今までに見た舞台の感想をつづってあります。
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 題名:タイタニック 日時:2007年1月15日18:30-(たぶん2時間45分くらいだった)(途中休憩あり) 劇場:東京国際フォーラムC 料金:SS席12600円(招待券でみました) 座席:2階席14列目13番 この座席(実は2階席実質5列目)でSS席、本来ならば12600円 の席でした。 SSの上にP席というのがあり、これが14000円。 劇場入り口もP席とその他は分けてありました。 劇場係員は全て船員姿、劇場を船に見立てているのでしょうか。 入り口近くにお立ち台があり、芸能人らしきひとたちが くるたびにスポットライトを浴びてインタビューを受けてました。 さすが初日。中にはひとりインタビューを受けただけでまっすぐ 帰る人もいたりして。。。 舞台はなんだかおどろおどろしいセットです。周りが海草や サビで年代がついた船体、そしてボイラー。真中に両側に階段、 階段の上にキャットウォークがありその上に物見櫓、舞台の奥が 舳先となっていました。 まわりがおどろおどろしいのでまるで黄泉の国の再現シーンを 演じているような気が。。。 乗船シーンは皆がみあげる、まるで怪獣映画のシーン、のはず が視線があってないので船の大きさが実感できない、初日だから しかたないかもしれないけれどがんばれ! ブロードウェイと比較して簡素な舞台で繰り広げられる ファーストクラスのディナーはやっぱり簡素。狭い舞台を狭く して使っているのでちょっと不満。 最初から暗い雰囲気が濃く漂うのは日本人の情念が渦巻いている ような感じがしましたよ。向こうだとあくまでのーてんきに 乗り込んでなんとかなるさーと突撃した後にどっかーんと いっちゃっててな感じだったのにこちらでは最初から もうだめだめだめなのよーと舞台全体で歌っている気分です。 1幕最後で氷山にどかーん、とはいかずにかすります。 背景に氷山が出てきて暗転。 パニックものとなる2幕ではどろどろした雰囲気がぴったり 物語とマッチしていきます。 通信士の悩み、船長・設計者・オーナーで責任の擦り付け合い をする合唱が圧巻。また脇役のソロがすごく聞かせます。 諏訪さんとかほれぼれしました。 最後は舳先とキャットウォークが客席に向かってせりあがって きて船尾から沈没するという形をみせます。ここでずり落ちながら 一曲。 最後は華々しく全員で合唱して幕。 キャラがたっていたのは、いやらしいオーナー、下には厳しい 船長、模型もって走り回る設計者、自分の世界に閉じこもる通信士、 アジテートするボイラーマン、慇懃な一等客室係りといったところ でしょうか。脇役をばっちり重鎮で固めて若者にのびのびと演技さ せる群像劇という雰囲気でしたね。 今日は初日、これからまだまだ良くなる気配を感じました。 PR 題名:朧の森に住む鬼 日時:2007年1月14日12:00-15:23(途中休憩あり) 劇場:新橋演舞場 料金:S席12600円 座席:前半1階2列39番(最前列右端スピーカー前)、後半2階2列33番(2階2列目右より) 劇団:劇団☆新感線 作:中島かずき 演出:いのうえひでのり 美術:堀尾幸男 照明:原田保 衣裳:小峰リリー ヘア&メイク:高橋功亘 振付:川崎悦子、松本錦升 アクション・殺陣指導:田尻茂一、川原正嗣、前田悟 アクション監督:川原正嗣 音楽:岡崎司 音響:井上哲司 音効:末谷あずさ、大木裕介 小道具・甲冑製作:高橋岳蔵 特殊効果:南義明 歌唱監督:右近健一 演出助手:山崎総司 舞台監督:芳谷研 制作:真藤美一(松竹)、柴原智子(ヴィレッジ) 制作協力:劇団☆新感線、ヴィレッジ 主催・製作:松竹株式会社 出演: ライ:市川染五郎 キンタ(ライの弟分):阿部サダヲ[大人計画] ・エイアン国・宮廷人など イチノオオキミ(大君):田山涼成 ソキブ(大君側室):高田聖子 ツナ(四天王 