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今までに見た舞台の感想をつづってあります。
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題名:Indigo Tomato
劇場:グローブ座
日時:2019年12月4日19:00-20:55
料金:8800円
座席:1階M列42番(客席右手後方で一段高くなっているところ)
出演:平間壮一、長江崚行、大山真志(Wキャスト)、安藤 聖、彩吹真央(Wキャスト)
作・演出:小林 香
音楽:堀 倉彰
美術:長田佳代子
振付:港ゆりか
歌唱指導:亜久里夏代
URL:https://www.youtube.com/watch?v=yexwOhftvVE

ストーリー:
サヴァン症候群で“共感覚”をもつ青年タカシ(平間壮一)は、数字や記憶に突出した能力を発揮するも、コミュニケーションが苦手でもっと外の世界と関わるようにと言われている。そんな兄のために様々なことを諦め、働きながら生活を支える弟マモル(長江崚行)。タカシは毎日10時01分に植物公園のカフェの店員あや(安藤 聖)が作るトマトジュースを飲むことが日課になっていた。あやとの交流によって外の世界を知り始めるタカシ。
ある日人気クイズ番組の司会者ユーゴ・オブライエン(大山真志・川久保拓司)が脳科学者の先生(剣 幸・彩吹真央)を伴ってやってくる。タカシは才能を見いだされクイズ番組への出演を持ちかけられる。
最初は拒むタカシだが……。

背景がひし形模様がはいった黒板、その一部が開いてお店になったり窓になったりするのです。黒板には数式がいっぱい。グローブ座の舞台はそれなりの広さがあるのですが、前方に衝立のように黒板をたてて舞台を相当狭くしてつかっていました。これって小劇場でやるサイズの作品のような気も。オープニングはπの歌。ずっと数字を唱えているのを聞いているだけで泣けてきました。
主役はスペクトル症候群の一種であるサヴァン症候群の兄と健常者の弟、親には小さなころに捨てられてしまってふたりで暮らしています。兄タカシは働くことができず、弟マモルが中学卒業してすぐに働いて兄を介護しています。しかも非正規労働のダブルワーク、正社員には兄の問題があってなることをためらっている。タカシは外界と接触するのが苦手、数学には異様な才能、そこに降ってわいたクイズショーへの出演依頼。
舞台の場面は彼らがお散歩の日課とする公園の売店前と、クイズショーのスタジオ。サヴァンの能力を見世物として金に換えるとともに、彼らを捨てていった母親に訴えかけようとします。
タカシの演技がすばらしい。サヴァン症候群が体にどのような影響を示すのかわかりませんが、身体障がい者として体を一定の形にゆがめ、精神障がい者として突然切れたり意識があっちにいったりする姿が本物としか思えません。自分が異星人に思えるマサルのつらさに思わず涙。そして介護疲れのマモルが切れたときは、今度はマモルに感情
移入して泣けてしまいました。TVでお母さんに呼びかけましたが、結局出てはくれません。でもまわりにちょっとずつ勇気をあたえ自分も進む道が見えてきたというところでほのかな温かさと共に物語は終わりました。
大山さん、彩吹さんはわき役を何役も演じて見事に舞台をささえています。
クイズショーは2回構成、一回目は暗算と雑学、二回目は1時間でπの6千桁暗唱。
出題が雑学王選手権みたいなので、数学の天才とはちょっと違うぞと思ったりして。
数字に強いのと数学に強いのは別物なので黒板の数式も違和感あったのですが、普通のひとには同じに見えるのかなあと。ギネスではπの暗唱は数万桁も行ってるんですね。6千はものすごいと思ったけれど、やってやれないことはないのだと二度びっくり。もっともこれを間違えずに語るのが難しそう。
クライマックスでもπらしき数列を語っていたのですが全部本物?本物としたら記憶力に拍手!!

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