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今までに見た舞台の感想をつづってあります。
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戎ビル
極楽商店街入り口
題名:あゝ極楽子守唄
日時:2007年4月22日13:00-13:22
劇場:道頓堀極楽商店街七福町極楽神社前(サミー戎プラザ7階)
料金:無料(道頓堀極楽商店街入場料315円は別途必要)
座席:極楽神社正面たこ焼屋椅子
劇団:極楽歌劇団
粗筋:(Webサイトより)
道頓堀極樂商店街のお騒がせ夫婦、蝶子と吉治郎。
夫婦の家にはいつも理由ありの人が訪れてくる。
今日も今日とて、人生に疲れた女、対人恐怖症のやくざ、一度も犯人を検挙した
ことのない巡査、捨てられて人間不信に陥った野良犬・・・。
そこへ空から男の赤ちゃんが降ってきて、太郎と名づけ育てる決意をする。
とんでもないスピードで成長した太郎は、ある日、ガラクタ屋敷に住む鬼婆に会
いに行くと言う。鬼婆が集めたガラクタは周囲の環境を破壊すると、住人に忌み
嫌われていた。なぜ太郎は鬼婆を訪ねなければならないのか。太郎を心配し、蝶
子、吉冶郎、やくざ、巡査、人生に疲れた女、野良犬もついていく。そして舞台
は鬼婆屋敷へ。
正体不明、神出鬼没の老婆に、吉治郎らは大苦戦。と、いつのまにか太郎と鬼婆
の姿が・・・。太郎の身に何が!?鬼婆の目的は!?鬼婆の正体は!

この極楽商店街、大正・昭和時代の横丁を模したもので、食い物屋と駄菓子屋、
占い、遊技場などでできています。5階の入り口で料金精算用のカードを貰って
商店街へ突撃。7階は広場の回りに商店街と神社がありました。神社の前の
たこ焼屋でたこ焼を食いながら上演開始を待ちました。広場の真中にはお立ち台
らしきものがおいてあり、キャストが通るための通路を確保するためにフェンス
も出ていました。観客は基本的にフェンスの後ろで立ち見です。私が座ったたこ
焼やは神社の真正面で何もさえぎるものがありません。良い場所をとったなーと
そのときは思いましたよ。開演数分前にスタッフがきて、「目の前を俳優が走り
ます。その電柱にも昇りますので、手足を出さないように。」電柱を昇る?確か
に店の端に電柱が立ってます。なんとなーく嫌な予感。電柱は他にも何箇所か
立っていました。
極楽子守唄
上演前にお立ち台で前説、クライマックスでは観客を含めて合唱するということ
で予行演習もあり。さてオープニング!広場に駆け込んでくるキャスト、広場の
真中と神社の2階で唄って踊ります。曲は既存のもので替え歌(オリジナルがあっ
たかどうかは失念)です。2階の脇には桟が電柱まで出ており、命綱をつけてそ
の上を歩きます。電柱同士はロープで結び付けられていて高いほうから低い方へ
ロープをひっかけて空中を移動!そしてキャストが私の前をだだだと走ると電柱
を昇ります。なんとたこ焼やの頭上にも舞台があったのでした。私の座った所か
らはまったく見えません(涙)。ぐぐぐ、皆立っている理由があったのね。構成
はいかにも小劇場ミュージカル、それでいて道具はきっちりといった感じで悪く
ない。
太郎が出てきたのは神社の2階、大きくなった太郎はなんと吊りで2階から広場
へ飛び降ります。2点で吊っているので回転も自由自在です。
ガラクタ屋敷はたこ焼やの上、太郎が攻め入って鬼婆と対決しているのは音でだ
け聴いていました。当然ながら太郎の身に何が起きたか、鬼婆の正体は何か?が
わかりません。実際に頭上で演じられていた時間は2-3割だと思うのですけど、
7割程度見ていなかった気分(号泣)それにしてもロープや吊りによる空中移動
は派手です。もうちょいキャストを増やして長い物語を作れば良いのに。なんか
あっという間に終わってもったいない。もっとも長くやると商店街の売上に響く
んだろうなあ。
終演後、キャストの方々と一緒に写真を撮ってもらいました。

