今までに見た舞台の感想をつづってあります。
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どちらも妻夫木さんが演じていますが、もちろんしっかり 違いあり。映画マニアと映画の脇役が意気投合してしまう、ファンタジー。 銀幕から飛び出してきて攫っていくというのは誰しも夢見ることかもしれません。 一人二役の入れ替わりも見事です。 最後は手に手をとって逃避行!と思いきや肩透かしくらいました。 かなり長い舞台ですが、長さを感じさせない稠密な出来です。ただDV夫のDVが ひどすぎて、犯罪者を野放しにしている場所(それともその時代?)の残念さが 刺さってしまいましたね。 題名:Nachleben 揺れる大地 劇場:新宿花園神社 境内特設野外舞台 大地の牙 日時:2019年4月4日19時~ 料金:前売4000円 座席:左方中ほど 劇団:水族館劇場 出演: 千代次 / 七ッ森左門 / 秋浜立 / 高橋明歩 / 臼井星絢 / 増田千珠 / 松林彩 / 石井理加 / まりも / 癸生川鳩 / 羽鳥和芳 / 伊藤裕作 / 一色凉太 / 癸生川栄 / 大島幹雄(この日は休演) / 赫十牙 / 安部将吾(南無サンダー) / 津田三朗 / 風兄宇内 スタッフ: 臺本・監督: 桃山邑 / 制作: 村井良子 / 音楽: PANTA / 美術: 淺野雅英 / 写真撮影: 藤本正平 / 特殊造形: 津田三朗 / 宣伝美術: 近藤ちはる / 舞台監督: 古木均 / 企画製作: Koola Lobitos ストーリー: ●序 黄泥街《ホァンニーチェ》の亡霊たち ●風丿歌 匪賊の曠野 ●砂丿歌 傳家甸《フージャテン》の魔窟 ●星丿歌 夜の銀河鐡道 ●終 綾蝶《あやはびら》の亡骸に 黄紗舞う高粱畑に匪賊の笛が低く流れる。逃げまどうひとびとが胸にいだく国境線をひきさいて殺戮の火ぶたがきって落とされた。国家の根柢をゆるがす大地の怒りが牙をむく。かつてアングラタームで語られた満洲的ロマンと一線を画す驚異と占有の新大陸論。時代の懐古に騙されるな!これは父の父の父たちの物語。母の母の母たちの嘆き。昭和という未来の記憶。植民地とはなにか? 持たざる者の幸福とは? 全くあたらしい歴史論がからくり舞台のスペクタクルとともに発動する! 1987年に結成された野外劇集団。旗揚げ以来「座」にこだわり、自ら高さ十数メートルにおよぶ巨大な野外舞臺を建立。劇団の代名詞とも言える数十トンもの水落としの仕掛けや舞台に設けられた複数の回り舞台を操り、壮大な「小屋掛け芝居」にこだわり、興行し続ける。巨大なプールを仕込んだ舞台、浮遊する木馬や船・飛行機、疾走する馬や暗闇に浮かび上がる白梟の姿など、既存の劇場では決して見ることができない祝祭的大パノラマを現出させる。そして瞬く間に小屋を解体し、元の静寂へ・日常へと一変させる。まるで夢か幻であったかのように。 ーーーーー 花園神社でのテント芝居を見るのは初めて。 神社境内になにやら怪しげな空間が発生していました。 アンダーグラウンドの薫りがしていいですねえ。 小屋の中はかなり傾斜のある客席に、なにやら入り組んだ舞台。穴があいてる? 舞台真ん中に出る通路が客席裏手(下?)からまっすぐ通じていました。 もっとも見やすい席はこの通路のすぐ上の席だったようです。 実は入場時に手に持っていたスニーカーを客席の隙間から地面まで落としてしまい、 スタッフの方に外まで取りに行っていただきました。ああ、恥ずかしい。 開演時刻になると、小屋の外でまず小芝居。 時は第二次大戦前の中国、満州。 それから時がとんで、今度は現代の建築現場、大和ホテル新築工事、 過去と現在がつながりあって物語が進んでいきます。 そしてエンディングには舞台上から大量の本水!穴だったところは プールに変身、仮設小屋でこれだけの水量に度肝をぬかれました。 妖しい雰囲気にワクワク感、そして思いもよらぬ派手さ、 本当に祝祭的なステージでした。また見てみたい。 題名:神奈川かもめ「短編演劇」フェスティバル2019本戦 Bグループ、Aグループ 劇場:神奈川芸術劇場 日時:Bグループ 2019年3月24日12:00-14:00 Aグループ 16:00-18:00 料金:1000円 座席:F-17 出演団体 21g座(神奈川県) 神奈川県立横浜翠嵐高等学校全日制演劇部(神奈川県) ルサンチカ(京都府) 武重守彦 × 平泳ぎ本店(東京都) 星くずロンリネス(北海道) 湘南テアトロ☆デラルテ(神奈川県) エンニュイ(東京都) 劇団120○EN(福島県) 柿喰う客(東京都) 劇団ヒロシ軍(長崎県) 21g座『永世迷人』(神奈川県) 作・演出:小御門優一郎 出演者:乙幡進悟、小林史明、小川千尋(江古田のガールズ) 作品紹介 頭ではやらなければいけないとわかっているのに、全然集中できないことってありませんか?