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今までに見た舞台の感想をつづってあります。
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題名:趣向『THE GAME OF POLYAMORY LIFE』
劇場:KAAT神奈川芸術劇場大スタジオ
日時:2026年5月31日14:00-15:50(アフタートークが30分程度)
料金:一般前売り5200円
分類:演劇
座席:北D列10番(向う正面最後列真ん中)
劇団:趣向
作:オノマリコ(趣向)
演出:稲葉賀恵
監修:深海菊絵
舞台監督:藤田有紀彦、山田貴大
舞台美術:松岡泉
照明:岩城保
音響:星野大輔(KAAT神奈川芸術劇場)
衣裳:富永美夏
演出助手:大月リコ(yoowa)
音声ガイド:バリアフリー演劇結社ばっかりばっかり
インティマシーディレクター:伊藤樹里
宣伝美術:嵯峨ふみか
WEB制作:阿波屋鮎美(ブラン・ニュー・トーン)
制作:加藤仲葉
広報:大橋さつき、大川翔子
票券・当日運営:丸山香織(アナログスイッチ)
アクセシビリティ:冨田有登里
撮影:佐藤茉優花、ロブ・モレノ(Media工房)、平井光子
主催:趣向
出演:Bチーム:
     豊田エリー(エンジェル)
     笠木泉(ムーン)
     小川ゲン(タイガー)
     阿岐之将一(アリス)
     笹川幹太(ガンダム)

あらすじ:
高校で教師をしているエンジェルは、ムーンとタイガーという二人の恋人と関係を築いている。ムーンとタイガーもまた恋人同士で、三人は同じ家に暮らし、それぞれに愛し合いながら生活している。
ある日、その家にエンジェルの大学時代の友人アリスが訪ねてくる。学生の頃、エンジェルに恋をしていたアリスは、三人の暮らしぶりを目にして「宇宙人みたい」と強い拒否反応を示す。
その言葉に傷つきながらも、エンジェルはムーン、タイガーとともに、三人で子どもを育てるという次の計画へと歩み出していく。
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上演前と上演後の舞台装置は撮影可能でした。舞台の両側に客席。開演時には四角い舞台
の真ん中に大道具が積まれており、キャストが大道具を移動して上演開始、柱やソファを
移動することで異なる部屋とするときもあり。
当初は エンジェル・ムーン・タイガー というトライアド(3人のすべての組み合わせで
恋人同士)が住む部屋。このBチームではエンジェル・ムーンが女性、タイガーが男性。
そこにエンジェルに片思いするアリス(モテ男で他にも女をとっかえひっかえ)、これま
たエンジェルに片思いするガンダム(エンジェルの元生徒で男でひとすじ)。当初3人の
関係は安定で、3人で子供を持とうという計画も。この3人の関係にアリスが割ってはいる、
この入り方がなんとタイガーを口説き落とすという離れ業(に私には見えた)。アリスが
タイガーを物理的に攫って行ってしまうのです。もちろんタイガーは自らの意思で3人の
部屋をでていくわけですが。。アリスが嫉妬するということでタイガーは3人で会うこと
ができません。ガンダムは唐突にエンジェルにプロポーズをしますが、エンジェルは却下。
まあいろいろどろどろあって、最後にはエンジェルに新しく好きな人ができた、というこ
とでムーンが「おめでとう」。あれこれで終わり?いろいろ決着がついてないような気も。

見終わって最初の感想は「バイな人たちがいて、1対1でない関係も許容すると組合せの
可能性がずっと増えるので面白い」。次に思ったのは「1対1だろうがそうでなかろうが、
面倒くさいやつはメンドクサイ」。いろんな方向に嫉妬するし、どういう性的嗜好持って
いても人生そんなに変わらないかも。ただ3人だとやはり壊れやすそうな気がしました。
印象に残った台詞は(正確に覚えてないので意訳)、「相手が1人ならばひとりを集中
して愛すればいいのに、2人だとバランスをとって愛さねばならず不自然」
「一人だけを愛すると言っても他にも女がいるあなたのほうがよほどバランスをとって
いるのでは」。「2人を愛するなら、1人を愛するより愛が半分にならないか?」「子供
が3人いる母は、子供が1人だけの母の愛情の1/3?そんなことないでしょ」。「恋愛とは
独占欲を満たすファンタジー」
恋愛とは?所有とは?といった哲学的な問いは出てきますが、解決するわけではありま
せん。色々考えさせられる契機になりました。
この作品自身はポリアモリーの解説的要素が強い作品だと思いましたが、こういうのが
が増えると恋愛ストーリーでより面白い展開が期待できそう。
AチームBチームでキャストの性が違う部分があるとのこと、色々変わって見えるでしょ
うからAチームも見てみたいのですが、暇がありません。






