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今までに見た舞台の感想をつづってあります。
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題名:ザ・ダイバー
日時:2009年9月12日14:00-15:25
劇場:東京芸術劇場小ホール1
料金:6500円
座席:D列12番(4列目ほぼセンター)
出演:大竹しのぶ(容疑者、海女、夕顔etc)、渡辺いっけい(刑事、頭中将)、北村有起哉(検事、源氏)、野田秀樹(精神医)
イントロダクション:
 能曲『海人』と『源氏物語』のエピソードを現代社会で起きた事件にとり込み、重層的な展開を見せる物語。犯罪者
の精神分析という形をとりながら事件の核心に迫る構造はサスペンス的で、息詰まる緊張感に満ちています。
ロンドンバージョンが上演された当初から、「日本人キャストが演じたら、どうなるのだろう……?」と観客の関心をひ
きつけてやまない『ザ・ダイバー』。待望の日本バージョン、いよいよ上演!

ネタバレあり。
満員、全日程売り切れの作品です。知人がチケットを譲ってくれてみることができました。ありがたいことです。
舞台は特別にあつらえた客席側が広い台形のもの、そのすぐ外側に紋付姿の演奏者が座っています。
大道具は舞台の端にたつ柱、そして真ん中に長椅子、背景は人の高さよりも高いところ仁窓、そしてその後
ろがキャットウォーク?この場面が地下であることを暗示しているような。音楽は録音+生演奏、拍子木や太鼓
は迫力満点。表紙に能面が描かれた本を顔の前に掲げて野田さんが舞うところから、物語は始まりました。
そこはどうやら取り調べ室です。おどおどしたしょぼくれた女が刑事に連れられて取調室にはいってくるのです。
証拠はばっちり、でも責任能力が問題で精神鑑定のために医者が取調室に詰めているのでした。
拘留期限が迫るも、責任能力があるかわからないうえ、自白もしない、毎日異なる物語を精神医に語る被告。。
女は自分自身のアイデンティティを喪失したようです。自分が誰なのか思い出せない代わりに物語の主人公
になってしまいます。語り始めると女はその物語主人公の顔に一瞬にして変わります。大竹しのぶ豪華一人
芝居を見ている気分になれますよ。周りもそれに応じて変身。つかう小道具はちょっとしたショール、顔を隠す
白い袋(時々鬼)、それに扇のみ。この舞台では扇が様々に変身します。グラス、キーボード、短冊、ピザ、キセル、
バット、グラブ、オールなどなど、まるで噺家の扇子のような活躍ぶりでした。
物語は昔語り、『海人』と『源氏物語』を混ぜた話、女は海女と源氏物語の登場人物を次々と移り変わってい
きます。精神鑑定が全然進展せずにいらつく刑事、のらりくらりとする検事。ストーリーは、源氏物語と現実の
物語混ざりあって進行していくのですが、切り替えがあざやか、どんどん物語が現実になっっていき、最後は
自白、のようなもの。六条御息所は生き霊となって取り殺してしまったのですが、取り殺せないので自分から
手を下したと。。かなり怖い雰囲気を漂わせておりました。源氏物語は大昔に読んではいるのですが、全然
覚えていなかった自分が情けない。
とにかくすごい職人芸の舞台なのです、極めて出来のよいものといえるでしょう。
しかし見るのに疲れる、たった90分なのに体の芯が疲れました。

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