:山下康介
指揮: 西野 淳
美術: 松井るみ
照明: 中川隆一
音響: 大坪正仁
衣裳: 前田文子
歌唱指導: 北川潤・泉忠道
ヘアメイク: 馮啓孝
演出助手: 伊藤和美
舞台監督: 二瓶剛雄
出演:(公式Webより)
スウィーニー・トッド:市村正親
彼を冤罪に陥れた人々への復讐を誓う床屋
ミセス・ラヴェット:大竹しのぶ
トッドの床屋の大家のパイ屋。スウィーニーの秘密を知る。
乞食女:キムラ緑子
狂ったように不吉な言葉を撒き散らす。
ジョアンナ:ソニン
トッドの娘。ターピンに養育されている。アンソニーと恋に落ちる。
アンソニー:城田優
流刑地から脱出したトッドの命を救った若い船乗り。
ターピン:立川三貴
かつてトッドの妻に横恋慕し、彼を無実の罪に陥れた判事。
ビードル:斉藤暁
ターピンの片腕の小役人。トッドの正体を疑う。
トバイアス:武田真治
ピレリの助手。少し頭が弱い。ロベットを慕う。
アンサンブル:
阿部裕、大須賀ひでき、岡田誠、越智則英、小関明久、さけもとあきら、
中西勝之、水野栄治、山田展弘、秋園美緒、北澤装子、菅原さおり、高橋桂、
福麻むつ美、三木麻衣子、山崎ちか


やはり大人数の生オケはいいなあ。ブロードウェイでの
キャストによる演奏も味があるものだったけれど、テーマ
ソングはやはりフルオーケストラで聴きたい。曲はとにかくすばらしい。
舞台は地下室をイメージした模様?パイプが左右と天井あたり
にぐねぐねまわっています。真ん中に大きな焼却炉らしきもの。
客層は年配女性が多いみたい。やはり市村さんおめあてなのでしょうか?
オープニングからどんよりと暗い雰囲気満開。
アンサンブルは全て目の周りが暗い死人のようなメイクです。
オープニング最後の市村さんの独唱はさすがの迫力、なんですが
なんか別の舞台がだぶってみえるような、なんだろう?
この芝居は主要人物が少ないのでミニマルな演出でやろうと思えばすごく
小さく出来てしまいます。今回の演出では全員がそれなりの衣装を着て、左
右の階段、真ん中のパイ屋兼床屋(ぐるぐる回る)、そして巨大オーブン(焼却炉?
場所は随時動く)で場面転換していました。床屋でばっさり首掻っ切ったあとに
パン屋の調理場まで死体を運ぶのに、まるでサンダーバードのように椅子がまっすぐに
なって穴に落ちていってました。
大竹さん登場して歌うと、、、うーん、なんというか、、、
でもブロードウェイのリバイバル版でもミセスラヴェットはそんなにうまい声では
なかったからこれもありなのかなあ。台詞シーンでは一人舞台みたいなもの、
毒婦を見事に演じておりました。でもやっぱり微妙だなあ>大竹しのぶ
思いのほか良かったのはドバイアスの武田真治とジョアンナのソニン。
ドバイアスの頭が少々軽くて純情な役がすがすがしく痛々しい。ソニンは意外?と
音域広いのですね。へーよく声出てるなあと思ってチラシを見てキャストを確認して
びっくり。ソニンならば鍛えてある筋肉も見たかったなあと。。
ターピン、ビードルの悪役コンビはちゃんと悪者悪者していて見ていて小気味良い。
乞食女は実はかつてのトッドの妻だったのですが、その妻のときと乞食女のときの
落差がすごいぞ>キムラ緑子
よくもまあこんな題材でミュージカルを作ったものだなあとあらためて思いましたよ。
筋書きを改めて読めば突っ込みどころ満載なのですが、これが実話を元にしたという
ところがなんともはや。荒筋を言うと、復讐のための殺人を犯し、その死体処理に
人肉をパイにいれて売ってしまう手段を行ううちに、手段と目的が入れ替わって金を
稼ぐために人肉を調達するようになるという物語(あれ、ちょっと違うか)
最後は復讐を無事遂げるのですが、間違ってかつての妻を殺してしまい自分も自害して
果ててしまいます。
ソンドハイムらしく最後の最後まで救いがなく、どんよりしたまま劇場から帰路に
つきました。


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