アフタートークあり
参加者:
監修 深海菊絵
作者 オノマリコ(趣向)
出演者 笠木泉 小川ゲン

Q:今回はBキャスト、役の性別設定をかえたABキャスト。初演から台本を少し修正したがどのあたり?
オ:Bパターンだとムーンとアリスの性別設定が違う。それによって台詞が一人称、代名詞、が違う
タイガーとエンジェルのベッドのシーンが妊娠について語る所が違う。

Q:深見さん監修ではいってくれているが、台本、通し稽古をみてコメントいただいたが、監修で気を付けている点は?
深:8割くらい台本をチェックして、ここではこんなセリフがでてこないとか、りこさんの相談役。
  ポリアモラスな関係の特徴がうまくでるようにもっていった

Q:本日はいかがでしたか?
深:ポリアモリーの研究をしてきたわけだが、独自の関係、相手に配慮、コミュニケーション
  ポリアモリー実践しているが他人に盗られる不安、というのをうまく描いている。
  所有するとは?自由とは?信じるとは?哲学的な問いがうまくちりばめられていた。
  ポリアモリーというのはいろんな問いに繋がっていく。

Q 深見さんから俳優さんへの問
 私は調査でフィールドでいく、調査に行く前と後では自分の考えがかわってくる
 私が変化していると感じることがある。今回作品をつくっているうえで変化は感じられたか?

笠:複数の関係をもつというよりももっと普遍的な愛情を戯曲から感じていて
 ポリアモリーということを凄く意識しては稽古していなかった。
 いちどポリアモリー生活実践されているかたのお話を聞く機会があって、目が覚める思い、
 好きな人と好きな人がいてその人たちが好きになってくれると嬉しいよね。それは嬉しいということがわかった。
 友達ABでABが友達になると嬉しい、それと似ている。
ゲ:ポリアモリーという言葉すら知らなかった。恋愛は1対1が普通という価値観の中で生きてきた
 ということを戯曲を読んだときにきづく。普通と思ってきたこと、自分たちの恋愛関係、人間関係
 あまり考えずに生きてきたな。価値観が揺らいできた。何が普通なのか?

Q深:俳優さんは演じながら近づいている、その中で出会った驚き・違和感を伺いたい

笠:3人がポリアモリストとしていて外に二人。そこに関してだんだんなんの疑問もなくなってきた。
  特別な存在になっていった。稽古の途中から加速していった。
  演出の稲葉さんが、これは愛の物語、といってくれたのを心にとめるようにしてた
  自分と他者を繋ぐ愛の物語なんだなあと解釈していた
ゲ:戯曲を読んだ段階でみんなどこを好きになったんだろう?と想像した。
  本読みした段階でひとりで読んだときとちがう。キャラクタがどんどんいとおしくなってきた。
オ:深見さんのポリアモリーである本から結構舞台内容をもらっている。エッセンスというか内容をかえて
  トライアドという関係性がポリアモリーの中でも特に好き。それを見せるのに演劇は適している。
  本当にそう見えなくちゃいけないのはたいへんだ。トライアドたちにABともに見えることに感動。
  俳優さんの仕事って凄いと思うところ。

Q:AとBだと絵のタッチが違う。AB印象の違いは?

深:個人的にはAB本当に違う作品。どちらも魅力的。光が照らされている部分が違う。
  B 愛の部分、 A 生き方
  ジェンダーが入れ替わったから?ジェンダー構成ではなくチームの化学反応がちがう
オ:Bのほうがアリスとガンダム 外部がふたり男性だからか、輪の少し外にアリス、その外にガンダム。
  アリス男性のBがアリス外側度がちょっと大きい。Bのほうが孤独なひとたちがよりそっている
  Aもはぐれものっぽい。肩の寄席方が違う。一緒に呑むとAはうるさくもりあがりそう。

Q:りこさんから聞きたいこと、気に入っている台詞は?

