今までに見た舞台の感想をつづってあります。
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 題名:プレミアムリーディング「もうラブソングは歌えない」 劇場:東京国際フォーラム ホールC 日時:2020年8月9日17:00-19:10(途中休憩あり) 料金:6000円 座席:3階9列18番(3階席後方) 番組: 「カラマツのように君を愛す~小説『しあわせのパン』より」 【脚本・演出】三島有紀子 【出演】稲垣吾郎×門脇 麦 【振付】平原慎太郎 ———ストーリー——— 生きづらさを抱えた男と女が、北海道を舞台に少しずつ心を通わせていく… ———小説版『しあわせのパン』 ——— 北海道洞爺湖畔の静かな町・月浦に、りえさんと水縞くんの営むパンカフェ「マーニ」があった。実らぬ恋に未練する女性・香織、出ていった母への思慕から父親を避けるようになった少女・未久、生きる希望を失った老夫婦・史生とアヤ……さまざまな悩みを抱えた人たちが、「マーニ」を訪れる。彼らを優しく迎えるのは、りえさんと水縞くんが心を込めて作る温かなパンと手料理、そして一杯の珈琲だった。映画界の俊英・三島有紀子による初の小説執筆作品。 映画「しあわせのパン」から生まれた、とびっきり香ばしくて温かい物語。 「ひとりのふたり」 【脚本】 大島里美 【演出】 石井康晴 【出演】佐々木蔵之介 × 小池栄子 【演奏】 加藤真一(コントラバス) 黒川紗恵子(クラリネット) 田中庸介(ギター) ——— ストーリー ——— 梲夫、42歳。毬子、42歳。 会社員、独身の二人は、それぞれ、失恋とも呼べぬ片思いの終わりをきっかけに、『独りで生きる人生』を充実させるべく、趣味の音楽教室へ通い始めた。 ジャズ好きの梲夫はコントラバスを、吹奏楽部に憧れを抱いていた毬子はクラリネットを習い始め、半年が過ぎた頃。レッスンを1コマ早めることになった毬子は、音楽教室の待合室で、レッスン室から出てきた梲夫と出会う。20年ぶりの再会。二人は、22歳の時に初めて付き合った恋人同士だった。こうして、月2回の水曜日の夜。音楽教室の待合室のロビーで、梲夫のレッスン終わりから毬子のレッスンが始まるまでの15分、会話を交わすことになるふたり。 ほのかな恋への期待、諦め、そして聞けない疑問、この20年の間、相手はどんな人生を送ってきたのか。大人ぶって見栄を張った会話は噛み合わず、でも、独身のぼやき満載の心の声は、見事にリンクする。二人の心情を後押しするのは、時に即興で奏でられるクラリネットとコントラバスの音色。そして、二人には、相手には決して言えない秘密があり………。 ーーー 舞台の上に大きなスクリーン。 ビデオカメラがいくつか劇場にはいっており、キャストのアップやロングがスクリーンに投影されるのでした。チケット見たときは、3階席からリーディング鑑賞(?_?)と思いましたが、双眼鏡とスクリーンでまずまずの視界。 一つ目は門脇さんが椅子をもっていろいろと動きまわり、稲垣さんが真ん中のテーブルでずっと 語る形。時々不思議なダンスもはいります。背景には窓と大きな月、水縞くんの日記による進行で月齢が毎回語られるのです。 もともとファンタジーっぽいタッチに門脇さんの不思議ちゃんの雰囲気がぴったり。まるで月世界からきたひとみたい。自分をみつけられないでいるりえを見守る水縞くんの純愛度高し。訪れた人たちを助けて、それがきっかけで大団円。照明も美しく、フォトジェニックなシーン多数。 二つ目は20年ぶりに再会した元恋人たちの、ムズムズする恋心が描かれました。場面は音楽教室の待合室、ひと月2回15分間。いろいろなくておひとり様でもう良いとあきらめたところに出会ったふたり。いろんなことがもどかしく、それでいてちょっとずつ近づいていく。 そして、最後までもどかしいままで終わったのですが、ここまで心が通じ合えばいいよねーと思ったくらい。脚本がとてもよいのとキャストの力量のおかげか、ほとんど動きがない(椅子を移るだけ)のに普通の芝居をみている気分にさせてもらえました。次はどうなる?ムズムズと思いっぱなし。