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今までに見た舞台の感想をつづってあります。
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題名:櫻田落語会
日時:2010年1月16日 18:40-20:20
劇場:炭焼き櫻田
料金:4000円(炭焼き飲み放題つき)
座席:高座のすぐまえ2列目
番組:
 歌奴 明烏
 三之助 芝浜

いつもは40人程度の櫻田落語会が今回は50人。卒業公演
なので大人気なのでしょう。

明烏はネタおろしをしたばかりで2回目の上演だそうです。
熱演、キャラクタの描きわけがめりはりきいていて、明るくわ
かりやすい。

三の助さんは人情話をたっぷりと。櫻田の薄暗い雰囲気に
ぴったりとはまっていました。「ひ」と「し」が一緒になる江戸
なまりって前からはいってました?
緩急があり、しっとりと物語をえがいていって、ときどきすかっ
とかわいくなります。地味なところで感心したのが、芝浜で
主人公がぼーっと海を眺める描写、遠くの海に船が見える
ようでしたよ。本当に、骨太のしっかりした良い噺家になりま
したよねえ。
公演終了後、真打ち昇進のお祝いに櫻田落語会から幟が
三之助さんに送られました。私も些かながら寄付。
真打ち披露興業が楽しみです。

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題名:志の輔らくご in PARCO
日時:2010年1月14日19:00-21:43(途中休憩あり)
劇場:PARCO劇場
料金:6000円
座席:I列31番(中央通路より2列後ろ右端)
番組:
  身代りポン太
  踊るファックス2010
  中村仲蔵

ロビーには巨大なたぬき、提灯、それに酒樽がおかれていました。
満員全日程売り切れ、でも当日券もあるようでした。

『身代りポン太』
富山の大雪が枕。ドキドキしながら飛行機に乗ったそうです。
物語は地域活性化のための「狸の里プロジェクト」が、事業仕分けのあおりで凍結され、
目玉である「ぽんぽこタワー」(タヌキ型の展望台)も下半身だけで工事が打ち切られる
ことに。そこで、そうじの婆さんがその場で作ってしまった「身代わりポン太」の言い伝え
を利用して、タヌキの下半身をご神体に仕立てたところ、全国から参拝者が殺到!
言い伝えはこんなかんじ。
ポン太はお侍を騙そうとして、上半身と下半身をすぱっと斬られました。下半身は上半
身をさがしてうろうろ、不憫に思った村人が一緒に上半身を探してあげたところ、見つけ
た上半身をもってうれしそうに山に帰っていきました。翌日お礼に狸が集団で村人に挨
拶にきて、それから二度と村人は騙されなくなりました。。。
参拝している段階ですでに騙されているわけですけどね。
狸の御神体の由来でございます、でさげ。村おこしと事業仕分けの両方を皮肉る、軽く
聞ける感じの噺でした。
仲入りには「ぽんぽこタワーせんべい」を売っていました。1セット200円也。



『踊るファックス2010』
吉田薬局に届いた間違いFAXからはじまるどたばた噺。FAXのやりとりがどんどんはじけ
て過激になっていきます。これは2010バージョンなのだそうですが、どこが違っていたの
でしょう?航空機内の放送でしか聞いたことがなかったのでこれもよかった。この公演の
中では見事に色物になってますね
下げまでいくと、背面のスロットから超巨大なFAX用紙らしきものがでてきました。
かかれている内容は「これより15分休憩です、昨日よりコーヒーがおいしくできています」
すばらしき無駄なギミック。感動的です。

