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今までに見た舞台の感想をつづってあります。
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題名:イヌビト ~犬人~
劇場:新国立劇場中劇場
日時:2020年8月10日13:00-14:20
料金:S席6600円
座席:1階10列59番(最前列右端近く)
作・演出:長塚圭史
振付:近藤良平
出演:近藤良平 首藤康之 長塚圭史 松たか子
   入手杏奈 岩渕貞太 碓井菜央 大久保祥太郎 黒須育海
   柴 一平 島地保武 中村 駿 西山友貴 浜田純平
音楽:阿部海太郎
美術:木津潤平
照明:沢田祐二
音響:上田好生
衣裳:伊藤佐智子
ヘアメイク:稲垣亮弐
演出助手:大澤 遊
舞台監督:足立充章
ものがたり:
 どこかの国の、どこかの町。タナカ一家は愛犬とともに、シンプルライフを堪能しようとこの町に引っ越して来ました。ところが町中はどこか殺伐としています。誰もがマスクで口元を隠し、ソーシャルディスタンスを保ちながらの暮らし。この町にはイヌビト病の感染が広まっていたのです。今を去ること30年前、この町では狂犬病が大発生、ついにヒトはイヌを飼うことを禁じられ、この町からイヌはすっかりいなくなりました。しかし、今度はイヌビト病が大流行、さらにはヒトからヒトへの感染も始まって......。

ーーーーーーーーーーー

9列までつぶして半円形にとびだした舞台、それも客席と同じ高さ。
客席中ほどだと思って行ったら最前列だったのでびっくりしましたよ。
この町にだけイヌビト病が発生。町は封鎖されていたはずが、すんなりと移動して
これてしまった家族に襲い来る恐怖の数々。イヌビト病は犬が人を噛んで伝染する
病気、その町の犬はすべて保健所送り。そして感染した人が人を噛んでも伝染。そ
のうえ噛まれたときにびっくりして噛まれた記憶を失ってしまう、それで自分自身
が感染していることがわかりません。つまり全員が無自覚感染者。夜には感染者が
遠吠え!その中に放り込まれた家族がサバイバルをしようとして、、、という物語。
こうやって書くとゾンビ映画の作法にのっとってますね。
キャストは素面ででてきて、ダンスシーンからマスク、これは苦しそう。狂言回し
の松たか子さんだけ透明な顎シールドでした。全体として松たか子座長芝居といっ
た雰囲気。後半は物語の中の人物もやってます。松たか子さんの歌もあり。
これはもうミュージカルと言ってよい?タナカ妻の中の人は大柄な男性で、
所作がとてもうまい。みているうちにどんどん可愛く見えてくるw イヌとなって
しまうところも本当に自然な動きでしたよ。
タナカ役の首藤さんはクライマックスに感染するまでは、どんぐさい旦那で、おど
おどした被害者。それが感染したとたんに、手足が伸びたような見事な動き。
サルキ役の近藤さんも古代犬になった後の動きが段違い。それまでいったい舞台の
どこにいたかというくらいに気配消してます。
コロナの現状を下地に書いた脚本なのでしょうが、劇場外と色々対比してしまう
箇所もあり、おもしろくてそして考えさせられる舞台でした。

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題名:プレミアムリーディング「もうラブソングは歌えない」
劇場:東京国際フォーラム ホールC
日時:2020年8月9日17:00-19:10(途中休憩あり)
料金:6000円
座席:3階9列18番(3階席後方)
番組: 
「カラマツのように君を愛す~小説『しあわせのパン』より」
【脚本・演出】三島有紀子
【出演】稲垣吾郎×門脇 麦
【振付】平原慎太郎
———ストーリー———
生きづらさを抱えた男と女が、北海道を舞台に少しずつ心を通わせていく…
———小説版『しあわせのパン』 ———
北海道洞爺湖畔の静かな町・月浦に、りえさんと水縞くんの営むパンカフェ「マーニ」があった。実らぬ恋に未練する女性・香織、出ていった母への思慕から父親を避けるようになった少女・未久、生きる希望を失った老夫婦・史生とアヤ……さまざまな悩みを抱えた人たちが、「マーニ」を訪れる。彼らを優しく迎えるのは、りえさんと水縞くんが心を込めて作る温かなパンと手料理、そして一杯の珈琲だった。映画界の俊英・三島有紀子による初の小説執筆作品。
映画「しあわせのパン」から生まれた、とびっきり香ばしくて温かい物語。