音楽教室が舞台なので、舞台上に練習している楽器が登場、心地よいBGMと、練習中の不協和音を奏でてくれました。 PR 題名:八月花形歌舞伎第二部棒縛り 劇場:歌舞伎座 日時:2020年8月9日13:45-14:27 料金:1等8000円 座席:1階5列18番(5列目センターブロック) 出演: 次郎冠者:勘九郎 太郎冠者:巳之助 曽根松兵衛:扇雀 再開始まったばかりの歌舞伎座。 こちらも検温、消毒、市松模様の客席。1階はほぼ満席ですが、両サイドは 販売されていない模様。 最前列でも舞台とソーシャルディスタンスがとられているようですが、 最前列で心配な客にはフェイスシールドを提供するという看板がありました。 地下の売店は開いていましたが、人影はまばら。 筋書の販売はなく、その代わりにシンプルな筋書が無料で提供されていました。 会場アナウンスはありますが、客席スタッフは原則として看板を掲げて注意を 促していました。客席はとても静かです。 棒縛りの登場人物は3人、後ろの雛壇には演奏と義太夫、皆黒装束に黒マスク、 口から下にべろんとたれさがる覆面スタイルのマスクをしていました。皆さん黒子ですね。 棒縛りは、主が山一つ向こうに出かけるので、手癖が悪い次郎冠者を棒にしばりつけて 盗みをできないようにしようという話。太郎冠者と主で語らって、次郎冠者に棒術の 演武をさせて決めポーズのところで両手を棒に縛り付けてしまいます。 次郎冠者の勘九郎には、舞台に出たところからずっとウキウキ感が出ずっぱりでした。 舞台に立てるのが嬉しくて仕方ないのでしょうね。見てる方も一緒になって楽しく なっちゃう。次郎冠者は最初に棒術の型を披露するのですが、その棒の扱い方も 美しい。所作がきれいだとマニピュレーション自体も別次元に見えてしまいます。 無事次郎冠者を棒に縛ったと思ったら、今度は太郎冠者が主に後ろ手に縛られてしまいます。 でも不撓不屈の二人w、その状態で酒庫に潜入し、無事酒盛りをすることに成功! その間の努力?もとても笑いを誘います。 酒を飲んで出来上がると、じゃんけんをして勝った方が飲み、負けた方が舞い。 縛られたままでの舞も面白い。特に棒縛りでの舞は、多少の制約があったほうが かえって面白くなる、というものなのでしょう。この状況での連舞もかっこいい。 酒飲んで連舞するという文化で育ってみたかった。 主人が帰ってくればもちろん、お小言。次郎冠者は主人に対してあばれまくった状態で幕。 コメディ的要素とかっこいい舞とでおなかいっぱいで満足しました。 次回はもっとゆっくり舞台を見たい! 題名:さるすべり~コロナノコロ~ 劇場:座・高円寺1 日時:2020年8月8日17:00-18:20 料金:3000円 座席:D-18(4列目右寄り) 劇団:オフィス3〇〇 作: 渡辺えり 共同演出: 渡辺えり、 木野花 出演:木野花、 渡辺えり 演奏: 会田桃子(バイオリン)、 川本悠自(ベース) 美術・伊藤雅子 照明・宮野和夫 音響・城戸智行 音響オペレーター・枳?敦 演出助手・朝倉エリ 舞台監督・野口毅 宣伝美術・emibatake 配信協力 speedy 制作デスク・久保寺由美 制作助手・渋井千佳子 制作・児玉ひろみ(Kaleidoscope) 検温に消毒に市松模様座席配置、人が座らない座席には段ボール人間が座っていました。 舞台右手にはミュージシャン。 舞台真ん中には長テーブル、こまごまとしたものが雑然とおかれています 左右には段ボール箱と家具、奥には冷蔵庫、右端にはごみ袋らしいものと マンガが置かれてます。左端にはテレビデオ?にVHSビデオテープ。 開演10分前には黒服、黒帽子、黒覆面で目だけ出した人物が左右に登場。 開演前から演奏開始、ミュージシャンの方々でしたが、ジプシーという 設定なのだそうな。芝居の伴奏や間奏にベースとバイオリンの美しい音色、 これだけでチケット代3000円の元を取った気分 木野花さんがゴミ捨てに歩くシーンから本編開始。 二人は姉妹で何か月も自粛しているのですが、なぜ自粛しているのかわかりません。 何かビールに関係あるらしい。