そういうわけで、この物語の謎を教えてください>立って見たことがあるひと


ああ極楽子守唄
極楽子守唄キャスト

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なんば花月
題名:なんばグランド花月 春満開大爆笑公演
日時:2007年4月22日9:45-12:20
劇場:なんばグランド花月(NGK)
料金:4000円
座席:1階B列18番(2列目センターブロック右端付近)
番組:
9:45~ シャンプーハット 漫才
9:55~ 桂小枝       漫談
10:05~ ザ・ぼんち      漫才
10:20~ 宮川花子      漫談
10:35~ 大木こだまひびき  漫才
10:50~ 月亭八方      漫談
11:05~ 今いくよ・くるよ  漫才
11:20~ 休憩
11:25~ 吉本新喜劇 「家庭教師はツライ」
    作・演出 大崎 知仁
    出演:小籔千豊、チャーリー浜、井上竜夫、安尾信乃助、烏川耕一、浅香あき恵 ほか


一ヶ月前のチケット発売日に吉本のWeb(じゃんじゃんネット)から購入。
NGKを見たのはこれで2回目、前回は全席自由だったので開場とともに阿鼻叫喚?の
図が展開されたのに、今回は指定席なので開演ぎりぎりにゆっくりときても大丈夫。
劇場前のチケット発券機に支払いをしたクレジットカードを差し込めば、自動的に
チケットが印刷されて出てきました。
なんば花月発券機
劇場内は飲食自由、当然売り子多数。イカ焼き300円也って何もの?
場内は満員、最後列には立ち見もちらほら。朝10時前からこれだけの集客はさすが吉本。

舞台の前半は各自10分ー15分の持ち時間での漫才と漫談。シャンプーハットは
前説込みで前座という感じでしょうか。海パンを膝まで下げて走るという設定
等のぬるい笑いですが、客席も暖かく見守っていました。暗転すると出てくる高座、
台の上に座布団が敷いてあり、その台がごろごろ動いてくるのでした。小枝さんは
レポーターなんですか?漫談の途中に派手な仕草、針縫いや焼き芋食いなどがはいって
受けてました。この大きな劇場で一人の仕草で笑わせるのですからたいしたもんです。
ぼんちを見たのもはじめて、TVで見てたときよりだいぶ老けましたねえ。いつ
見ても波乱万丈に出演するというネタでした。おさむちゃんのハイテンションを生で
見ることができて満足。宮川花子さんも初見、相方の大助さんが倒れたことをネタに
したピンでの漫談、いやこれが面白い。話といい、間といい見事なものです。また
聞きたいと思いましたよ。漫才だとどうなんだろうなあ、大助さんの早い復帰を
祈っています。大木こだまひびきは慣用句に突っ込みをいれるパターン、この人たち
はTVCMに出てるんですか?ちっちきちー?
またまた高座がごろごろと出て、今度は背景も松の絵に変わって八方師匠が登場。
師匠が子供のころの噺で、子供をしかるうつみのおっさん、というネタ。師匠の
ちゃんとした噺を聞いてみたいです。ここでは落語が色物、ちゃんと膝代わりの
位置にいるんですね。トリはいくよくるよ、くるよさんの衣装がずり落ちる
お約束を始めてみました。最後はスカートが足元まで落ちてしまって、マーメイド
スタイル?
前半の番組が終わったら幕が下がり客電がつきました。でもインターミッションと
いえるほどの時間はなく、すぐに吉本新喜劇が始まりました。トイレにダッシュで
行って戻ったらもう幕が開いてしまってましたよ。
舞台は立派な客間、女社長の一人息子が暴走族にはいってぐれてしまっているという
設定。チャーリー浜氏が先生役で登場し、お約束?のギャグを立て続けに炸裂させ
ました。場内笑いの渦、これはやはり関西の伝統芸能といっても過言ではない技
ですよねえ。少しの言葉でこれだけ受けるのってほんとに素晴らしいものです。
吉本文化の蓄積がない私にとっては何がおかしいのかさっぱりわかりません。
ブロードウェイでコメディを見て、周りが皆笑っているのにさっぱりわからない
状況とほとんど同じでした。NYでも大阪でも異邦人の私 ;_;
作品としては、シリアスを演じる者とコテコテのギャグを具現する者とが混在し、
緊張と緩和を繰り返すコメディの王道を行く演出になっています。
主役である家庭教師(小籔千豊)がギャグをもっぱら受け持ち、そこに他のシリアス役が
つっこむという展開。物語は息子が心変わりして暴走族から抜け、ハッピーエンド。
話の展開にまったく説得力がありませんが、それを突っ込むのはやぼというもの
でしょうか。宝塚歌劇と同じく、筋書きはあくまで脇役、ギャグを引き立てる(宝塚
の場合はトップを引き立てる)ためにあるものなのでしょう。別の作品も見てみたい
ものです。

