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今までに見た舞台の感想をつづってあります。
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題名:志の輔らくご in PARCO 2012
劇場:PARCO劇場
日時:2012年1月28日19:00-21:45(途中休憩あり)
料金:6000円
座席:M列25番(最後列の一つ前、右より)
出演:立川志の輔
番組:
 「タイムトラブル」
 「メルシーひな祭り」
  仲入り
 「紺屋高尾」



もちろん満員。劇場ロビーはお祭りの雰囲気。
開口一番は釈台を使っての、学校の先生の語り。新作でしょう
か、宮本武蔵が突然先生のアパートに出現したおかげで先生が
生まれて初めての遅刻!語り口はさすがにおもしろいのですが、
SF?なのに破天荒さが中途半端でちょっと消化不良?噺の後に影
絵で厳流島の戦いが登場。風変わりなおもしろい雰囲気でした。

影絵の間に着物を着替えてメルシーひな祭り。この噺は初めて
聞きました。地元商店街のおっさんたちの描き分けがいいです
ね。神社の石段に毛氈ひいての人間雛壇は情景がまるで見える
かのよう。と思っていたら、下げの後に後ろからリアル人間雛
壇が!落語の描写のまんまが登場!でした。
でも人形の頭だけ並んでいる光景も美しいと思うのだけどなあ。。。

中入り後は黒紋付に着替えて、今度は古典の紺屋高尾をたっぷ
り。枕をまったくふらずにすぐに噺へと進みました。その後も
噺がとんとんとすすんであっと胃馬に3月15日まで。あまりに
順調すぎて高尾が惚れるのも筋書き通りといった雰囲気。九蔵
は自分が身分違いであることを最初から自覚しているのですね。
わけもわからず好きになった後で親方に諭されあきらめる、と
いう流れのほうが好きかも。しかしこれはこれで古典の雰囲気
をたっぷり堪能できました。
番組の最後には邦楽社中の方々の音頭で手締め。
ほんとに今年は良い年になるといいですねえ。



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題名:ものみなうたで終わる
日時:2012年1月15日14:00-15:22
劇場:シアターカイ
料金:1000円
座席:最前列みぎより

マイムと講釈とジャグリングの舞台ということで見にきて
みました。上演前には、原発再開反対のビデオが流れてい
たのでびっくり。

舞台上にはお茶箱による釈台。張り扇でお茶箱をばちっと
叩いて物語の開始!これは支配している1%の者たちにつ
いて、99%の者が革命を起こす、革命戯曲なのだそうで。
この戯曲が表している世相と今の世相がよく似ているので、
死者と生者による連帯が行える。。

この戯曲は日生劇場のこけら落とし作品であり、そのとき
は水谷八重子や仲代達也をはじめ総勢34人のキャストでやっ
たものを今回はなんと3人!
ひとしきり、物語の由来や現在と過去の縁を語った後、当
時の大道芸を想像するためにジャグリングパフォーマンス
へと。。
まずは、クラブ3本、それからボール3個ー7個、槍でデ
ビルスティックのパターン等。凄かったのはバランス芸、
槍の先にペットボトルの底を抜いたものを逆にさしておい
て、槍をヘッドバランスし、槍の先のペットボトルにボー
ルを投げ入れる!槍を3本繋いですごく高くした状態での
投げ入れは手に汗握りました。舞台の上では天井につかえ
てしまうため客席に降り、それでも足りず座り込んでのバ
ランスで天井ぎりぎりになったペットボトルに見事ストラ
イク!

それから作品解説のセッション。別の方が舞台に登場して
この作品と上演の歴史を語られました。これは日生劇場で
のこけら落としで演じられた大きな舞台だったが、不評で
不入り。
10年後に六本木の俳優座劇場で再演。鉄パイプでセット
を組んだ演出で、これは好評だった。スターたちと若者た
ちでは読みが違う
今回の公演で、34人のキャストが3人まで成り下がり、この
成り下がりが今日のテーマ。
これは世の中がまだ変わっていくぞという乱世の物語、大
衆のエネルギーが満ちあふれていた。歌舞伎とは傾く、非
暴力の戦いなのである。
キャストが入れ替わりまた講釈+マイムに戻って終了。