検非違使の長):秋山菜津子 ウラベ(四天王):粟根まこと サダミツ(四天王)/サダミツ似の兵士:小須田康人 ヤスマサ(四天王):横山一敏 ショウゲン(検非違使):河野まさと ダザイ (検非違使):礒野慎吾 インギン(検非違使):武田浩二 アラドウジ(検非違使):川原正嗣 オクマ(ツナの下女):中谷さとみ ・エイアン国・暗黒街ラジョウの民 マダレ(暗黒街のボス):古田新太 フエ:山本カナコ ハ:前田 悟 ・オーエ国の戦士 シュテン(オーエ国の姫):真木よう子 バラキ(シュテンの副官):村木 仁 トラド(シュテンの部下):逆木圭一郎 ホシド(シュテンの部下):吉田メタル カネド(シュテンの部下):保坂エマ ・エイアンの官女、ラジョウに集う人々 愛田芽久、安藤由紀、池永悦美、岡久美香、戸田朱美、中間千草、NAMI、松下美穂、 優花えり 満員です。新橋演舞場にくるのは久々。中島かづきさんの久々の新作 前半と後半で座席を交換して見てみました。 幕があがると頭上から雨が、、舞台前方に雨のカーテンが出来ているのでした。 その中で濡れながら大立ち回り。びんぼくさいかっこうでの戦いでこれから どうやってのし上がっていくのか楽しみ。朧の森では骸骨がある滝でもっとの水。 朧の森で魂を売り渡した?主人公はこれからとんとん拍子に出世。 鬼が求めるものは主人公の命、自分で自分を殺した場合にのみ命をとられる という契約。うーむ、抜け道はいっぱいありそう。 当人の嘘つき能力のおかげで嘘に嘘を重ねて他人を手玉に取って行きます。 ハウツーサクシードの悪者版といった風情で、悪い奴がぐんぐんのしあがる のが小気味良い。まずは敵に通じようとした将軍を出会い頭で倒した後、 相手国との交渉にその将軍の名を騙って対峙、相手国から金をせしめておいて 母国に戻ってその金を使って暗黒街のボスに顔をつなぐ。戦場から将軍の 遺言を伝えるという嘘をついて、でかいほうの国の四天王に取り込む。 舌先で女を手玉にとっていく、 悪であることがかっこいい。まあ良い奴なんて出てこないんですが、 嘘部の民のようなXXさんはきれい。いやー。 しかし、森の鬼に魂売ったことで良い事あったの? 阿部サダヲが凄く良く動く。とくに目が見えなくなった後が素晴らしい 座頭市やってもいいかも。情けない大君もなかなか風情あり。 本水が流れる 滝から川で、最後に滝に打たれて真っ赤な血の川。 もうちょい舌先三寸の切れがあればいいのに。 兄弟というだけで手の平返すのはちょっと弱いか。 小須田さんの歌があると思ったのにい。 新感線の芝居は出ていて楽しいなとは某氏の言葉。 題名:狂言「寝音曲」 日時:2006年12月31日23:00-23:20 劇場:金沢市民芸術村Pit3 料金:無料 座席:最前列センター 出演: 太郎冠者:野村祐丞 主人:炭哲男 後見:鍋島憲 あらすじ:(ちらしより) 主人に、自分の前で謡いを謡うように命じられた 太郎冠者は今後、たびたび謡わさられては困ると考え、 「酒を飲まないと謡えない」と断ります。それならばと 主人は酒を飲ませますが、今度は「妻の膝枕で寝ながら でないと声がでない」と嘘を言います。どうしても謡い を聴きたい主人は自分の膝を貸すことにします。太郎冠 者は謡いはじめますが、寝ているときは謡えるのに、起 きると声がでなくなるようなふりをします。主人が何度 も起こしたり膝枕におろしたりするうちに、太郎冠者は 取り違えて起こした時に声を出してしまい。結局見破ら れてしまいます。 金沢市民芸術村10周年記念オールナイトイベントの一環です。 22時頃に会場につくとまだほとんど人がおらず、そこにいる スタッフらしき方と目があったら「狂言ですか?」と聞かれ、 「はい」と応えると「ではご案内します」。ええ、ここじゃ ないの?と思いつつ会場を出てついていくと「富山の方も こられています」。えーとえーと、よく確認したら出演者 と勘違いされたのでした。22時に出演者と待ち合わせして いたのだそうです(^^;) 炭さんと間違われたの?? 