なんば花月番組表

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梅田芸術劇場
題名:エリザベート
日時:2007年4月21日17:00-19:50(途中休憩あり)
劇場:梅田芸術劇場
料金:S席16000円
座席:1階11列21番(左側ブロック8列目)

梅田芸術劇場にはじめてはいりました。梅田駅からちょっと歩きます。
三階まであるのね。相当広い劇場です。客席のほとんどが女性、普通
のミュージカルより観客年齢が高そうなのはチケット価格が通常の
ミュージカルより高いせいでしょうか。ドイツ語ミュージカルなので
舞台の左右に字幕有り。劇中で翻訳を読んでいるとあらたな発見あり
ましたよ。この翻訳を信用するならば、日本語版とはだいぶニュアン
スが違いますね。黒い前幕にはエリザベート横顔の切り抜き、
そこからキャストが出入りすることがあるのでした。
客席の前方はオーケストラピットになっており、11列は実質8列目。
もちろん生オーケストラでした。オープニングは廃墟の写真に遺跡?
の小道具。ばばばぶーん、と舞台がはじまると思わず顔がにんまり、
芝居が始まったとたんにうれしくなるのって何年ぶりでしょうか。

エリザベートは期待通り貫禄たっぷり。ルキーニは思いのほかあっさり。
トートはPA事故かと思うくらいに当初は声が聞こえない。後になって
まあそこそこ聞こえるようになりました。一見無駄な身軽さを見せる
トートはやんちゃ坊主の感じです。ゾフィーの悪役ぶりは爽快感があり
ました。ルドルフかっこいい、青二才がぴったりで、声もよく出ていま
した。ちびルドもまずまず。

右手からのクレーン(階段?)が大物として鎮座していましたが、その
他の舞台装置は比較的シンプル。背景のスクリーンへ写真の投影をするか、
ピンスポを用いて他を暗くして、必要最小限の大道具でこなしていたよう
です。舞台の上では、小さい回り舞台ふたつが舞台の上をすべって動いて
いました。その回り舞台の床が斜めになるのです。お見合いに向かうのは
メリーゴーランドの馬車。エリザベートが落下して最初にトートと遭遇す
るシーンでは、満艦飾の塔から人形ががつんと落ちてきました。Milk! で
は牛の下半身多数登場、そしてミルク絞り。ウィーンのカフェでトド等の
電気自動車でぐるぐる回るのは、ウィーンと同じ演出だったと思います。
キッチュだよねえ。1幕のクライマックスには鏡がたくさん出て、最後に
ぐるりと鏡がまわってエリザベートの額縁ショー。娼館では巨大キャッ
シャーも登場、娼婦ボクサーなんて前からいましたっけ?娼婦の館に行く
歌をドイツ語で歌った後に日本語で歌うというサービスあり。日本語が
出てきたのはこのシーンだけでした。闇が広がるは大迫力!
三つ巴の鍵十時もどきと、鼻から上のマスクで変装はかつてはなかった
ものですよね。夜のボートはやはり泣けます。私の隣に座ったお客さんも
泣いてました。

