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今までに見た舞台の感想をつづってあります。
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題名:今ひとたびの修羅
日時:2013年4月20日18:30-21:15(途中休憩あり)
劇場:新国立劇場中劇場(初台)
料金:10500円
原作:尾崎士郎
脚本:宮本研
演出:いのうえひでのり
劇団:シスカンパニー
出演:
飛車角:堤真一
 おとよ:宮沢りえ
 宮川:岡本健一
 瓢吉:小出恵介
 お袖:小池栄子
 照代:村川絵梨
 横井:鈴木浩介
 黒馬先生:浅野和之
 吉良常:風間杜夫
 寺兼:逆木圭一郎
 丈徳:村木仁
 デカ虎:インディ高橋
 熊:磯野慎吾
 夏村:前堂友昭
 熊木:山森大輔
美術:二村周作
照明:原田保
殺陣:川原正嗣
プロデューサ:北村明子
概要:
「劇団☆新感線」の人気演出家:いのうえひでのりが、久々にシス・
カンパニー公演に登場!
2009年に話題を呼んだ『怪談牡丹燈籠』に続き、再び日本人の心の琴線
を大きくゆさぶる舞台をお届けします!
堤 真一、宮沢りえ、岡本健一、小出恵介、小池栄子、村川絵梨、鈴木
浩介、浅野和之、そして、風間杜夫 らの強力キャストを得て、新国立
劇場中劇場の空間に解き放つ劇世界は、「侠客道」を貫く男たちと、至
極の愛に生きる女たちの物語……。独自の美学に裏打ちされた“いのう
え流ダイナミズム”で観客を魅了し続けてきたいのうえひでのりが、新
たに挑む愛と情念の世界です。

 本作『今ひとたびの修羅』は、昭和の国民的大河小説として親しまれ
た『人生劇場』を原作に、劇作家:宮本研が戯曲化した作品です。原作
は、昭和8年(1933)から長きに渡り連載された尾﨑士郎による新聞小説
ですが、連載中から幾度となく映画化され、その時代を代表する銀幕ス
ターたちが総出演。昭和13(1938)には古賀正男作曲の歌謡曲にも歌わ
れ、現代にも歌い継がれている、“国民的”愛唱歌と言えるでしょう。
もしかしたら、この映像や歌詞の世界が伝えるイメージが、<人生劇場
=任侠大作>という構図をより一層強く印象づけたのかもしれませんが、
この物語は、単に“任侠モノ”では片づけられない、日本人の心情に訴
えかけるような大きな魅力にあふれています。
 もちろん、“任侠モノ”の華である、血気盛んな男衆の出入り場面は
原作最大の醍醐味であり、戯曲にも重要な見せ場として描かれています
が、この物語の中心にあるのは、彼ら任侠の徒の精神的根幹を貫く、日
本人の美徳としての“義理人情”や“ 男気 おとこぎ”です。そして、
その美徳を尊び、その精神に殉じようとする男たちに、命がけの愛をか
たむける女たちの姿が描かれています。そんな原作の真髄を、よりドラ
マチックに、より濃密に、かつ細やかな筆致で舞台上に昇華させたのが、
劇作家:宮本 研 でした。特に、宮本が戯曲で描いた女たちは、抗え
ぬ運命に涙しつつも、己が人生の修羅に正面から向き合うことを恐れぬ
強靭さをもち、弱きを助け強きをくじく 侠気 おとこぎの男たちと共に、
この戯曲に「人間の魂の物語」としての輝きを与えています。

 シス・カンパニーでは、これまで2作の宮本研作品を上演してきました
が、多くの作品に見られるように、 宮本の視線は、志の高さゆえに世
間からはみだしたアウトローたちや、体制に抵抗することを恐れず大義
や理想を追い求める人々に等しく注がれています。そして、彼らが苦悩
し葛藤する姿を詩情あふれる文体で描いています。本作『今ひとたびの
修羅』は、まさに宮本戯曲の真骨頂を発揮した作品です。
  
物語:
昭和初頭の東京・深川。義理の上から加担した出入りで人を殺め、警官
に追われる中、 逃げ込んだ民家で飛車角(堤真一)は不思議な初老の渡
世人と出会う。彼こそ伝説の侠客の血を引き継ぐ男、吉良常(風間杜夫)
だった。その民家には、三州吉良町(現愛知県吉良町)から上京し、早
稲田大学に学ぶ青成瓢吉(小出恵介)が恋人お袖(小池栄子)と暮らし
ており、瓢吉の父に恩義を受けた吉良常が彼を気に懸け、たまたま訪ね
てきたところだった。飛車角には、横浜のあいまい宿から足抜きし、共
に命からがら逃げきたおとよ(宮沢りえ)がいたのだが、己の不始末に
けじめをつけるべく、泣きながら止める彼女を振り切り自首。前橋刑務
所に送られてしまう。
しばらくは足繁く面会に通っていたおとよだったが、ある時期からふっ
つりと顔を見せなくなり、心の支えを失い苦悩する飛車角を、吉良常が
励まし支えていく。
 それから数年の月日が流れ、飛車角の出所も近づいた頃、おとよの姿
は玉の井の娼窟にあった。
そして、その傍らには、飛車角を兄と慕っていたはずの弟分・宮川(岡
本健一)の姿が・・・。
男と女の運命の糸車が、転がり行きつく果てにあるものは・・・・?
--------------

客席が4列目まではずされて舞台が広がっています。
5列目はセンターブロックのみ。
扇形の舞台の奥に雑草が映えた石段が3つ、その上は笹?
10段弱の石段を上がった上がまた平らになっており
その後ろには遠景で民家のあかりがいくつも見えます。
オープニングは土手の出入り。
渡世同士の出入り、そこに出てくる飛車角がやたらかっこいい。
隣に座ったおばさんが、このあたり全部知ってると呟く、、
このあたりもっとさびれていたとか、そういう町があったとか。。
回り舞台で土手、家屋、雑踏、刑務所とくるくる場面がかわる
のです。塗れ場はどろどろ、飛車角の筋肉がすごい。殺人で
刑務所にはいっていて出所まであと少しというところで幕間。
豪華なキャスト、でもそれを淡々と使っている渋いシナリオ。
おとよは堪え忍ぶ役と毒婦の両方が絵になっている。芸者姿
はまりすぎ。黒馬先生は黒田節でマイム、これがまた見事。
全ての殺陣がめっちゃくちゃかっこいい。
クライマックスは大量の紙吹雪!
本当にビジュアルな舞台で画面の一つ一つが1枚の絵のよう
でした。新感線!と言われても全然違和感ない演出ですね。

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