試験勉強中に部屋の掃除を始めてしまったり、逆に掃除をしている時はアルバムを見漁ってしまったり…。僕はめちゃくちゃあります。 この作品も将棋に集中したいけど全然できずにいる棋士のお話です。棋士は将棋だけに生きられない自分に苦しみます。なぜなら信じているからです。集中さえすれば自分は最善の一手を指せると…。 神奈川県立横浜翠嵐高等学校全日制演劇部『エンドロール』 神奈川かもめ短編演劇フェスティバル「22世紀飛翔枠優勝団体」 作:指原輪 演出:下垣内理世 振付:上和田衛 出演者:鵜飼陽太郎、内田正雄、神辺須燎、上和田衛、川端光琉、下垣内理世、高木優香、中島丈、縄島梨菜 作品紹介 演劇をはじめ、あらゆる創作物には必ず潜んでいるものがあります。それは一体何でしょうか。誰もが知っているはずのものでありながら、忘れられてしまっているもの。その正体は絶対的な存在であり、時に虚しくもあります。 物語は、暗闇から始まります。舞台の上にぽつんと佇む一人の男。男はなぜそこに立っているのか、男に待ち受けている運命とは。大きな謎と、幾らかの可笑しさを詰め込んだ劇です。ぜひ、お楽しみください。 ルサンチカ『PIPE DREAM』(京都府) 作・演出:河井朗 出演者:河井朗、地道元春(劇団子供鉅人) 作品紹介 本作品はスタッズ・ターケル著作による『死について!』を原案に用い、 多種多様の職業、様々な年齢の人々にインタビューを用い演劇作品を制作する。作中にある『人間誰しも自分の理想の死に方で死んで行く権利がある』という言葉を起点に【理想の死に方】についてを主に京都にて生活、仕事を行なっている人を中心にインタビューを行い、それをモノローグとして扱います。この世で理想の死に方を迎えることができる人はどれくらいいるのだろうか。 武重守彦(めがね堂) × 平泳ぎ本店『不意の晩年』(東京都) 2018年度かもめ賞受賞 作:武重守彦 演出:松本一歩 出演者:小川哲也、河野竜平、宍倉直門、鈴木大倫、ニノ戸新太、丸山雄也 作品紹介 平々凡々なサラリーマンのとある1日。朝、男はいつもの時間に出勤した。いつものデスクでいつものように仕事をして、昼休みにはいつものように会社の屋上で弁当を食べた。食後の一服もいつもの通り。いつもと違うことといえば、生意気な後輩ともめたことと久しぶりに酒を飲んで帰ったことぐらい。明日は休暇を取って娘の運動会に参加する。特別なことは起きません。ひとりの男の1日を覗くだけです。 星くずロンリネス『言いにくいコトは、、』(北海道) 教文演劇フェスティバル 2017 王者 作・演出:上田龍成 出演者:熊谷嶺、山木眞綾、大谷岱右、金子綾香 作品紹介 長く付き合っているのに、彼女のお父さんに挨拶のしたことのない男・飯塚。週末、初めて、彼女のお父さんに会う。しかし、飯塚は彼女の妊娠という言いにくいコトを抱えていた。彼女のアドバイスにしたがって、言いにくいコトを重ね合い、彼女のお父さんとの距離を詰めていく。言いにくいコトを乗り越えて、本当に言いにくいコトにたどり着け! 湘南テアトロ☆デラルテ(神奈川県) 作:水月秋 演出:郷田ほづみ 出演者:水野理紗、中村佳世、伊藤麻美、茂木修二、咲田夏美、大累彩実 小説家、高瀬薫と有栖川小鳩は、文豪・権田原隆造に師事し、そろってデビューしたライバル女流作家である。 高瀬はサスペンスの女王、有栖川はザ・ハーレクインと呼ばれ一世を風靡したが、ここのところ人気は落ち、新作も出せずにいた。そこへ、担当編集者の斉藤美沙子が、高瀬と有栖川の二人で交代で連載する「リレー式連載小説」の企画を持ってやってくる。二人は同門ということだけでなく、文豪の愛人と騒がれたこともあるため、話題になるに違いないというわけだ。断固拒否の姿勢の二人の小説家、だが、小説家として後がないことも事実である。斉藤に押し切られ、嫌々ながらも連載を始める二人。だが、書いているうちに全く違うテイストのリレー式小説となっていって……? エンニュイ(東京都) 作・演出:長谷川優貴(クレオパトラ/エンニュイ) 出演者:高木健、児玉磨利、足立靖明(以上、エンニュイ)、野津あおい、せとたけお(マセキ芸能社) 作品紹介 2017年11月16日?19日、CHARA DE asagayaにて初演。 フリースペースを活かした囲み舞台の演出で、登場人物の多面性を表すなど演出でも好評を博した。今回はその作品を短編に再構成して上演。 劇団120○EN『こころ、ころろ』(福島県) 作:清野和也 演出:齋藤勝之 出演者:大信田勇太、那須大洋、小田大暉 作品紹介 福島市・荒川のほとりに転がる、石ころ。