以前見たウィーン版ではゾンビが人間の再現劇をしているというイメージ
で、スポットライトがあたっていないところは皆ゾンビに見えたのですが、
今回はどこでも人間。だいぶ宝塚の演出に近づいているように思われます。
狂言回しであったトートの役割が大きくなって、相対的にエリザベート
が小さくなっている感じ。1幕最後のエリザベート額縁ショーにトートが
出てくるのもちょっとね。出演者総数は31人、もうちょい欲しいと思って
しまうのは、宝塚の群集シーンに毒されてしまっているのかもしれません(^^;)
それにしてもミニマルな方向に演出が変わっている雰囲気です。ブランコ
もないし、床がばたばたしないとウィーン版として認めーんと言いたい気
分。太平洋序曲WE版を見た気分といえば見た人にはわかってもらえる?
エリザベート


エリザベートキャスト表

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近くの商店街繁昌亭のぼり

題名:天満天神繁昌亭昼席
日時:2007年4月21日13:00-16:00
劇場:天満天神繁昌亭
料金:前売2000円
座席:1階か15番(6列目センターブロック右端、全席自由)
番組:
笑福亭呂竹    犬の目
笑福亭扇平    子ほめ
林家そめすけ   ちりとてちん
紺原さん     コミックマジックショー
桂福車      代書屋
桂春之輔     お玉牛
//仲入// 
林家染二     手水回し
桂三歩      算数の宿題?(新作)
内海英華     女道楽(三味線漫談)
桂都丸      首提灯

久々に復活した大阪の定席を味わうためにきました。
地下鉄南森駅で降りて徒歩3分、近くの天神橋筋商店街には繁昌亭の
のぼりがたくさん掲げられていました。繁昌亭は商店街からちょっと
ひっこんだところにあります。12時に到着、この時点で当日券は補助
席になってました。補助席は開演10分前にきて整理番号順に入場する
そうです。12時時点ですでに入場を待つために並んでいる人がいました。
スタッフのおにいさん曰く
「、客席は10列ちょいしかないのでどこでも見ても見やすいですよ、
何も並ばなくてもいいです。開場の12時半前後にきてもらえれば十分」
そういうわけで12時20分にきて並んでみました。
JASSという受付が出てました。並んでいるときに横にならんだおばあさんが
教えてくれたのですが、Japan Association of Second-life Service といい、
で定年退職したひとたちだけが入れる会だとか。色んなところに現地集合現地
解散で訪れる企画があって今回はこの繁昌亭鑑賞というわけです。どうりで
観客に老人が多い?私もJASS会員ですかと聞かれてしまいましたよ。
この客席、1階と2階があります。客席の天井には名前入りのちょうちんがびっしり。
繁昌亭建築時の寄付をした方々の名前が書かれているわけですが、どこにあるか
わかっていないと名前があるかどうか確認するのは一苦労でしょう。
1階は1列目から4列目までが同じ高さ、5列目から段々に高くなっています。
1列目に座ると頭の上に高座がある高さです。段差がある5列目以降のセンターが
一番見やすいでしょう。高座の後ろには「楽」という色紙が飾ってあります。
これは米朝師匠が書かれたものだそうです。
最前列は客がだいぶはいった状態でもまだ空いていました。
最終的にはほぼ満席でした。

さて番組ですが、上方にきた甲斐があったといいましょうか、聞いたことがなかった
噺をいくつも聞けて満足。お玉牛は、無理やり夜這いをかけられそうに
なったお玉ちゃんの代わりに寝床に牛を寝かしておくという噺。手水回しは
「手水」という言葉を知らないばかりに、手水に歯磨き粉などをいれて飲むという
とんでもないことをしてしまうという噺。首提灯も上燗屋と道具屋を梯子した
酔っ払いが仕込み杖を買って泥棒の首を落とすというもので、これって関東と
違う筋書きですよね?大昔に一度聞いたきりなのでちょっと定かでありません。
色物としてはマジック、早口言葉。早口言葉は三歩さん、自分で言えなく
なって場内と合唱になってました。マジックは、マジックとは言えないくらい
シンプルなもので客に指摘させて、最後にまともなマジックをするというパ
ターン。カードや袋を使ってました。最後は細長い風船を飲み込む芸。

