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今までに見た舞台の感想をつづってあります。
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題名:God of Carnage
日時:2009年6月4日20:00-21:30
劇場:Bernard B. Jacobs Theatre (NY)
料金:116.5USD
座席:ORCH P列左端から2つめ
演出:Matthew Warchus(Best Direction of a Play. TONY2009)
装置・衣装:Mark Thompson
照明:Hugh Vanstone
音響:Simon Baker and Chris Cronin
音楽:Gary Yershon
出演:
Alan Raleigh: Jeff Daniels
Annette Raleigh:Hope Davis
Michael Vallon:James Gandolfini
Veronica Vallon:Marcia Gay Harden(Best Performance by a Leading Actress in a Play ,TONY2009)

Synopsis:
Two sets of parents meet up to deal with the unruly behavior of their children. Will it be a calm
and rational debate between grown-ups about the need to teach kids how to behave properly?
Or will it turn into a hysterical night of name-calling, tantrums and tears before bedtime?



トニー賞プレイ作品賞、プレイ主演女優賞、プレイ演出賞受賞。
主演男優賞、女優賞にはなんと登場人物4人全員がノミネートでした。
満員立ち見です。ミュージカルより客層が高い感じ。私以外に日本人らしき客は
見えません。劇場の幕には子供が描いたような親子3人の絵。私が座ったのは
左端から3つめ、最後列からひとつてまえの席ですが、客席が傾斜しているので
さほど見づらくはありません。でもPは遠い。今回の席でいまのところもっとも遠い
席です。舞台の真ん中に低いテーブルと椅子、本が山積みになっています。舞
台の両サイドに花がいけてあります。セットはこの応接間だけ、この場で4人ががっ
ぷり四つに組んでセリフの応酬が続けられるのです。

物語は「子供同士が喧嘩をして、片方が相手を撲って歯を2本欠けさせてしまった。」事から
始まります。舞台の上には子供たちはでてきません。加害者の子の両親が被害者の子の
家に訪れて、応接間で2組の夫婦が話し合い。現状について確認し、子供同士を仲直り
させる方向に持って行くべく話しあっています。
どうやら遺恨を残さないために「場を設けた」という事実が欲しくて顔を合わせただけなので、
どちらのカップルも妙によそよそしい。事務的に謝る加害者側に比べて被害者側の夫婦の
方がやたら腰が低いのです。初めは互いに距離を置き、お互いを責めたり責任を追求した
りという会話は避け、できるだけ穏便に事を進めようとぎこちない会話が続きます。その取り
繕ったぎこちなさと気まずい間がなんとも言えずおかしい。加害者の父は弁護士、案件の
相談が頻繁に携帯にかかってきます。この間がまた絶妙。舞台上4人の呼吸がぴったりと
あって間だけでもかなりの笑いをとっています。4人とも黙るタイミングがかなりあるのですが、
それでまた笑えてしまいます。話題はいろんなところに飛び、話題がかわるたびに、同意
したり反対したり。味方と敵が入れ替わり、喧嘩の組み合わせも変わり、男同士、女同士、
夫婦喧嘩、あるいはカップルが入れ替わり、様々な立場で実は!という色んな話が出て
きてしまいます。ハムスターの話は盛り上がりましたねえ。
やがて加害者側妻がストレスに耐えられなくなり、気分が悪くなって、被害者側妻が大切
にしている画集の上にゲロ爆発!!それをきっかけにますます口論はヒートアップ!
壮絶な夫婦喧嘩に発展します。
携帯は水没させられ、花はばらまかれ、酒を奪い合って飲んでたりしますが、動きとしては
その程度、でもそれらも笑いを強く誘います。
とにかく脚本の書き込み方がすごい。色々な話題について色々な男女の組み合わせで
喧嘩させることに全く違和感を感じさせません。一つの部屋で起きる90分によくぞまあこ
れだけのネタを詰め込んだと感心するばかり。 いつどこであってもおかしくない状況が
次から次へと展開される力強さは作品賞を取ったのもうなづけるところです。
1/3程度しかついていけない私の英語力がもう少しましならばもっと楽しめたでしょう(;_;)
これと類似の作品を日本で書くとしたら三谷さんあたりでしょうか。シチュエーションコメ
ディで笑わせ、そして後に何も残らない娯楽の傑作です。
日本でもいずれ翻訳上演されるんじゃないでしょうか。ほんとにどこでもありそうな話です。

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