ポストトークではなく、ショーの中に舞台解説をいれこん
でしまう、というのは珍しい演出のような気がします。舞
台のメタ階層を壊すひとつの仕組み?。内容はさておき、
このやり方はありかもと思いましたよ。
なんだか不思議な空間体験でした。

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題名:七世松本幸四郎襲名百年日生劇場十二月歌舞伎公演12/25(日)昼の部
日時:2011年12月25日11:00-14:30(途中休憩あり)
劇場:日生劇場
料金:招待券(一等席15000円、二等席6500円)
座席:GC階A列54番(中二階右手)
番組:
一、碁盤忠信(ごばんただのぶ)
               佐藤忠信  染五郎
               横川覚範  海老蔵
                      ○
                源義経  亀三郎
                静御前  春 猿
     塩梅よしのお勘実は呉羽の内侍  笑三郎
              番場の忠太  猿 弥
             小柴入道浄雲  錦 吾
           忠信女房小車の霊  高麗蔵


二、新古演劇十種の内 茨木(いばらき)
         伯母真柴実は茨木童子  松 緑
              渡辺源次綱  海老蔵
                      ○
              家臣宇源太  亀 寿
              太刀持音若  梅 丸
               士卒仙藤  亀三郎
               士卒軍藤  市 蔵
               士卒運藤  高麗蔵

解説:
歌舞伎をはじめ、日本初のオペラや翻訳劇にも出演した近代の
名優、七世松本幸四郎(1870~1949)。そして、明治44年(1911)、
その年に開場した帝国劇場において七世幸四郎の襲名披露興行
を行いました。その襲名から百年目にあたる今年、それを記念
して、七世幸四郎の曾孫である三人を中心とした顔合わせによ
り上演します。演目は、いずれも七世幸四郎ゆかりの作品です。
どうぞご期待ください。

昼の部一、碁盤忠信(ごばんただのぶ)
 京都の堀川御所。源義経が奥州へ落ち延びた後、廃墟の館に
隠れ住むのは、義経の影武者として働く佐藤忠信。この忠信の
命を狙うのは、梶原景高と内通する舅の小柴浄雲。浄雲は、碁
盤を枕にうたた寝する忠信のもとへ忍び入るが、忠信の亡き妻・
小車の亡霊が現れ、父の行いを窘める。一方、目覚めた忠信は、
危険を察知し、義経所用の鎧を身につける。やがて、大勢の捕
手に取り囲まれた忠信。
そこへ横川覚範が現れ、忠信に勝負を挑み、ふたりは闘い始め
るが...
 碁盤を片手に差し上げて闘う忠信の姿が盛岡山車などでも有
名な『碁盤忠信』は、七世幸四郎襲名披露狂言でした。今回は、
それ以来、実に百年ぶりの復活上演となります。



二、新古演劇十種の内 茨木(いばらき)
 平安時代。源頼光に仕える渡辺綱は、羅生門に鬼退治に出か
け、鬼の片腕を切り取って帰ってきた。だが、鬼が腕を取り返
しに来るので、陰陽師から物忌みを命じられた綱は、館に籠も
り物忌みを執り行っている。そこへ伯母の真柴がはるばると訪
ねて来る。綱は対面を断るが、真柴が綱の無情を嘆き悲しむの
で、仕方なく伯母を招き入れる。綱から羅生門での武勇伝を聞
いた真柴は、やがて、鬼の腕を見たいと言い始め...
 茨木童子の伝説を題材に、河竹黙阿弥作の松羽目物の舞踊劇。
新古演劇十種のひとつです。前半は、伯母のクドキや左腕を隠
しながらの舞、後半は、本性を現した鬼と渡辺綱との大立廻り
や花道の引っ込みなど、見どころ満載の作品です。


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まずは百年ぶりの上演といわれる「碁盤忠信」
忠信の殺陣がめちゃかっこいい、出た途端に客席が
暑くなるのがわかりました、ざわざわざわざわとす
るのですね。アンサンブル(歌舞伎だとなんという
のでしょう?)の殺陣の軽業が美しい。
基本的には荒事なのですが、途中で霊がでてきて碁
盤上で敵に囲まれたのを暗示させるとか、三枚目を
踏んづけて、碁盤を掲げる見得があるとか、碁石を
投げて厄払いw 碁に関係づけているというもの。
舞台の最後に覚範が出てきて忠信と古風な立ち回り。
最後は、曾祖父さんの襲名興行だからここはひとま
ず収めて、後日戦おうということに。。。
なかなか珍しい荒事を堪能しました。