なにも刻まれていないただの石ころを、その村の人々は祀っていました。 それは島原・天草一揆に敗れ、この村に逃れてきた「おかる」という娘を祀った石ころでした。 柿喰う客『モダン・ラヴァーズ・アドベンチャー』(東京都) 神奈川かもめ短編演劇フェスティバル「戯曲コンペディション最優秀作品」 作:小野寺邦彦(架空畳) 演出:中屋敷法仁(柿喰う客) 出演者:七味まゆ味、田中穂先、永田紗茅 劇団ヒロシ軍『あいしてる』(長崎県) 劇トツ×20分 2017優勝団体 作・演出・振付:荒木宏志 出演者:荒木宏志(劇団ヒロシ軍)、隠塚詩織(万能グローブ ガラパゴスダイナモス) 作品紹介 夢を追いかける男と夢を追いかける女の全12話で送る物語 神奈川かもめ「短編演劇」フェスティバル2019 結果 フェスティバル大賞: ルサンチカ『PIPE DREAM』 オーディエンス賞: 星くずロンリネス『言いにくいコトは、、』 渡辺えり賞: 神奈川県立横浜翠嵐高等学校全日制演劇部 指原輪 エンニュイ 児玉磨利 劇団120○EN 那須大洋 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 前回とても面白かったのでまた見にきてみました。 ひとつの作品は20分以内が原則、20分超えると失格だそうです。 キャストの人数は自由、舞台転換は数分でできることが要件となっています。 全国から選ばれて出てきた劇団が9つ、戯曲として選ばれたものがひとつ。 戯曲は柿食う客が演じました。 最初の舞台は将棋名人戦の勝負。1手を指さずにずっと言い訳を続ける棋士、 そこに絡まる人間関係。 次は高校生、最初は白の上下を着たキャストが1人舞台の上に立つ。よくわからない舞台系、解説役がでてしゃべったことがなんでも実現、、最後は大人数でキレキレのダンス! PIPEDREAMは煙草を吸うシーンから始まりました。死に関していろんな考察がなされているみたい。 テアトロデラルテは、両方の机に座った人女性が小説家それでで小説を書く ミステリー作家とハーレクインロマンス、リレー小説馬鹿話でネタとしておもしろい。 エンニュイ、5人がテーブルにすわっており、言葉尻がつながっているのですが、ちょっとずつ別の物語。かなりうまい構成。 『こころ、ころろ』は、地元福島の伝承をもとに物語つくったそうです。身代わり地蔵、親殺し、キリシタン、と20分では盛りたくさんでかなりがっちり。 柿食う客は、キャストが3人、ずっとハイテンションで言葉の奔流。 『言いにくいコトは、、』は早口言葉だけで物語を作ってしまったというすごい構成。 オリジナル舞台から修正が加えられているそうで、オリジナルを見てみたいと思いましたよ。 4時間で10作品、おなかいっぱい。 題名:十二番目の天使 劇場:シアタークリエ 日時:2019年3月23日12:30-(途中休憩あり) 料金:10000円 座席:1列17番 脚本:笹部博司 演出:鵜山 仁 出演:井上芳雄、栗山千明、六角精児、木野花、辻萬長、大西統眞、溝口元太、城野立樹、吉田陽登 ストーリー: ビジネスで大きな成功を収め、故郷に戻ったジョンは幸せの絶頂にあった。人々に英雄として迎えられ、新生活を始めようとした矢先、妻のサリーと息子のリックを交通事故で失う。 ジョンが二人のいない世界に絶望し、人生に幕を下ろそうとしたとき、幼馴染のビルが訪ねてくる。ビルは地元のリトルリーグのチーム監督を引き受けてくれるよう、ジョンに頼みに来たのだった。 そのチーム、エンジェルスの監督を引き受けることにしたジョンは、ティモシーという少年と出会う。十二番目のメンバーとしてチームに選ばれた彼は体が小さく、運動神経も悪かったが、決してあきらめることなく人一倍練習に励んでいた。そんなティモシーにリックの姿を重ねたジョンは、チームの練習とは別に、ティモシーに個人練習をつけることを提案する。 ティモシーの努力に触発されるように、エンジェルスはリーグで快進撃を続け、決勝戦に駒を進める。 ティモシーが抱える、ある重大な秘密を誰も知らないまま― ------------------- 右に両袖机と椅子、コート掛け、椅子にはジャケットとネクタイ、まわりにベンチ。 真ん中の仕掛けがぐるりとまわって、そのなかに野球盤? お芝居冒頭で主人公の社長幸せの絶頂で、妻子が交通事故で死亡。 もうやるきなしの状態のところでリトルリーグの監督を引き受け、息子とそっくりなできない子 を育てるという物語。かなり少ない人数のキャストでの上演。 諦めない!と子供がいうと客席からすすり泣き。 子供がけなげに生きてそして死んでいく、という筋書きには泣かされますね。 |
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