狂言の前には餅つきイベントがありました。もちろん 私も餅をつきました。ついた餅を客席後方で配っている 状況での上演開始、客席のざわつきが全然収まる気配が ありません。これは番組構成のミスでしょう。狂言の次が サクソホン四重奏、こちらを前にもってくればざわつきも おさまりやすかったでしょうに。 最初の笑いは太郎冠者が酒をせびるところ、もう一杯、もう 一杯とどちらが主人なのかわからないふてぶてしさで酌を 要求します。ちょっと情けない主人に厚顔な太郎冠者の対比が おもしろい。客席全体から笑いが起こったのがクライマックス? の、寝てると声が出るのに起きると声が出ない、、はずが何度も 寝たり起こしたりしている間に起きていて声を出すようになり、 それどころか立ちあがって謡いながら舞ってしまうという シーン。所作と声の良さの妙がなかなかよいものでした。 こういうのが無料で見られるのって金沢の良いところですよね。 2月11日にも能樂堂で無料公演があるそうです。暇があれば 見に行きたいものです。 題名:マリー・アントワネット 日時:2006年12月19日18:00-21:15(途中休憩あり) 劇場:帝国劇場 料金:S席13000円 座席:2階A列30番(2階最前列センター) 脚本・歌詞:ミヒャエル・クンツェ 音楽:シルヴェスター・リーヴァイ 演出:栗山 民也 翻訳:浦山 剛、迫 光 翻訳・訳詞:竜 真知子 音楽監督:甲斐 正人 歌唱指導:矢部 玲司、林 アキラ 振付:前田 清実 装置:島 次郎 照明:勝柴 次朗 衣裳:有村 淳 ヘァー:坂井 一夫 音響:大坪 正仁 アクション:渥美 博 舞台監督:廣田 進 演出助手:鈴木 ひがし 指揮:塩田 明弘 出演: マリー・アントワネット:涼風 真世 マルグリット・アルノー:新妻 聖子 アニエス・デュシャン:土居 裕子 アクセル・フェルセン:井上 芳雄 ルイ16世:石川 禅 ボーマルシェ:山路 和弘 オルレアン公:?嶋 政宏 カリオストロ:山口祐一郎 ロベスピエール:福井 貴一 ローズ・ベルタン:春風ひとみ ラパン夫人:北村 岳子 ランバル公爵夫人:河合 篤子 ベメール/エベール:広田 勇二 ラ・フェルテ:tekkan ギヨタン博士:佐山 陽規 ロアン大司教/レオナール:林 アキラ ルイ・ジョゼフ:川綱治加来 ルイ・シャルル:水谷一弥 マリー・テレーズ:黒沢ともよ アンサンブルキャスト:安部 誠司、家塚 敦子、池田 紳一、石田 佳名子、 小原 和彦、碓氷 マキ、KENTARO、樺島 麻美、小西 のりゆき、史桜、 齊藤 裕加、鈴木 結加里、島田 邦人、高島 みほ、杉山 有大、 鳥居 ひとみ、砂川 直人、中川 菜緒子、武内 耕、中村 友里子、 俵 和也、Belle、照井 裕隆、水谷 祐紀、中山 昇 やまぐち あきこ、松澤 重雄、横沢 健司 持つべきは良い座席のチケットを譲ってくれる友人です。2階最前列ど真ん中。 ああなんてラッキーと思っていたら隣にすわった方の香水がきつすぎ。臭くて 苦しい毒ガス攻撃 ;_; 鼻水が止まりませんでした。こういうのって一応やんわり とでも文句を言っておくべきなんでしょうか。マナーの問題なのでしょうが。。。 客席満員、客層は年配の女性が多いようです。山口さん効果なんですかねえ。 客席係の方々は燕尾服でした。 舞台はシルエットの男性が盆の上に立ったところから始まります。 いろいろ話を聞いて予想していたのよりもだいぶよかった。悪くない。 とくにキャストが良い。新妻さん、すごい迫力です。舞台真ん中で見上げて歌うと 私とばっちり視線があってまるで射られているよう。宙を指差すとまるで私を 糾弾するかのよう。他のキャストにも睨まれたり、指差されたりしました。 この座席位置なのでだいぶ評価が良くなってるような気もします。。 新妻さんは双眼鏡で追い続けちゃいました。いやー歌も表情もナイス。 物語は錬金術師のカリオストロと劇作家のボーマルシェを狂言回しとして マリーアントワネットが断頭台に上るまでの経緯を描いていました。 