ここで仲入、新作の前半と古典の後半、この落差がすばらしい。

『中村仲蔵』
1時間以上の長講、随所に緩急がはいった、一人芝居をみている気分でした。
中村仲蔵は、歌舞伎界で“稲荷町”から”名題”になった稀代なる名優。
歌舞伎の役者の階級は、稲荷町(下立役)-中通り(ちゅうどおり)-相中(あいちゅう)-
名題(なだい)とあるそうです。稲荷町は台詞がなく、中通りでやっと一言の台詞。
歌舞伎の世界では世襲制なので、稲荷町から名題になるのは本来ありえない。
志の輔師匠の初の前座ネタは「道灌」だったということを枕に、無名の歌舞伎役者が精進
を重ねて名題となる物語を語り始めました。
蕎麦屋で浪人との出会いはまるでその場をみているかのよう。クライマックスとなる忠臣蔵
五段目の舞台では、客席の一部にきらりとライトがあたり、あたかも花道ができているかの
よう。そこから拍子木がはいって音曲噺となりました。これは名題となった初の舞台、仲蔵
の新解釈に客席は声をたてることもできないくらいに圧倒される、という場面なのですが、
パルコ劇場にいる観客もあたかもその場で見ているように圧倒されておりました。
芝居が終り、仲蔵が裏通りを通って上方へ逃げようとしている際に、たまたま観客の感想を
耳にします。観客の爺さんが「今まで生きていてよかった」
仲蔵が思わず手をあわせるのですが、その感動が伝わってきて、私も思わず涙してしまい
ましたよ。客席からもすすり泣きが多数聞こえました。
いやー感動的な正当派古典落語でした。

最後は和楽器演奏の皆さんのリードで三本締め。お正月らしくおさまりました。




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題名:十二夜
日時:2011年1月9日13:00-15:50(途中休憩あり)
劇場:シアターコクーン
料金:9500円
座席:Hー12(1階通路すぐ前センターブロック)

満員立ち見です。
舞台の上は砂、奥には難破船。手前には板の間の舞台。
十二夜を演じている舞台をみるという設定?
しょっぱなからキャスト皆楽器を抱えて演奏、バイオリン、アコーディオン、
金管、たて笛、太鼓、ギター。。
難破船から逃げ出した乗客が浜にたどり着いたところから物語がはじまります。
主役の松たか子さんは兄と妹のひとり二役、途中で衝立をおいてそこを抜けると
入れ替わり。同じ服装でちゃんと違うキャラだ。松たか子一人舞台的な要素
もあるかも。松たか子偉大なり。
そして物語の合間にはいる歌と演奏。それにジャグリング。
2幕冒頭は目黒さんのピン芸、3ボールから5ボール、もちろんノーミスです。
ほんとにきれいに投げますよねえ。
すごく祝祭的な舞台、正月らしいという雰囲気もあるかも。
なんだか、昔のティンゲルタンゲルをみている気分でした。

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題名:私の恋人(あいじん)
日時:2010年1月5日19:35-20:50
劇場:東京芸術劇場小ホール1
料金:前売3500円
座席:2列目ベンチシート中央
構成・演出・振付・出演:近藤良平、黒田育世

私の前は座布団席です、後ろは床にいす、その後ろが階段状客席です。
舞台の高さは50cm程度、客席と舞台の間はかなりあいています。
上手奥にはテーブルと小物、下手には舞台の後ろにグランドピアノ。

冒頭は近藤さんが黒田さんを肩に担いで登場、近藤さんが出てきて前説と挨拶。
「きっちりつくってません」
「私の恋人(こいびと)の続編ですが、私の恋人(こいびと)では最後に死にました。
そしてその続きがこの舞台。途中で魚や鳥がでますが気にしないでください」
挨拶をしている最中に、黒田さんと近藤さんの体がうねうめ絡んで気がつくと黒田
さんは床の上におりていました。何か不思議な瞬間。
これはダンスステージというより、道具を使った2人遊びを脇から眺めている感じ
でした。一緒にぬいぐるみであそんだり、こものを撒き散らしたり。
そしてその合間にダンスがちょこちょこっとはいります。黒田さん、かなーり無邪気
な感じ。何度も着替え、近藤さんにいたずらしたり、近藤さんのピアノに合わせて
ダンスを踊ったり、だだをこねたり。
もちろんダンスはソロもデュオもあって、とりわけ二人が激しくからむクライマックスの
シーンは印象的でした。ふたりで同じ振付をしていても全然違うように見えますね。
黒田さんは大地に根が生えているようです。近藤さんはくねくね手足があらぬ方向
に向かっているような感じ。
印象深かったシーンはシュールなものばかり。近藤さんが舞台から飛び出してばっ
たり倒れた上に黒田さんがみかんを絞ってかけ、その上からみかんをばらまく、
小物・下着・服・ぬいぐるみをまき散らす、釣り竿でパンツをつって客席へ投げる、
覆面をしてダンス、近藤さんが逆立ちしたところをテープでとめる、でたらめ語?を
話してその翻訳のように詩を読む、ジェスチャーから言葉を当て辞書で意味を引き
それを読み上げる、それがいつのまにか言葉を身体で表現するに、、。
腸捻転のジェスチャーはうねうねw。毒殺、撲殺、刺殺とか恐ろしい言葉をかわいい
顔で明るく話してました。覆面をしたダンスはかなり興味深く、なんだか印象が相当
に違いました。ダンス鑑賞においても顔の表情からの情報がかなりのウェイトを占め
ているのだなあと感心。
客いじりは2回、ひとつはコートを着せて記念撮影、もうひとつはジェスチャーで
使っていたナイフを使ってスイカを割って食わせる。。なんでも季節外れなので1個
5000円もするのだそうで。私の目の前の席のお兄さんが食わされてました。ああ
私も食べたかった。
そういうわけでかなり興味深い舞台でした。