「茨木」は能仕立ての舞台。大道具はほとんどなく、
舞台後方に下座音楽がずらり。下手の出入り口が五色
の幕で覆われていて橋がかり変わりになっていました。
鬼の片腕を切り落とした男が、安倍晴明の助言により
忌みでひきこもっているところに訪れる恩師の老婆。
老婆にも片腕ありません。舞っている最中にもちらり
と腕がはいっている箱の方をみて、、、
じみーな会話劇?が続いた後で老婆が直接腕をみると
豹変(これはほんとに変化した、見事)して脱走、男
が追いかけて、、そこで気分転換の合い狂言がはいり
気分転換してそして、両方荒事に変身して見得を切る!
この最後の5分のためにじわじわと会話を耐え忍んで
続けていたという感じでしたね。

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題名:『クラシコ・イタリアーノ』-最高の男の仕立て方- /『NICE GUY!!』-その男、Yによる法則-
日時:2011年12月23日15:30-18:30(途中休憩あり)
料金:S席8500円
座席:2階3列64番(右ブロック宇方)
作・演出:植田景子(クラシコ・イタリアーノ)、藤井大介(NICE GUY!!)
主な配役
サルヴァトーレ・フェリ:大空 祐飛
ミーナ・プッティ:野々 すみ花
レナード・デルーカ(レニー) 凰稀 かなめ
*~*~*
アレッサンドロ・ファビーノ 汝鳥 伶
クラウディア・ロレンツォ侯爵夫人 五峰 亜季
ジュリアーノ・リッチ 寿 つかさ
エマ・ヒューストン 鈴奈 沙也
マリーナ・プッティ 美風 舞良
パオロ・プッティ 天羽 珠紀
ヘンリー・ヒューストン 悠未 ひろ
ルイジ・バルトリ 珠洲 春希
マリオ・ブラージ 北翔 海莉
ジョヴァンニ・ロッシ 風莉 じん
ジャコモ・アジャーニ 十輝 いりす
ルチア・マニャーニ 大海 亜呼
フランク・スペンサー 春風 弥里
チェーザレ・ロレンツォ侯爵 鳳翔 大
ペッピーノ・ブラージ 蓮水 ゆうや
ジョルジオ・クリスティアーニ 凪七 瑠海
パメラ・ミッソーニ 純矢 ちとせ
エリザベス・ブライトン(リズ) 愛花 ちさき
ジェフ・コリンズ 七海 ひろき
ロナルド・トレイシー 鳳樹 いち
ジーナ・ブラージ 琴羽 桜子
ミゲル 光海 舞人
施設の女職員 藤咲 えり
エットーレ・チャルディ 澄輝 さやと
シルヴィア・ロッシ すみれ乃 麗
ニーノ 月映 樹茉
ポール・ジョンソン 星吹 彩翔
マシュー・オズモンド 蒼羽 りく
ビアンカ・ファビーノ 瀬音 リサ
ファビオ・ボナーニ 愛月 ひかる
ルッカ 風馬 翔
ナポリ修行時代のサルヴァトーレ 桜木 みなと
花売り少年 和希 そら
プルチネッラ(ナポリの道化) 秋音 光

解説:
「クラシコ・イタリアーノ」
理想を追い、現実に戸惑い・・・。
“本物”を追い求めた一人の男の物語。
1960年代、戦後の経済復興に華やぐイタリアの首都ローマ。
“Made in Italy”のスーツを世界に広めたいという夢に賭
けた男がいた。紳士服業界のトップ的存在として、イタリア
で最も注目される人物と言われるその男、サルヴァトーレ。
彼のアメリカ進出を前に、ドキュメンタリー番組の撮影スタッ
フがアメリカからやって来るが・・・。
イタリアの一流紳士服ブランドの代表的存在である“クラシ
コ・イタリア”。その源流であるナポリ仕立てのスーツをめ
ぐり、伝統の技を継承するアルティジャーノ(職人)たちの
想い、人の絆、様々な人間模様をハートウォーミングにアッ
プビートに織りなす、スタイリッシュなミュージカル。