こちらの噺家さんの方が人間描写が生き生きとしているといいますか、動きに
メリハリが利いている気がしました。関東に比べると全般的にオーバーアクション
ですね。そしてそのアクションが大きなところで受ける。チリトテチンでも臭い
のを無理やり食ってるところが受けてました。お玉牛でも夜這いかけた男と牛と
の対戦?が爆笑。春之輔師匠、都丸師匠は淡々と噺をしているところと、ダイナミック
な動きをするところの切り替えが鮮やか。また見てみたい。
いかにも大阪だなあとおもったのが、阪神がサヨナラ勝ちをした枕で受ける場内。
延長戦で3点取られてそこでTV消してしまったら、後でニュースを見たら逆転勝ち、
これまでのように弱いならずっと弱ければ安心できるのになまじ強いものだから、
また見たくなる(^^;;)とのこと。

繁昌亭


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題名:四月大歌舞伎中村信二郎 改め二代目 中村錦之助襲名披露
日時:2007年4月17日16:30-
劇場:歌舞伎座
料金:1等16000円
座席:1階最前列センター
番組・配役:
一、源平布引滝
  実盛物語(さねもりものがたり)
    斎藤実盛    仁左衛門   
葵御前     魁 春
    瀬尾十郎    彌十郎      
    太郎吉     千之助          
    郎党      宗之助       
    郎党      猿 弥         
   九郎助      亀 蔵       
   小よし      家 橘     
   小万      秀太郎

二、二代目中村錦之助襲名披露 口上(こうじょう)
   信二郎改め錦之助
   雀右衛門
   幹部俳優出演

三、双蝶々曲輪日記
  角力場(すもうば)
     放駒長吉/山崎屋与五郎 信二郎改め錦之助
            藤屋吾妻      福 助
          平岡郷左衛門      彌十郎
           仲居おたけ      歌 江
           角力弟子閂      隼 人
          三原有右衛門      獅 童
          茶屋亭主金平      東 蔵
           濡髪長五郎      富十郎


四、新皿屋舗月雨暈
  魚屋宗五郎(さかなやそうごろう)
           魚屋宗五郎      勘三郎
           女房おはま      時 蔵
            小奴三吉      勘太郎
           召使おなぎ      七之助
            父太兵衛      錦 吾
          磯部主計之助 信二郎改め錦之助
          浦戸十左衛門      我 當

物語:
源平布引滝
  実盛物語(さねもりものがたり)

九郎助(亀蔵)小よし(家橘)夫婦は、源氏再興の念願かなわず命を落とした木曽義賢の妻で、懐妊中の葵御前(魁春)をかくまっています。そこへやって来たのは、平家方の斎藤実盛(仁左衛門)と瀬尾十郎(彌十郎)。葵御前が産む子を検分するためでしたが、窮した小よしは赤子の代わりに、九郎助が拾ってきた白旗を握った女の片腕を差し出します。それは、実盛が斬り落とした九郎助の娘小万(秀太郎)のものでした。実盛はその時の事情を語り、小万の息子の幼い太郎吉(千之助)に、将来潔く戦場で討たれようと約束します。平家に与しながら源氏再興を願う実盛の、懐の深さと誠実さ。颯爽とした仁左衛門の実盛に胸がすくことでしょう。

二、二代目中村錦之助襲名披露 口上(こうじょう)

叔父である萬屋錦之介の前名である錦之助は、萬屋一門にとって重要な名跡です。二代目としてその名を引き継ぐことになった新錦之助と萬屋一門、幹部俳優が揃って、襲名の口上を申し述べます。