笠:こんなに緻密で人間の心理を1行1行に込められている。宝の山みたい。好きな台詞は全部。
ゲ:ガンダムの「わかんないけどそうなんだ」良い台詞だな。こういう形で生きていきたい
笠:アリスがタイガーを止めるシーン「幸せな人は幸せでいいんだよ。それで不幸な人が少し
  でも不幸じゃなくなる方がいいんじゃない」
深:トライアットの愛の形をみてもらった。ポリアモリーは本当にいろんな形がある。
  是非自分にとって大切なひととどんな関係を持っていきたいか考えてもらうきっかけになればうれしい

笠:昨日A初日、今日我々初日。大きな海の中によくここまできたな
  新しい演劇がここに生まれた、皆さんと共有できたことがうれしい

ゲ:今日初めてこんなに客席に客がいる状態で芝居をした。
  客席にいる方からもらう物がたくさんあって、全然違う感覚で芝居をしていた
  今日一緒に過ごしていただいて嬉しかった。AB両方見るときっと楽しいのでみてね

オ:10年前にここで上演させていただいた作品が10年後も同じ場所で上演できるのは嬉しい。
  素敵な愛の物語をつくっていただいている。皆さんの感想をいただけると嬉しい
  SNS感想も検索して見に行きます!

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題名:パルコ・プロデュース2026「リチャード三世」
劇場:PARCO劇場
日時:2026年5月27日13:00-16:00(途中休憩あり)
料金:11000円
分類:演劇
座席:O列11番(後方左ブロック通路近く)
劇団:パルコ・プロデュース2026
作:ウィリアム・シェイクスピア
翻訳:松岡和子
演出:森新太郎
美術:伊藤雅子 照明:佐藤啓 音響:けんのき敦 衣裳:西原梨恵 ヘアメイク:河村陽子 アクション指導:渥美博 映像:荒川ヒロキ 演出助手:櫻井裕代 舞台監督:林和宏
出演:吉田羊
   愛希れいか 中越典子 赤澤遼太郎 増子倭文江 浅野雅博 星智也 清田智彦
   篠井英介 渡辺いっけい
吉田 羊:リチャード三世
愛希れいか:アン/ラトクリフ/ヨーク王子(人形)/エドワード王子(人形)
中越典子:エリザベス/リッチモンド/エドワード王子(人形)/長老
赤澤遼太郎:バッキンガム/兵士2
増子倭文江:ヨーク公爵夫人/エドワード四世/エドワード王子(人形・語り)/長老
浅野雅博:リヴァーズ/ブラッケンベリー/暗殺者1/市民2/イーリーの司教/ヨーク王子(人形)/使者/長老/小姓/兵士3
星 智也:ヘイスティングズ/ティレル/市民3/ヨーク王子(人形)/長老/兵士1/司祭クリストファー
清田智彦:ケイツビー/暗殺者2/市民1/ヨークの司教/兵士/ヘンリー六世の亡霊
篠井英介:マーガレット/ヨーク王子(人形・語り)/長老
渡辺いっけい:スタンリー/クラレンス/ヨーク王子(人形)/ロンドン市長/公証人
解説:
人を魅了し、滅ぼす。“聖なる悪の体現者”リチャード三世、降臨!
“シェイクスピア×森新太郎×吉田羊によるPARCO劇場シリーズ”第三弾上演決定!
パルコがプロデュースするシェイクスピア作品を森新太郎演出、吉田羊主演で上演するシリーズ。2021年に全キャスト女性の『ジュリアス・シーザー』、2024年に『ハムレット』の原型と言われる戯曲『ハムレットQ1』を上演し、物語の壮大なスケールはそのままに登場人物の繊細な心理を丁寧に描き出した演出で好評を博しました。そしてこの度、満を持して上演する第三弾は、『リチャード三世』です。これまでの“ブルータス”“ハムレット”とは、真逆とも言える悪の権化が主人公。平和になった世を憎み、王位への野心を抱いたリチャード三世。兄や貴族を策略によって次々と葬り、王位を奪取するも、血塗られた王座を守るための暴政が破滅に向かう物語。本作では、『リチャード三世』に出てくるさまざまな登場人物たちを、リチャード三世役の吉田羊と9人の出演者で描きます。人類の歴史の中で繰り返されている権力闘争と政治的野心からなる悲劇。シェイクスピアが描いた現代にも通ずるこの物語を、吉田羊と9人の出演者により観る者を深く魅了する森新太郎の演出でお贈りします。