コ、、、 時々メタなシーンがはさみこまれて、元々8月の鯨を上演するはずが、 全面的に台本を書き直しての新作、二人はまだ若すぎるので8月の鯨はできない、、 木野花さんが住んでいる実家に、妹の渡辺えりさんが押しかけて住みつこうと 荷物を整理、県を跨いだ移動が自粛なので東京から川崎へ帰れない。。 ぼけた?年寄りの会話が続き、時々安保になったり築地での食堂の噺になったり どこまでが現実でどこからが脳内妄想なのか判然としない状況がゆるゆると 続いていきました。渡辺さんは二曲歌い、木野花さんはとなりで不思議な 踊りを踊ったり。実は空襲を逃れるために自粛していた??? 誰かが来るのを待っていたり、バースデーケーキが出てきたりしましたが、 全ては謎のまま。 最後は「コロナ」を思い出し、来ないなら出かけよう、で幕。 カーテンコールでは渡辺さんが、この舞台ができるのが奇跡、すべての舞台関係者 に本当に感謝している、木野花さんが、あらためて旗揚げ公演しているよう、 というのを聞いて泣けました。 舞台ならではの不思議な時間を皆と共有していたのです。 題名:バクステ!3rd stage.~舞台裏にも「スタッフ」という演劇人がいる。~ 劇場:赤坂レッドシアター 日時:2020年8月8日13:00-14:50 料金:当日6500円 座席:C-11(3列目センター右通路側) 劇団:エヌオーフォー【NO.4】 作:堤 泰之 脚色・演出:南鳩史之 音楽:細川圭一 美術:土岐研一 照明:阿部典夫 音響:宮脇奈津子 舞台監督:矢島 健 演出助手:中川智美 大道具:保坂史朗 出演: 納谷 健 (劇団Patch)、佐藤信長、阿部大地、高田 誠、小野寺ずる、糸原 舞、 藤本かえで、難波なう、髙橋果鈴、瀬尾タクヤ、三上陽永 (ぽこぽこクラブ) 利根川 渡 (WATARoom)、笠原紳司、西ノ園達大 あらすじ: 時は現代。劇場のバックステージ。舞台の初日を3日後に控え、今日から劇場入りをしたスタッフたち。1日目、搬入・仕込日。2日目、役者も入っての場当たり舞台稽古。3日目、ゲネプロを経て本番初日。 『バクステ!3rd stage.』という作品はこの3日間のスタッフルームでの出来事を描いています。普段見ることのできない生々しいスタッフたちの言動。大ゲンカや大笑いの中に起きる演劇人ならではのアルアル。さほどヒットしているとは思えない舞台作品に携わるスタッフたちの生きざまが徐々に見え始め、ある出来事をきっかけにこのスタッフたちは一丸となるのか?人間の心の中にあるプライドやくだらなさがぶつかり合う姿にどうしても笑ってしまい、心が締め付けられたりもします。文字通り明日が明るい日になりますように。 -------------- 受付はがっちりしたソーシャルディスタンス、行列も2m以上あけて並ばせてました 客席も1席おきの市松模様なのですが、座らない席にはTシャツがかぶせてありました。 カラフルで楽しい。だいたい6割程度の入りでしょうか。観客のうち8割が女性。 舞台の上はまさに楽屋。パイプ椅子に長机、ホワイトボード、こまごまとした簿品 舞台の前には脚立やPA。なんだかいかにもあるだろうなあという風景。 ここは資材置き場をスタッフルームとして使っているのだそうです。 前説をしている間に物語世界がつながっていって、、、 舞台上のキャストは全員が顎シールドをつけての演技、大変でしょうね。 話は1日目の仕込み日、登場するのは制作、美術、音響、照明、衣装、、、、 みんなかつかつのところでやっているのに起きるトラブル、まさに裏方のShow Must Go On の世界。そしていてみんながよくしようと思っているのに行き違ったり、空回りしたり 出来が悪かったり、、いかにもありそうなはなしがテンポよく展開していきます。 二日目は初日からずれこんだ仕込みの続きに場当たりの稽古。役者も2名だけ登場。 そして3日目はゲネプロから初日、そしてもちろんトラブル。最後は異様なテンションで 駆け抜けました。 みんなキャラがたっていて、物語はずんずん進むので、ダレ場がありません。あっという 間の2時間でしたよ。舞台愛というか役者馬鹿というか、演劇そのものに深い愛を感じましたね。 