「ひとりのふたり」
【脚本】 大島里美
【演出】 石井康晴
【出演】佐々木蔵之介 × 小池栄子
【演奏】 加藤真一(コントラバス) 黒川紗恵子(クラリネット) 田中庸介(ギター)
——— ストーリー ———
梲夫、42歳。毬子、42歳。
会社員、独身の二人は、それぞれ、失恋とも呼べぬ片思いの終わりをきっかけに、『独りで生きる人生』を充実させるべく、趣味の音楽教室へ通い始めた。
ジャズ好きの梲夫はコントラバスを、吹奏楽部に憧れを抱いていた毬子はクラリネットを習い始め、半年が過ぎた頃。レッスンを1コマ早めることになった毬子は、音楽教室の待合室で、レッスン室から出てきた梲夫と出会う。20年ぶりの再会。二人は、22歳の時に初めて付き合った恋人同士だった。こうして、月2回の水曜日の夜。音楽教室の待合室のロビーで、梲夫のレッスン終わりから毬子のレッスンが始まるまでの15分、会話を交わすことになるふたり。
ほのかな恋への期待、諦め、そして聞けない疑問、この20年の間、相手はどんな人生を送ってきたのか。大人ぶって見栄を張った会話は噛み合わず、でも、独身のぼやき満載の心の声は、見事にリンクする。二人の心情を後押しするのは、時に即興で奏でられるクラリネットとコントラバスの音色。そして、二人には、相手には決して言えない秘密があり………。

ーーー

舞台の上に大きなスクリーン。
ビデオカメラがいくつか劇場にはいっており、キャストのアップやロングがスクリーンに投影されるのでした。チケット見たときは、3階席からリーディング鑑賞(?_?)と思いましたが、双眼鏡とスクリーンでまずまずの視界。
一つ目は門脇さんが椅子をもっていろいろと動きまわり、稲垣さんが真ん中のテーブルでずっと
語る形。時々不思議なダンスもはいります。背景には窓と大きな月、水縞くんの日記による進行で月齢が毎回語られるのです。
もともとファンタジーっぽいタッチに門脇さんの不思議ちゃんの雰囲気がぴったり。まるで月世界からきたひとみたい。自分をみつけられないでいるりえを見守る水縞くんの純愛度高し。訪れた人たちを助けて、それがきっかけで大団円。照明も美しく、フォトジェニックなシーン多数。

二つ目は20年ぶりに再会した元恋人たちの、ムズムズする恋心が描かれました。場面は音楽教室の待合室、ひと月2回15分間。いろいろなくておひとり様でもう良いとあきらめたところに出会ったふたり。いろんなことがもどかしく、それでいてちょっとずつ近づいていく。
そして、最後までもどかしいままで終わったのですが、ここまで心が通じ合えばいいよねーと思ったくらい。脚本がとてもよいのとキャストの力量のおかげか、ほとんど動きがない(椅子を移るだけ)のに普通の芝居をみている気分にさせてもらえました。次はどうなる?ムズムズと思いっぱなし。音楽教室が舞台なので、舞台上に練習している楽器が登場、心地よいBGMと、練習中の不協和音を奏でてくれました。

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題名:さるすべり~コロナノコロ~
劇場:座・高円寺1
日時:2020年8月8日17:00-18:20
料金:3000円
座席:D-18(4列目右寄り)
劇団:オフィス3〇〇
作: 渡辺えり
共同演出: 渡辺えり、 木野花
出演:木野花、 渡辺えり
演奏: 会田桃子(バイオリン)、 川本悠自(ベース)
美術・伊藤雅子
照明・宮野和夫
音響・城戸智行
音響オペレーター・枳?敦
演出助手・朝倉エリ
舞台監督・野口毅
宣伝美術・emibatake
配信協力 speedy
制作デスク・久保寺由美
制作助手・渋井千佳子
制作・児玉ひろみ(Kaleidoscope)