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舞台の上に一段高い、人の腰よりも高い左右に細長い舞台を設置しての上演。背景は常に
黒く、その舞台上しか照明があたりません。時々その舞台前の低いところでも演技。
オープニングは幕が少しだけあがり、ぎくしゃくした足(もちろんリチャード)が見える
だけでの長セリフ。幕は結局天井まであがらず、上半分が常に黒幕で覆われていたので舞
台がとても暗い。幕の上部にはその節のタイトルっぽいものが表示されました。
これ、最前列とても見上げることになるので見づらいでしょうねえ。

リチャード3世は最初から最後までずっと歪んだ姿(足を曲げ肩を捩じり、左右が異なる
高さ)でした。中の人の吉田羊さん凄い。「色悪」のような悪の確信犯、でも悪いからと
いって酷い奴とはあまり思えないのは吉田羊さんのある種透明な雰囲気のせいでしょうか。
リチャード以外は一人が様々な役を演じますが、全部違って見えるからこれまた凄い。
でも数が多すぎて対応がよくわからなくなるとか、名前が同じキャラが何人もいるのでい
つの間にか勘違いしていたり。中でもバッキンガムとマーガレットが印象的でした。そし
てリッチモンドがカッコいい。
王子役は人形、黒子が3人ついて動かし、中のひとりが台詞を語るのです。棒使いと言っ
ていいのでしょうか?小さい子がきゃぴきゃぴしていて結構可愛い。そして可愛いだけに、
2幕になって殺し屋(ですよね)に逆さにぶらさげられて連れ去られるシーンが痛々しい。
リアル人間が演じるより痛ましさが強いと思ってしまったのです。
いわゆる「ナレ死」が多かった気がします。その分よりスピーディにそしてソフトになっ
ているのかも。コスチュームは女性はドレス、男性はだいたい現代、そして武器はピスト
ル、銃殺が主。
吉田リチャード vs 中越エリザベスが、非常にリズムがあって打てば響くような丁々発止
の言い合いで聞いているだけでかなり気持ちよかった。そしてリチャードはなかなか説得
力があって悪辣なのですが、それにしても皆あっさり説得されてしまいすぎる感あり。
皆馬鹿なのか?とも思ってしまったり。アンやエリザベス、本当にそれで納得するのか?
原作をしっかり読んでみないといけないかも。
エンディング、リッチモンドが後ろ姿で戦場を眺めるシーンで暗転。次に照明がついて
衣装をとると中からは吉田羊さん。それまでは中越さんがリッチモンドを演じていたので
いままで見ていたリッチモンドも吉田さんだったのか?と一瞬思ってしまったり。
そしてカーテンコール。
長さを感じさせない濃い舞台でした。

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題名:東野圭吾シアターVol.2「ナミヤ雑貨店の奇蹟」
劇場:サンシャイン劇場
日時:2026年5月17日13:00-15:10
料金:LINE友達割引6500円(一般9500円)
分類:演劇
座席:2階3列19番(2階中ほどセンターブロック右端)
劇団:ナッポス・ユナイテッド
原作:東野圭吾『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川文庫 刊)
作・演出:成井 豊
出演:
桐生敦也:葉山侑樹
太田翔太:土屋神葉
伊勢崎幸平:SANTA
水原セリほか:濱岸ひより
松岡克郎ほか:関根翔太
松岡健夫ほか:三浦剛
松岡加奈子ほか:渡邊安理
皆月良子ほか:林貴子
松岡栄美子ほか:澤田美紀
館林寛子ほか:櫻井佑音
松岡重造ほか:辻合直澄
浪矢貴之:多田直人
浪矢雄治:神保悟志
STORY:
敦也・翔太・幸平は、同じ養護施設で育った仲間。
ある夜、ある家にコソ泥に入り、逃亡の途中で、廃屋になった雑貨店に逃げ込む。すると、表の方で微かな物音。シャッターの郵便口から、誰かが封筒を入れたのだ。中の便箋には、悩み事の相談が書かれていた。この雑貨店は、店主が生きていた頃、近隣の住人の悩み事の相談に答えていたのだ。3人はほんの遊び心から、返事を書いて、牛乳箱に入れる。すると、またシャッターの郵便口から封筒が。そこには、3人の返事に対する、さらなる質問が書かれていた。しかも、差出人は、数十年前の時代の人間らしい……。
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ネタバレあり。原作読み始めたところです。