私のような部外者が見ていてすら、いかにも!となるのだから舞台関係者だと、あるある! と身に染みるところも多いでしょう。役者のおっさんが説教されているところは、ぐさぐさ 突き刺さってくる方も多いでしょう。 舞台監督かっこいい、初日トラブル時の、「お前の☆をみせてやるんだ」で泣けました。 音響さん、イイヒトなんだけどかわいそうな星のめぐりあわせっぽい。音響助手かわいいけど めんどくさいw 照明助手男前!利根川渡役の利根川渡さん、おもしろい。天空旅団見に行ってみたい。 そして弁当大切です! 集客にかなり苦労しているようですが、次回にも期待しています。 題名:能楽公演2020~新型コロナウイルス終息祈願~ 劇場:国立能楽堂 日時:2020年8月5日14:00-16:00(途中休憩あり) 料金:S席9000円 座席:正面10列19番(後方右端付近) movie:https://youtu.be/uUt_PfXirN8 番組: 舞囃子 熊坂 シテ 香川靖嗣 大鼓 柿原弘和 笛 内潟慶三 太鼓 麦谷暁夫 小鼓 鳥山直也 地頭 中村邦生 狂言 茸 シテ 野村萬斎 鬼茸 井上松次郎 立衆 月崎晴夫 立衆 岡聡史 立衆 飯田豪 立衆 竹山悠樹 立衆 内藤連 立衆 石田淡朗 立衆 中村修一 姫茸 野村裕基 アド 高野和憲 茸を退治しようと呪文を唱えれば唱えるほど数は増えていき…。筋が単純明快で、茸がユーモラスに動く様子から老若男女に幅広く愛される作品。 能 西行桜 杖之舞 シテ梅若実 観世銕之丞 ワキ 殿田謙吉 笛 松田弘之 ワキツレ 舘田善博 小鼓 鵜澤洋太郎 ワキツレ 大日方寛 大鼓 亀井実 ワキツレ 御厨誠吾 太鼓 三島元太郎 ワキツレ 野口琢弘 主後見 梅若長左衛門 アイ 善竹十郎 地頭 角寬次朗 隠遁生活をしている西行と老桜の精が夜桜の舞う中、歌問答を重ねる幽玄な作品。 ーーーーーーーーーーーーー 国立能楽堂にきたのは本当に久しぶり、北参道からgooglemapの導きに従って歩いてきたら 楽屋口についてしまいましたよ。 客席満員、ここも市松模様の客席。体温チェック、手指消毒、ソーシャルディスタンスなロビー。 ただ、こちらは他の舞台公演より客席年齢が高いので色々大変そう。 最初の番組は舞+囃子、薙刀もっての立ち回りがとても美しい。曲のうち結末部分なのでしょうか? 体さばきでマニピュレーションの美しさがまるで違って見えるよう。後半は扇を使っての舞。 舞が終わるや否や、このあたりの者でござる!屋敷に茸(くさびら)が生えて困っている男が 法力の強い山伏に祈祷を頼みます。この山伏が出オチレベルの胡散臭さ、何かあるとはすぐビビりそしてキョドってます。そして出現する茸!!真っ黒な装束で△笠、しゃがんだ状態ですーいーと歩いて登場。最初は怪しげだったのですが、後になると可愛く見えてくるから不思議。 山伏が怪しげな祈祷を唱えるたびに増殖する茸、それも品種が別、松茸、椎茸、、 様々な笠をかぶりしゃがんだ状態でくるくる動くのでとてもフォトジェニック。そしてかわいい。 時々人間をつんつんつついたり。最後は傘を半分閉じた鬼茸登場、鬼茸に脅かされて山伏退散。 客席からしばしば笑いがもれる、わかりやすくて楽しい番組でした。 最後に姫茸が退出するときに、舞台をふらふらして鬼茸がおいていった傘を踏んづけてバキッ、、 西行桜は、舞台真ん中に幕で覆われた桜の何かがおかれたところから物語が始まりました。 隠遁生活している西行に、花見したい世俗の人たちが押しかけてきて平穏みだしてしまいます。 あーこれが”桜の咎”と歌を詠むと、夢枕に桜の精が出現!ということで幕を剥ぐと桜の 精が出現したのでした。そこから先は西行と桜の精の問答。最後に桜の精が舞って退出します。 面を被っているのは桜の精だけ、それゆえ一人だけ別世界感があっていかにも優美。 でも歌問答がうまく追えないOrz 私の席の周りのひとたちは皆スクリプト読みながら見ていました。 私も次回見るときは本読みしながら見てみたい。 |
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