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題名:カサブランカ
日時:2010年1月4日15:30-18:30(途中休憩あり)
劇場:東京宝塚劇場
料金:A席5500円
座席:2階11列46番(右側通路際、後ろも通路)
劇団;宝塚歌劇宙組
出演;
  リック(リチャード・ブレイン) 大空 祐飛
  イルザ・ランド 野々 すみ花
  ヴィクター・ラズロ 蘭寿 とむ
  *~*~*
  サム 萬 あきら
  フェラーリ 磯野 千尋
  カール 寿 つかさ
  コリーナ・ムラ 鈴奈 沙也
  カーティス妻 美風 舞良
  ウガーテ 天羽 珠紀
  シュトラッサー少佐 悠未 ひろ
  ジャン 珠洲 春希
  ルノー大尉 北翔 海莉
  ハインツ 風莉 じん
  カーティス夫 十輝 いりす
  マドレーヌ 大海 亜呼
  アニーナ 花影 アリス
  サッシャ 春風 弥里
  
  バーガー 鳳翔 大
  マリア 花露 すみか
  エミール 蓮水 ゆうや
  ヤン 凪七 瑠海
  イヴォンヌ 純矢 ちとせ
  マヤ 妃宮 さくら
  ベリーダンサー 舞姫 あゆみ
  ピア 愛花 ちさき
  ビゴー 七海 ひろき
  ヘルム 雅 桜歌
  アブドゥル 鳳樹 いち
  生地屋の女 千鈴 まゆ
  警官 風羽 玲亜
  支配人 光海 舞人
  係員 天風 いぶき
  女 藤咲 えり
  密航業者 天玲 美音
  カッセル中尉 澄輝 さやと
  ファティマ すみれ乃 麗
  宝石商 天輝 トニカ
  トネリ大尉 月映 樹茉
  カレル 蒼羽 りく
  駅員 星吹 彩翔
  アンリ 愛月 ひかる
  亡命者 美月 悠

かなりおもしろかった。全体としてやるせない退廃的な雰囲気がよく出
ています。どこにもいけない閉塞感、人生棒にふる感じ。
このどろんとした空気の中でリックが光輝くように出現します。
それでいてリックも倦怠感を漂わせているのですね。これがいいおとこなんだ。
ラズロもちょっと線が細いが不撓不屈の感じが出ているいい男。
市民による群舞はけだるさとやるせなさがにじみ出ていましたよ。
でもパリのフレンチカンカンはかわいい。大人数の宝塚ならではの豪華さ
です。本場パリのキャバレーよりもある意味迫力ありますよね。
超有名な台詞もさらりとはなされておりました。
原作がしっかりしているととんとんと話が進んでいきますよねえ。
背景に映像を多用してます。たぶんコストダウンのためだと思うのですが、
飛行機搭乗のシーンなどは下手なセットを組むよりずっと美しく見えます。
かなりいい感じ。
ヒロインがいい男2人にはさまれてちょっと引っ込んだ感じなのはちょっと惜しい。
きらきらした衣装も派手な立ち回りもないのですが、ウェルメイドなストーリーを
豊富な人材で手堅く作ったという、一般の演劇ファンに勧めても大丈夫な面
白い舞台になっていると思います。
幕間に友人たちと立ち話、
「わかいもんにこれみせたら、カサブランカってどこ?から始まるだろうなあ」、
と言ったら、
「いやいやカサブランカって何?から始まるでしょう」、
とかえされてしまいました。ほんとはどうなんでしょうね。

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