前日にDMがきて割引が出ていたので思わずぽちっと。
当日精算受け渡しでチケットは2階3列、2階席は3列目までしか客をいれていませんでした。
文化庁助成があるためかお子さんの姿多数。2階席1列目に座ったお子さんには、前の手す
りが邪魔になるようです。スタッフがブランケットを折りたたんで座布団替わりに提供し
てくださっていました。ありがたいことです。

オープニングは令嬢と工員の悲恋、原作と出だしがちがいました。そして原作の一章の
内容がほとんど描かれず、ナミヤ雑貨店の秘密の解き明かしは二章の魚屋ミュージシャン
の項に追記する形。ミステリー風味を減らす代わりにわかりやすさを増やしているようで
す。工員役、そして後に雑貨店の主、浪矢雄治役の神保悟志さんがとても渋い。舞台にい
る間は目を惹きつけられてしかたありません。ひとりだけ別の芝居をしているかに思える
くらい。コソ泥に入った3人組は台詞が早口で、いかにも足りなさそうな人物を怪演。そ
の中でリーダは比較的まともに物を考えられるよう。でもその常識がナミヤの謎を納得す
るには障害となるところがちょっと面白い。
全然関係がないと思われる悩み事相談が、話が進むにつれて複雑に関連していることがわ
かってくるのです。最後まで異常現象の謎は解かれませんし、タイムパラドックスは気に
しないというところはすがすがしい。
物語中ほどで浪矢雄治33回忌にあたって未来から手紙が投函されて、結果報告が読み上げ
られるところでは落涙。コソ泥たちの悩み事相談に関する結果報告も、うまい具合にコソ
泥たちに届くのです。未来からの報告の後がちょっと長い気がしたのですが、そこを詰め
ると物語のオチがなくなります?原作を最後まで読むと確認できるかも。
人生の様々な課題がだいたい大団円になっていって、安心して楽しめる物語でした。

追記:
翌日原作読み終わりました。
令嬢と工員の悲恋は原作では大きくは出てこないのですね。それから省略されたエピソー
ドがふたつ。省略された最初のエピソードのなかで、原作ではタイムスリップの仕組みを
解き明かしているのですが、その部分を次のエピソードに盛り込んだ形でした。それから
原作では関係がさりげなく書かれているところが、舞台でははっきり。全般的にわかりや
すくなっているのだと思われます。舞台の後半部分(ありがとうお便りを読んだ後)は
ちょっと冗長な気がしたのですが、原作を読んでいるとそうでもない、ちょっと不思議。
そして最後まで異常現象の謎は解かれませんでしたが、タイムパラドックスはそこそこ
気にしてました。台詞とか同じテキストを使っているのに、原作と舞台で雰囲気がかなり
異なりました。これが演出というものなのでしょう。成井さん今後どうするのでしょう?

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題名:新宿梁山泊 第81回公演「黒いチューリップ」
劇場:新宿 花園神社境内 特設紫テント
日時:2026年5月8日19:00-21:40(途中10分休憩2回あり)
料金:前売桟敷4000円
分類:演劇 テント芝居
座席:桟敷右側2列目
劇団:新宿梁山泊
作:唐十郎
演出:金守珍
美術/大塚聡+百八竜 照明/ライズ 音響 ・劇中歌作曲/大貫誉 振付/大川妙子 殺陣/佐藤正行 
宣伝美術/東逸子(イラスト、予定)、福田真一(デザイン)
出演:
ケイコ:水嶋カンナ
エコー:荒澤守
春太:二條正士
菊池:青山郁彦(ダブルキャスト)
泡小路:原佑宣(ダブルキャスト)
サキ(景品買い):宮澤寿/柴野航輝
天魔:大久保千代太
少年(サワヤカ):一條日和
ナルヒサ:新山航希
グリコ:本間美彩
花嫁(やよい):町本絵里
ノブコ:鴨鈴女
赤色のチューリップの精:シュアン
橙色のチューリップの精:町本絵里
黄色のチューリップの精:恩知晴香
緑色のチューリップの精:四方美古都
青色のチューリップの精:内山ゆうな
藍色のチューリップの精:一條日和
紫色のチューリップの精:神志織
黒色のチューリップの精:若林美保