検温に消毒に市松模様座席配置、人が座らない座席には段ボール人間が座っていました。
舞台右手にはミュージシャン。
舞台真ん中には長テーブル、こまごまとしたものが雑然とおかれています
左右には段ボール箱と家具、奥には冷蔵庫、右端にはごみ袋らしいものと
マンガが置かれてます。左端にはテレビデオ?にVHSビデオテープ。
開演10分前には黒服、黒帽子、黒覆面で目だけ出した人物が左右に登場。
開演前から演奏開始、ミュージシャンの方々でしたが、ジプシーという
設定なのだそうな。芝居の伴奏や間奏にベースとバイオリンの美しい音色、
これだけでチケット代3000円の元を取った気分
木野花さんがゴミ捨てに歩くシーンから本編開始。
二人は姉妹で何か月も自粛しているのですが、なぜ自粛しているのかわかりません。
何かビールに関係あるらしい。コ、、、
時々メタなシーンがはさみこまれて、元々8月の鯨を上演するはずが、
全面的に台本を書き直しての新作、二人はまだ若すぎるので8月の鯨はできない、、
木野花さんが住んでいる実家に、妹の渡辺えりさんが押しかけて住みつこうと
荷物を整理、県を跨いだ移動が自粛なので東京から川崎へ帰れない。。
ぼけた?年寄りの会話が続き、時々安保になったり築地での食堂の噺になったり
どこまでが現実でどこからが脳内妄想なのか判然としない状況がゆるゆると
続いていきました。渡辺さんは二曲歌い、木野花さんはとなりで不思議な
踊りを踊ったり。実は空襲を逃れるために自粛していた???
誰かが来るのを待っていたり、バースデーケーキが出てきたりしましたが、
全ては謎のまま。
最後は「コロナ」を思い出し、来ないなら出かけよう、で幕。
カーテンコールでは渡辺さんが、この舞台ができるのが奇跡、すべての舞台関係者
に本当に感謝している、木野花さんが、あらためて旗揚げ公演しているよう、
というのを聞いて泣けました。
舞台ならではの不思議な時間を皆と共有していたのです。

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題名:バクステ!3rd stage.~舞台裏にも「スタッフ」という演劇人がいる。~
劇場:赤坂レッドシアター
日時:2020年8月8日13:00-14:50
料金:当日6500円
座席:C-11(3列目センター右通路側)
劇団:エヌオーフォー【NO.4】
作:堤 泰之
脚色・演出:南鳩史之
音楽:細川圭一
美術:土岐研一
照明:阿部典夫
音響:宮脇奈津子
舞台監督:矢島 健
演出助手:中川智美
大道具:保坂史朗
出演:
納谷 健 (劇団Patch)、佐藤信長、阿部大地、高田 誠、小野寺ずる、糸原 舞、
藤本かえで、難波なう、髙橋果鈴、瀬尾タクヤ、三上陽永 (ぽこぽこクラブ)
利根川 渡 (WATARoom)、笠原紳司、西ノ園達大
あらすじ:
時は現代。劇場のバックステージ。舞台の初日を3日後に控え、今日から劇場入りをしたスタッフたち。1日目、搬入・仕込日。2日目、役者も入っての場当たり舞台稽古。3日目、ゲネプロを経て本番初日。
『バクステ!3rd stage.』という作品はこの3日間のスタッフルームでの出来事を描いています。普段見ることのできない生々しいスタッフたちの言動。大ゲンカや大笑いの中に起きる演劇人ならではのアルアル。さほどヒットしているとは思えない舞台作品に携わるスタッフたちの生きざまが徐々に見え始め、ある出来事をきっかけにこのスタッフたちは一丸となるのか?人間の心の中にあるプライドやくだらなさがぶつかり合う姿にどうしても笑ってしまい、心が締め付けられたりもします。文字通り明日が明るい日になりますように。

