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今までに見た舞台の感想をつづってあります。
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題名:SKIP
日時:2004年12月24日19:00-21:25
劇場:サンシャイン劇場
料金:4800円
座席:補助席松10(中央通路補助席中央、一般座席の12列目あたり)
劇団:演劇集団キャラメルボックス
原作:北村薫「スキップ」(新潮社)
脚本・演出:成井豊
出演:坂口理恵 岡内美喜子 岡田達也 西川浩幸 岡田さつき 細見大輔
   前田綾 畑中智行 温井摩耶 大木初枝 三浦剛 實川貴美子
   藤岡宏美 左東広之 松坂嘉昭(この3人が日替わりキャスト)

久々に見にきました。キャラメルみはじめてもう15年超えるんだなあ。
木で作られた周り舞台、舞台の端には椅子があり場面に登場していないキャストは
そこに座って待っているのです。
舞台は現代、ある日おきたらヒロインは高校生からいきなり中年のおばさんになってい
ました。若いヒロインと中年ヒロインがダブルキャストのようにいれかわり、
場面に出ていない方が影として心中を物語ります。中年ヒロイン役の坂口さんがとてもいい。
最初は進行のテンポがちょっともどかしかったのですが、途中からどんどんスピードアップ。
笑ったり泣けたり、バランスのとれた演出です。私が感情移入するのはやはり中年の
ひとたち、けっこうはいりこんでしまいました。一見SF風テイストではじまりますが、
最後にはストレスから記憶が欠落したのではないかという結論に達します。
ここで見ている若い子達はファンタジーとか絵空事だと思ってこれを見ているんだろうなあ、
と中年のおじさんは嘆息してしまうのでした。物忘れがはげしいひとを相手にしていると、
最新の過去は数十年前の女学校時代、なんてよくあることなのに。
記憶、体験、人生っていったいなんだろうと哲学的な雰囲気に浸りながら帰りました。


----オフィシャルWebより-----------------
『スキップ』の主人公は、17歳の女子高生。
ある日、昼寝から目覚めると、彼女は42歳になっていた。
夫がいて、娘がいた。娘は17歳だった。
彼女は25年という月日を、一瞬で「スキップ」してしまった。
その間の記憶は、もちろん、ない。彼女は恋愛と結婚と出産を経験したらしい。
が、記憶がなければ、経験しなかったのと同じ。
人生の最も輝かしい季節を、彼女は永遠に失ったのだ。
それでも、彼女は生きなければならない。
今日という日を。自分自身の人生を。
『スキップ』を初めて読んだ時、
僕は主人公の女子高生・一ノ瀬真理子の生き方に胸打たれた。
彼女はけっして絶望しない。
17歳の知識と経験しかないのに、
42歳の現実を、歯を食いしばって、引き受けようとする。
僕は今、42歳。僕も17歳から今日までの間に、
大学を卒業し、高校教師になり、キャラメルボックスを作り、
恋愛し、結婚し、娘と息子を授かった。
喜びも悲しみも味わった。おかげで、それなりの大人になった。
17歳の僕は、何も知らない青二才だった。
そんな僕が「スキップ」しても、
今の僕にはなれない。なれてたまるか。
17歳から今日までの月日は、何物にもかえがたい。
古臭い言葉かもしれないが、まさに青春だった。
一ノ瀬真理子は青春を失った。
それでも彼女は生きていく。
僕にはきっとできない。できないからこそ、心惹かれた。
彼女の生き方を舞台にしたい。そう思った。
キャラメルボックスを旗揚げしてから、今年で19年。
初めて、小説を舞台化する。
なぜかと聞かれたら、こう答えるしかない。
一ノ瀬真理子に会いたかった。時を超えて、舞台の上で。

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