解説:
騒音鳴り響くパチンコ屋に、売れない声帯模写芸人エコーがやってきた。
彼は仕事先で拾ったお金を返すために、ここへやってきたのだ。
落とし主を探すうち、エコーは店内のパチンコ台の中でも一際異彩を放つ台、その台の「黒いチュ−リップ」に恋してしまう。エコーが思わずチューリップに口づけする時、その台が外れ、後ろから一人の女が現れる。落とし主のケイコであった。ケイコにとってそのお金は、姉ノブコを出所させるための大事なお金だった。
かつて、花屋の春太と恋仲だったノブコは、春太のために「黒いチューリップ」を作ろうとしていた。それも完成に近づいた時、春太は他の女と浮気、目撃したノブコは刃傷沙汰の事件を起こし刑務所に入ってしまう。以降ノブコは、刑務所から出ようとしない、言わば「引きこもり」になってしまったのだ。
ケイコは春太に姉の出所を手助けするように頼むが、春太には既に別の婚約者が。さらに春太は、ノブコがやっとの思いで作った黒いチューリップの球根をわざと枯らしてしまう。姉に代わり春太に襲いかかるケイコ。が、出所してきたノブコの説得によって止められ、ケイコは警察につれて行かれてしまう。
そして数日後、相も変わらずパチンコ屋の黒いチューリップを見つめているエコーの元に釈放されたケイコが現れ、エコーと口づけをかわすのであった。
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満員、当日券若干だしていましたがそれもほぼなくなった模様。
桟敷席は整理番号付き自由席、整理番号を呼ばれて整列するときに、上手か下手か選択さ
せられて別々の列を作ります。上手と下手で入り口が異なりました。真ん中に花道で仕切
られているわけですね。最初は上手行列の方がやたら長くなり、、私も上手に並んで入場。
上手にはいると1列目2列目には、列ごとに大きな透明ビニールシートが提供されました。
「舞台から何か跳んでくるかもしれないので、それで避けてね♪」ドキドキ。。下手には
なかった?劇中でとんできたのは水、シートなかったらかなり濡れていたレベルで結構た
のしい。とんでくるのは上手方向からのみ。
開演時舞台上には懐かしい手動パチンコ台が多数。そのなかには黒いチューリップの台。
オープニングは火吹きに歌にダンスとまるでミュージカル。開けチューリップ、鉄人28号
等懐かしい曲が並びました。「グリコ」は背中にグリコを背負っていて28号のエンディン
グではグリコ、グリコ、グーリーコー。観客は28号がわかりそうな年寄り多数ですが、若
い人もそれなりにおり、これどれくらい通じるのだろうかと??このグリコキャストには
目を惹かれましたよ。サーカス技のティッシューもあり、なんとテント天井に人が消えて
いきました。パチンコ台の隣には昔懐かしい手動の井戸ポンプ。井戸から抜けて別世界へ
行くことも。
主要キャストは立て板に水の圧巻の台詞量、変態的な恋愛模様を暑苦しく語ってくれます。
エコーがなかなかよかった。ケイコも迫力、ケイコがかわるとまるで変って見えるでしょ
う。2幕はタクシー会社、3幕はまたパチンコ台、台はくるりと回ると部屋に変化。チュー
リップの精が出たり、借金をパチンコ玉で返したり、結婚式から彼氏が逃げ出したり、毒
を盛ったり、まあ色々ありますが、最後は後ろ幕が開くと黒いチューリップの畑があって
そこから去って幕。
いつもの梁山泊と同様に暑苦しさやテンション、本水・曲芸・ダンスなど楽しめましたが、
なんだかちょっと地味目だったかなあと。2幕でちょっと緩んだので、もうちょっと縮めて
一気に見せてくれるとより楽しめたでしょう。2時間40分はちょっと長く感じました。