山口さんが朗々と歌い上げてくれるのはもちろんお約束。山路さんがひねくれた 感じでキャラクタと歌がぴったりあっており、もっと歌ってくれないかなー と思ってしまいましたよ。土居さん、福井さんがまた聞かせてくれます。 キャストがそれぞれ持ち味を生かしているので出番が細切れなのがもったいないくらい。 舞台のシーンとしては、ちょっと暗くてどよどよしたところはエリザベートの ゾンビが踊るシーンに見え、民衆が固まって決起するところはレミゼラブルに見え、 アントワネットとフェルゼンがからむともちろんベルバラに見え、、となんだか 他の作品のパロディかと一瞬思ってしまうようなシーンがたくさんあり(^^;) ちびルイが歌うとまるでルドルフだし。。仮面つけるところではオペラ座か? 1幕の前半は舞台の進行がいまひとつで、まるでレビューでもあるかのような 歌い上げるシーン(でもさほど継続性が感じられない)ばかりでした。 でも2幕になってアントワネットが不幸になっていくと物語りは進みました。 1幕冒頭の「パンがなければケーキを食べれば良いのに」を聞いてこれはどうかな? と思ってしまった涼風さんも、不幸になるにつれて凄みをましていき、死刑になる シーンでは鬼気迫る姿でした。 民衆が決起して王政を倒すときにオルレアン公が民衆を金でコントロールするとか 最後は民衆が暴徒と化してしまうとか、物語が進むにつれてマグリットアルノー 以外には感情移入できないような作りになっていました。そしてマグリットも 失意のうちに舞台が終わります。カタルシスがないのは史実を追っているから なのでしょうが、もうちょいすかっとさせてくれてもいいんじゃないかなあ。 ミュージカルなんだし。 セットもほとんどミニマルでまるでオフブロードウェイあたりで見ているような気が。 ただっぴろい舞台にちょっとした小道具で場面転換をしてみせます。盆は良く回って ました。 ところで錬金術師はいったい何をするためにいたの??それがこの作品の一番の なぞのようです。筋書きと演出がもうちょい変われば化けるかもしれません。 STORY:(公式サイトより) 1779年、フランス。国王ルイ16世統治の下、国民は飢えと貧困に苦しんでいた。 しかし、王妃マリー・アントワネットを筆頭に、上流階級の貴族たちは貧困などどこ 吹く風、豪奢な生活を満喫していた。ある日、貧民の娘・マルグリットは、ひょんな ことから王妃に出会い、貧民の救済を乞う。しかし王妃から与えられたのは救いの手 ではなく、嘲笑だった。その場にいた貴族みんなが王妃に倣いマルグリットを嘲笑す る中、ただ一人、王妃の愛人・スウェーデン貴族のフェルセンだけが胸を痛めていた。 かねてより身分の違いによる貧富の差を疑問に感じていたマルグリットは、王妃を激 しく憎むようになる。 やがて彼女は貧困と恐怖のない自由な世界を求め、フランス革命の道を歩み始める。 彼女を陰ながら支えたのは、同じく革命を企てる国王のいとこ・オルレアン公、劇作 家のボーマルシェ、錬金術師のカリオストロらであった。マルグリットの師、修道女 のアニエスは、王妃に対する憎しみに突き動かされているマルグリットに心を痛め、 神の愛を説くものの、その声はもはやマルグリットには届かない。 そしてある日、オルレアン公首謀の元、彼の有名な「首飾り事件」を引き起こす。や がてその波紋は広がり、王室に対する民衆の怒りと憎しみは頂点に達するが、国王夫 妻はそれを知る由もなかった。三部会開会の日、華々しいパレードの中、かねてより 病床に臥していた皇太子が夭折する。悲しみにくれる国王夫妻には、革命への警告も 耳に届かない。やがてマルグリット率いるデモ隊がヴェルサイユ宮殿にまで侵入し、 その騒ぎの中、国王一家は監視下に置かれるようになる。そしてさらなる監視の強化 のため、革命家の集う政治結社・ジャコバン党のメンバーは、マルグリットを王妃の 小間使いとして送り込む。 徐々に王室の立場が危うくなる中、事態を重く見たフェルセンは王妃を救おうと、国 王一家を密かに逃亡させようとするがあえなく失敗、一家はタンプル塔に幽閉されて しまう。革命は進み、ついにフランスは共和国へと生まれ変わり、国王は裁判の末、 処刑される。地位も、夫も、子供も、全てを奪われ、必要以上に痛めつけられている 等身大の王妃を間近で見て、今まで王妃に対する憎しみを原動力にしてきたマルグリッ トは、真の革命について考えるようになる…。