「NICE GUY!!」
“その男、Y”とは、大空祐飛のこと。
「ナイスガイ」をキーワードに「男の美学」を追求。シャー
プな今風のカッコよさ、大人の男の優しさなど、大空祐飛を
中心とした宙組のさまざまな魅力を余すところなく見せる、
華やかでダイナミックなショー作品。

---



サルバドールフェリの栄光と挫折の物語。さりげなくかっこ
良くていぶし銀のようなスタイル。テーラーの物語なので当
然ながらスーツスタイル多数、スーツの群舞は大迫力。スー
ツ萌えにはたまらないかも。オープニングは派手で好きです。
渋い物語なのですが、専科が押えるところを押えて、ちょっ
といかした小品に仕上がっています。私は好きですね。主役
のフェリは輝き、ディレクターの兄ちゃんの崩し方はいい感
じ。ただヒロインがちょっと小さい感じがしましたね。しか
し物語の構成としてはなんとなくさよなら公演のような風情
が漂っていましたよ。
ショーは掛け値なしに楽しい。本当にダイナミックで踊りっ
ぱなしのように感じられ、あっというまに時間が経っていき
ました。

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題名:流星ワゴン
日時:2011年12月14日19:00-21:10
劇場:池袋サンシャイン劇場
料金:6500円
座席:4列目11番(実質2列目左ブロック通路から2番目)
劇団:演劇集団キャラメルボックス
原作:重松清「流星ワゴン」(講談社文庫刊)
脚本:成井豊
演出:成井豊+真柴あずさ
出演:阿部丈二 西川浩幸 大森美紀子 坂口理恵 岡田さつき
   菅野良一 前田綾 岡内美喜子 畑中智行 三浦剛 林貴子
   原田樹里
解説:
流星ワゴン』は2002年に出版された、重松清さんのベストセラー
小説。重松さんはリアルな家族ものに定評のある作家ですが、
この小説は珍しくファンタジーで、幽霊も出てくればタイムト
ラベルもする。『きよしこ』や『きみの友だち』も感動的だけ
ど、僕が今までで一番泣いたのは、この『流星ワゴン』でした。
だから、舞台化できて、本当にうれしい!この小説のテーマは
ずばり、「再生」。今、この国に必要なのは、「もう一度やり
直そう」という意志だと思います。2011年の締めくくりに、私
たちキャラメルボックスは「再生」の物語をお届けします。

ーーーー

ロビーにはいつものお人形さん。ロビーはいつもより閑散とし
ていました。2階席はクローズ、両端ブロック、1階席後方部分
に空席が。。こんなにすいているキャラメル見るのは初めてか
もしれません。

まずは、映像による舞台の予告編、トリツカレ男にシガーボッ
クスの団体が登場していたのは何?気になります。
前説は入団1年目の男女コンビ、ふたりとも初々しくて可愛い。

舞台の上には椅子がひとつだけ、物語は本屋で「流星ワゴン」
が手に取られたところから始まります。
読者が流星ワゴンを読みふけることで狂言回しとなるという構
造。物語の中の主人公は38歳のさえない男、妻は浮気を繰り返
し、息子は中学受験に失敗してひきこもりになり、自分は小さ
な会社をリストラで首になり、もう死んでもいいかなあ、とい
う時に流星ワゴンに拾われてしまいます。

流星ワゴンは、過去のキーとなる時間に男を戻します。そして
苦しい出来事を追体験、必死で時の流れを変えようとしますが、
結局何も変えられません。でも今まで隠れていた意外な事実を
発見し、より積極的に現実を受け入れられるようになっていく
のです。物語は二組の父子の関係を軸に動いていきます。男と
その父親、そしてワゴンの運転手の父子。いじめにあっている
のを知らなかったとか、実は子供が大好きだったとか、お互い
に成仏させたがっているとか、不器用なそして愛らしい人達。

途中から客席はすすり泣きの連続。かなり痛いシーンの連続
です。最後は「どうしようもない現実に戻りたいですか?」
YESで男は現実に戻ります。戻ってみたところでもちろん不幸
な現実は変わっていません。変わっているのは男の心の中だけ。
でもとりあえず、家族皆で朝ごはんを食べるようになりました。
決してハッピーエンドではありません。どんよりした気分の中
にほのかに見える光明というところでしょうか。その光明を
頼りにみんな生きて行くのですね。





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