三、双蝶々曲輪日記
  角力場(すもうば)

大坂堀江の角力(相撲)小屋。負け無しの大関濡髪長五郎(富十郎)と小兵の放駒長吉(信二郎改め錦之助)の一戦は、意外にも放駒に軍配が上がります。濡髪びいきの山崎屋の若旦那与五郎(錦之助)は、悔しくてなりません。実は、与五郎の恋人である遊女吾妻(福助)に横恋慕する平岡郷左衛門(彌十郎)は、放駒びいき。濡髪は放駒に勝ちを譲ることで、郷右衛門に吾妻の身請けをあきらめてもらうつもりだったのです。今も変わらぬ相撲の風俗がいきいきと描かれた楽しい一幕。信二郎改め錦之助が、きびきびとした放駒と「つっころばし」と呼ばれる頼りなくも憎めない若旦那役を、早替わりでつとめます。

四、新皿屋舗月雨暈
  魚屋宗五郎(さかなやそうごろう)

芝片門前の魚屋宗五郎(勘三郎)宅は、屋敷奉公に出ていた妹のお蔦の葬儀で悲しみに包まれています。不義による咎での磯部主計之助(信二郎改め錦之助)によるお手討ちとのことでしたが、お蔦の同僚おなぎ(七之助)の話で、それはとんだ濡れ衣であることが発覚。怒った宗五郎は禁酒の誓いを破って酒を飲み、女房おはま(時蔵)や父太兵衛(錦吾)、店の若い者三吉(勘太郎)らが止めるのを振り切って、磯部邸に怒鳴り込みます。大暴れしながらも、見識ある家老の浦戸十左衛門(我當)のお蔭で斬り捨てを免かれた宗五郎には、さらなる朗報が待っていました。一杯目、二杯目と杯を重ねるに従って形相が変化し、酒乱のていになる宗五郎と、それを必死に止める周囲の人々。善良な庶民の姿がリアルに描かれた世話物の名作です。

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私が北京でお世話になってる方が東京に出張になったのでお返しにと
歌舞伎座に招待しました。2日前にたまたま買えたのが最前列センター。
向こうには英語のパンフと英語イヤホンガイドをわたし、こっちは筋書きと
日本語イヤホンガイド。
飛び出してくる質問の山、、
「口上」ってなんですか? -> ごめん英語でうまく説明できない。
なぜ物語がインターミッションをはさんでつながっていないの?
しかも途中から始まる? ->皆が知っている物語なので良い場面だけ
やっているの。
幕の内食べてもらったら量が多かったらしくって、持ち帰りできる?
 ->いや日本ではその風習はないのです。
ここは一番高い席? -> いやいや桟敷の方が高いのよ。
この物語はいつの時代? -> たぶんむかしむかし。
客席は年寄りばかりね。 -> まあチケット高いからね。
誰が一番有名な役者?ー> たぶん仁左衛門(ほんとう?、勘三郎だったか)
私が、このひと美しいでしょ。 ->うーん、真っ白だし、、でもimpressive。
私が 歌舞伎は総合エンターテインメントなのよ、ー> いやこれはentertainmentじゃない、classic だ。
どの作品がベスト、というのはなかった。皆興味深い。
せりふは古代の言語なのか? -> まあそういうところもある。
口上は現代語なのね。 -> そのとおりその人をほめるのよ。
せりふを聞いて理解できるの? ->たいていできるけどわからない言葉もあるし、そもそも私が日ごろ絶対使わない言い回しもある。
ダンスはどこに? -> 今回の夜の公演にはなかったのです

いろいろ反応が興味深かったです。
なんか私を観劇のプロだとか(そりゃなんじゃい)勘違いしたようだ。
わたしなんてぜんぜん駆け出しなのにい。

英語でうまく説明できなかったこと
「口上」「門付」「血筋」「見得」
物語の一部だけを上演するわけ(私もしらんぞー)




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