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題名:華氏マイナス320°
劇場:東京芸術劇場プレイハウス
日時:2026年4月26日14:00-16:20 / 2026年5月9日 19:00-21:20
料金:S席13000円
分類:演劇
座席:1階F列8番(前方左サイドブロック通路側)/ 1階F列5番(前方左サイドブロックなかほど)
劇団:野田地図
作・演出:野田秀樹
美術:堀尾幸男
美術補:秋山光洋
照明:服部基・北澤真
衣裳:ひびのこづえ
美粧:柘植伊佐夫
音楽:原摩利彦
音響:中原楽
振付:井手茂太
映像:上田大樹
舞台監督:瀬﨑将孝
プロデューサー:鈴木弘之
出演:
タスケテ(ファウ中途):阿部サダヲ
メフィスト(光の天使/少女ジーンズ/ヒミコッチュウト):広瀬すず
窮理教授(ヒ巫女):深津絵里
ハーメルンの笛吹き男(清掃員ハーメルン):大倉孝一
ウーロン・チャー会長(ハ巫女):高田聖子
裏ヶ有助手(ウラガール):川上友里
ウーロン・デスマスク社長(社っ長さん/ハ巫女の弟):橋本さとし
表無助手(卵売り):野田秀樹
ファウスト(オーマイゴッド/ドクター骨伝道/占医術伝道師オーマイ後藤):橋爪功
長野助手/他:安東信助
請助手/他:大村わたる
助手/標本/他:近藤彩香
シラクーラ/他:白倉裕二
妊婦ミキガール/他:谷村実紀
助手/標本/他:田花遥
ジカンガカカリチョウ/他:中澤聖子
秘書ハーブ/他:中島多羅
助手/標本/他:八条院蔵人
助手/標本/他:引間文香
助手/標本/他:藤井颯太郎
秘書ミント/他:間瀬奈都美
ドクターエンカチョウ/他:的場祐太
ナレーター:MISAKI
清掃員ドーベルマン/他:森田真和
ドクターブッチョウヅラ/他:吉田朋弘
[スウィング]:横山千穂、菊沢将寄
イントロダクション:
正しくない科学に基づいた、正しくないSF(サイエンス・フェイクション)―
2026年、野田秀樹率いるNODA・MAPが2年ぶりの新作舞台を上演する。その名も、『華氏マイナス320°』。
作家 レイ・ブラッドベリが1953年に発表した『華氏451度』はディストピアSF小説だったが、この『華氏マイナス320°』なる戯曲は、野田曰く……「正しくない科学に基づいた、正しくないSF(サイエンス・フェイクション)」 ……だという。
舞台のはじまりは、とある化石の発掘現場。そこでは久しぶりにさまざまな化石の骨が次々と発掘されるものの、発掘チームは目もくれない――そう、彼らが捜しているのは、「謎の骨」なのだから――この「謎の骨」の「謎」をめぐって、物語は現代から中世、さらには古代をも往還していく。果たして「謎の骨」の正体とは……?
その『華氏マイナス320°』に、前代未聞の豪華キャストが集結!!
まずは、阿部サダヲ。その繊細かつ豊かな身体性を誇る演技で観客を魅了してやまない阿部が、本作でどんな姿を見せるのか。そして、広瀬すず。22年の「『Q』:A Night At The Kabuki」ロンドン公演で「彼女が舞台に出てくると、観客は目を離せない。」と評された広瀬。2作目の舞台出演に期待が高まる。さらに、深津絵里。97年の『キル』以来、野田作品に過去6作に出演。その数を見ても、野田がその表現力に絶大な信頼を寄せていることが分かる。
この3人に、大倉孝二、高田聖子、橋本さとしという、歴戦の経験に裏打ちされた比類なき猛者たちが絡み合う。さらに、説明不要の重鎮・橋爪功が登場。また、活躍目覚ましい川上友里がNODA・MAPに初出演。ここに野田秀樹を交えた9人の実力派俳優が一同に会する化学反応は絶対に見逃せない。さらに、野田作品には欠かせない16名のアンサンブルキャストが縦横無尽に時空をかけるSF(サイエンス・フェイクション)を彩っていく。
『華氏マイナス320°』は東京を皮切りに、北九州、大阪、さらには、英語タイトルを『-320°F』(読み:Minus Three Twenty Fahrenheit)として、7月にロンドンのサドラーズ・ウェルズ劇場で上演。「正しくない科学に基づいた、正しくないSF(サイエンス・フェイクション)」によって、野田が提示する新たな劇世界とは!? NODA・MAP第28回公演『華氏マイナス320°』をぜひ劇場でお楽しみください!!
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ネタバレあり

