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今までに見た舞台の感想をつづってあります。
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題名:青年団プロデュース公演/尼崎市第7回「近松賞」受賞作品/座・高円寺 秋の劇場01/日本劇作家協会プログラム『馬留徳三郎の一日』高円寺公演
劇場:座・高円寺1
日時:2020年10月11日14:00-15:50
料金:4000円(こまばアゴラ支援会員)
座席:
劇団:青年座
作:髙山さなえ
演出:平田オリザ
出演: 田村勝彦(文学座) 羽場睦子(フリー) 猪股俊明(フリー)
  山内健司 山村崇子 能島瑞穂 海津 忠 折原アキラ
声の出演=永井秀樹
舞台美術:杉山 至
舞台監督:中西隆雄、小川陽子
照明:三嶋聖子
音響:櫻内憧海
衣裳:正金 彩
衣裳補佐:原田つむぎ
演出助手:野宮有姫
フライヤーデザイン:京(central p.p.)
制作:有上麻衣
制作補佐:河野 遥
物語:山深い田舎の集落。馬留徳三郎と妻のミネは二人でここに住んでいた。
近所の認知症の年寄りや、介護施設から逃げて来る老人達が馬留家に集まり、
仲良く助け合いながら生活していた。
ある夏の日、徳三郎の息子、雅文から久しぶりに電話がかかって来た。
仕事でトラブルがあり、部下が間もなく馬留家に訪れると言うーー。
とある小さな集落の、何気ない日常が、人間の心をあぶり出す。


-----------

市松模様ではない、本当の意味での満員。客席の雰囲気も違います
舞台は、典型的な昭和の日本家屋、八畳間に座卓と座布団、襖に簾、
縁側と、そこから外へ降りる石段あり。屋根っぽいものと庭の木まであります。
最初は爺さんたちの会話、いろいろ話がとんで、ちょっと歳とった人たちが
集まるとこうなるよねーという光景。
そこに電話がかかってきて、いかにもオレオレ詐欺が始まるような雰囲気。
暗転した後はオレオレ詐欺の受け子らしき背広の男が座敷に登場。
そこからいろんな人が入れ代わり立ち代わり出てくるのですが、
その場ではだいたい辻褄があっていて、誰が本当のことを言っているか
わからない。舞台から出て行った人を、施設から脱走してきた、
若年性認知症だ、どんどん忘れて行っている、、そしてそれまで話されて
いたことを否定されるので、何がほんとで何が現実なのか理解不能。
皆「私だけが正気」と思っているのです。でもそれが絶妙なバランスの
上にたっていて、誰もさほど傷つけることなく、日常が繰り広げられて。。。
その中でオレオレ詐欺師が一番まともに見えるのですが、彼自体が法螺の中に
飲み込まれてしまい、途中からそのうちの息子としてロシアのスパイ修行
をするはめに。。
私はかつて認知症の母に対応していたので、惚けていく人たちの物語は
かなり苦手なのですが、今回はかなり楽しめました。これから先どうなるか
真実はどうなのか全然みえなくて、落差に笑い展開にドキドキしつづけてましたよ。
脚本も演者も素晴らしい。

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