--------------

受付はがっちりしたソーシャルディスタンス、行列も2m以上あけて並ばせてました
客席も1席おきの市松模様なのですが、座らない席にはTシャツがかぶせてありました。
カラフルで楽しい。だいたい6割程度の入りでしょうか。観客のうち8割が女性。
舞台の上はまさに楽屋。パイプ椅子に長机、ホワイトボード、こまごまとした簿品
舞台の前には脚立やPA。なんだかいかにもあるだろうなあという風景。
ここは資材置き場をスタッフルームとして使っているのだそうです。
前説をしている間に物語世界がつながっていって、、、
舞台上のキャストは全員が顎シールドをつけての演技、大変でしょうね。
話は1日目の仕込み日、登場するのは制作、美術、音響、照明、衣装、、、、
みんなかつかつのところでやっているのに起きるトラブル、まさに裏方のShow Must Go On
の世界。そしていてみんながよくしようと思っているのに行き違ったり、空回りしたり
出来が悪かったり、、いかにもありそうなはなしがテンポよく展開していきます。
二日目は初日からずれこんだ仕込みの続きに場当たりの稽古。役者も2名だけ登場。
そして3日目はゲネプロから初日、そしてもちろんトラブル。最後は異様なテンションで
駆け抜けました。
みんなキャラがたっていて、物語はずんずん進むので、ダレ場がありません。あっという
間の2時間でしたよ。舞台愛というか役者馬鹿というか、演劇そのものに深い愛を感じましたね。
私のような部外者が見ていてすら、いかにも!となるのだから舞台関係者だと、あるある!
と身に染みるところも多いでしょう。役者のおっさんが説教されているところは、ぐさぐさ
突き刺さってくる方も多いでしょう。
舞台監督かっこいい、初日トラブル時の、「お前の☆をみせてやるんだ」で泣けました。
音響さん、イイヒトなんだけどかわいそうな星のめぐりあわせっぽい。音響助手かわいいけど
めんどくさいw 照明助手男前!利根川渡役の利根川渡さん、おもしろい。天空旅団見に行ってみたい。
そして弁当大切です!
集客にかなり苦労しているようですが、次回にも期待しています。

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題名:ボーイズ・イン・ザ・バンド 真夜中のパーティ
劇場:シアターコクーン
日時:2020年7月28日18:30-20:40
料金:S席12000円
座席:M-3(チケットはM2だったが、M3に座れと座席にあり)
演出・上演台本:白井晃
出演:安田顕as マイケル
馬場徹as ドナルド
川久保拓司as ハンク
富田健太郎as カウボーイ
浅利陽介as エモリー
太田基裕as ラリー
渡部豪太as バーナード
大谷亮平as アラン
鈴木浩介as ハロルド
翻訳:北丸雄二
美術:松井るみ
照明:高見和義
音響:井上正弘
衣装:前田文子
アクション:渥美博
振付:原田薫

初見。千秋楽、前日は関係者発熱のため公演中止、ドキドキしながら劇場入り。
開演前は後ろの扉があいて外界とつながっていた。コロナ対策でしょう。
開演と同時にががっと扉が閉まりセットが下りてきました。
舞台は1階がバーカウンター付きリビング、隠れたところにキッチン、
左側に階段があって上がベッドルームとバスルーム。バスタブの
こっち側にはすりガラス、シャワーをあびている光景もガラス越しに。。
ゲイの友人たちのバースディパーティに、主人公の古い友人(隠れゲイ?)
が突然訪れてくるところから物語が進みます。
ゲイ差別、隠れゲイ、カミングアウト、バイ、発展家vs一筋、
様々な物語が無理やり参加させられたパーティゲームを契機として語られて
行きます。いつも舞台のどこかで言い争いが起きている感じ。
マイケルは喋りっぱなし、熱演。ドナルドかっこいい筋肉、アランいい男。
エモリ―ずっとおねえ、すごい。ずっとどよどよが続いていく中で
関係性やアイデンティティの問題が赤裸々になっていきます。
なんだか地味な舞台に思えたのは、ずっとほの暗い照明のせいかも。
アランが泣いていたのはなぜだったのだろう?
これは初演で見たかった、半世紀前ですよね。固定電話しかなく、
メールもSNSもない時代に見ていればもっとはいりこめたでしょう。

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