舞台前方に向かって下がっている床、後方は傾斜がきついようです。後ろの壁は墨のよう
なテカリがある黒。開演前から黒服のキャストたちが舞台上にいて地面に対して宝探しの
ようなことをやっていました。物語がはじまるとそれが発掘調査ということがわかってき
ます。恐竜の骨を発見!ということで組体操で恐竜骨化石を構築するのですが、これがう
まい。その後も人の組み合わせによる表現があって面白い。これも全部井手さん振付?
台詞が多いのはいつもの野田地図。いつもはコミカルな物語が、途中でいつの間にか深刻
物語にすり替わっていくというイメージがあるのですが、今回は最初はさほどおかしくあ
りません。舞台は手話で始まりました。手話者が前面、阿部サダヲがその後ろに立って発
声するという、「通常の手話通訳とは逆に手話が主体」との説明。これは珍しい!と思っ
たのですが、後はさほど手話はでず。でも最後は劇伴が消えて全員の手話だけで終了。手
話は物語の途中で何度か出てくるのですが、それだけではあらすじも追えません。
劇中でタイムスリップが二度ほどあって、タイムトラベル物?ったらそうじゃなかった。
遺伝子(又は骨)がもつ古い記憶をたどっているだけで実際にトラベルはしていなかった
らしい。とんでいくのはファウストのいる中世と卑弥呼のいる古代。どちらも中央集権国
家ができているようで。
過去の記憶を発掘して古代の超文明による新薬を探す、というのが序盤のモチーフ。
そして全体テーマは「天使」、当初天使は祝福される者のように描かれているのですが、
後半になると実は障害を持って生まれた者をさしているらしいことがわかってきます。
薬の試験にマウスが登場、殺されるだけのマウスを救うためにハメルーンの笛吹きが出現。
いつのまにかマウスと天使がだぶってきて、ハメルーンの笛吹きが天使=マウスを誘導し
て救出、、と思ったら崖から落として殺してしまったり。
「天使病」という言い方も出てきて、、そして母親を診断するだけで生まれてくる子供の
障害が事前にわかるという。。ベターな人間同士をかけあわせてよりベターな人間だけを
創る世界。サイエンスフェイクションということで、AI,遺伝子診断、命の選別、いずれ
もホットで痛いテーマばかり。華氏マイナス320度は液体窒素の温度で、卵子凍結するの
に使うのだということを後で知りました。
メフィストに窮理教授が憑依するシーンが凄かった。中の人の広瀬すずが深津絵里に見え
てきた。タスケテはずっと働きつづけ、よくもまああれだけ動けるものだと。ファウスト
も普通にたくさんの役をこなして、中の人が80代とはとても思えません。
今回は言葉遊びはちょっと地味な気がしましたね。ファウスト・マウスト、メフィストは
あくまでも(悪魔でも)天使、折衷案(セツアン)の善人、anger と angel は1文字しか違
わない、異天使・遺伝子、生死(精子)をかけて、etc.
エンディングは劇伴流してアンサンブルで手話の合唱?から、劇伴とめて無音の状態に。
無音で大勢の手話で暗転となりました。かなり印象的。
今回テーマが重い+正解があまり存在しないのと、いろんなものが混ざりあう(卑弥呼、
ファウスト、バベル、ハメルーン、etc)のがすんなりつながっているとは限らないのが、
エンターテインメント成分を小さくしていたのかも?もっとも複雑なモチーフなのでもう
一度見ると見方がかわってくるかもですが。。



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