題名:ロープ
日時:2006年12月17日14:00-15:55 劇場:シアターコクーン 料金:S席9500円 座席:2階2列目センター 劇団:野田地図 公演概要:(野田地図Webより) ところは、四角いジャングル、プロレスリング。 そのリングの下に棲みついている女。 彼女は、未来からやってきたと信じている。そして、不可解なほどに実況中継が上手かった。 リングの上には、「プロレスは決して八百長ではない」と思いつめている独りのレスラーがいる。 思いつめたあまり、引きこもっている。その二人の出会いが、物語のはじまり。 やがて彼女は、戦う人間たちの「力」を実況し始める。 その一方で、引きこもりのレスラーは、 「力とは人間を死体に変えることのできる能力だ」という信念にとりつかれていく。 そして、物語は遠い遠い未来へと向かっていく。 だのに、この話は、決してサイエンスフィクションではありません。 未来の話なのにSFではない物語。 作・演出:野田 秀樹 美術:堀尾 幸男 照明:小川 幾雄 衣裳:ひびのこづえ 選曲・効果:高都 幸男 ヘアメイク:河村 陽子 舞台監督:瀬崎 将孝 ポスター・チラシ使用オイルペイティング:金子 國義 プロデューサー:北村 明子 出演: 宮沢 りえ 藤原 竜也 渡辺 えり子 宇梶 剛士 橋本 じゅん 野田 秀樹 三宅 弘城 中村 まこと 明星 真由美 明樂 哲典 AKIRA 松村 武 野田さんて怒っているのね。 前半は引きこもりレスラーのぬるい流れ。 プロレスに筋書きがあると知ってやる気がなくなって しまった純情レスラーとリング下に棲息していたミライ からやってきた女、それにびんぼと視聴率のために 弱小プロレス団体を隠し撮りするCATV局員の物語で始まります。 藤原さんのいかにもレスラーとしてはうそ臭い貧弱な体、 宇梶さんのけっこう鍛えた体、渡辺えり子さんのやたらな 存在感、ひし形?で床が斜めになったプロレスのリング、 が印象的。宮沢りえさんのリングアナ語りもハイテンション なんだけど、声がだいぶやられてるみたい。千秋楽まで 持つのでしょうか、ご自愛を祈る。 ヘリコプターの音が聞こえてくると、そーゆー前振りなく てもベトナムに思えてしまうのは、ある作品による あまりにも強烈な刷り込みか? 野田さんの作品につきものの、言葉遊び、奔流のような台詞 はあまり見られません。 ロープの中はなんでもあり、ということで凶器攻撃が エスカレートして行って、銃や毒ガスで戦場も同然に。 視聴率をとるためにどんどんエスカレートする要求。 実は純情引きこもりレスラーも、ユダヤ人の社長からの 指示でそのような役回りを演じていたことが判明。 いつのまにかリングは本物の戦場に変化、ヘリコプターの 音とともに縄梯子で下りてくる兵士たち、どこからともなく 沸くベトナム人。虐殺事件を実況中継するリングアナ(宮沢)、 このあたりからやたら高いテンション。リングアナの語り のおかげで虐殺がやたらくっきりと浮かび上がってきます。 現場からの中継も、「やられる前に殺る」、、、 重苦しい雰囲気と共に劇場を去ることになりました。 ああ、野田さんは怒っているのね、というのは伝わって くるのですが、怒りすぎていて返って怒りの度合いが うまく伝わってこないようなもどかしさを感じましたね。 ソンミ村って「ミライ地区」っていうのだということを始めて知りました。 |
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