今までに見た舞台の感想をつづってあります。
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 題名:珍しいキノコ舞踊団新作公演 『ホントの時間』 劇場:世田谷パブリックシアター 日時:2012年2月26日15:00-16:12 料金:4000円 座席:1階L列27番(右方少し後方) 劇団:珍しいキノコ舞踊団 振付・構成・演出:伊藤千枝 出演:山田郷美 篠崎芽美 茶木真由美 梶原未由 大穂綾子 白石明世 伊藤千枝 主催:珍しいキノコ舞踊団 / 合同会社キノコノキ 提携:公益財団法人せたがや文化財団 / 世田谷パブリックシアター 後援:世田谷区 傑作です。見なかった人は損をしたと思う。 開演前に客席に熊さんがぼーっとつったっていました。 そしてその熊さんがマイクと原稿をもって、客に前説を読ました。 なんだかワハハでも始まるような予感。 半円形の舞台が劇場幕の前に張り出されて作られておりました。 そして、オープニングは幕を上げずにその張り出し舞台の上での 伊藤さんのソロ。音楽がなんと「バカボンのパパ」。何と言えば 良いのでしょうか、このシーンでまず心を鷲掴みにされました。 幕が開いての群舞は、脱力感あふれる美しさ。姿を重ね合わせて それでいて違うように踊る、全部違うが全部同じ? なかにはリズムとメロディのようなところあり。順にメロディを 奏でるのです。音が止まって一人が倒れ、一人が踊り続ける。。 下方に向かって軽やかにダンス?地に足がついて軽い。 そしてどこからともなく熊さんが現れてダンスを見ています。 舞台ではアコースティックな歌でダンスすると同時に、 スパイ大作戦で客席で踊るなども。 最後はミラーボールが多数降りてきて、キラキラ。 Earth,Wind&Fireで客席巻き込んでディスコ!私も客席で 立ち上がって飛び跳ねておりました。君も踊ってもいいんだ、 というメッセージが伝わってくるかのよう。 愉快で楽しくて、脱力感あふれる真剣さ、人生ってこんなに 素晴らしい。 かなり支離滅裂な感想になっていますが、さまざまな要素が てんこもりに詰まった良質のエンターテインメントでした。 ちなみに熊さんは最後まで素顔を見せませんでした。どんな ひとだったのでしょう? PR 題名:木ノ下歌舞伎 舞踊公演『三番叟/娘道成寺』 日時:2012年2月20日18:00-19:30(1810から見ました) 劇場:のげシャーレ(横浜にぎわい座) 座席:最前列右寄り 料金:TPAMパス特典料金 \1,000 劇団:木ノ下歌舞伎 共催:坂上がりスカラシップ URL:http://kinoshita-kabuki.org 解説: 日本の伝統演劇・歌舞伎を、現代演劇として立ち上げる木ノ下歌舞伎 の舞踊公演。三番叟、娘道成寺がダンス作品として鮮やかに蘇ります。 会社からダッシュしたのだけれど、開幕に間に合いませんでした。 サラリーマンは悲しい。間に合う予定だったんだけどなあ。 劇場にはいったら、ビートの利いた音楽で黒いスーツの男が踊ってい ました。足は金の足袋。紅白の縦じまの幕の前、1mほどのスペース での踊り、次に金のスニーカー。ゲートル巻いた感じ?袴なんだろう ねえ。見ていてなんだか楽しい、ハイテンションになった子供の踊り を見ているみたい。 最初はダンス、だんだんコント?3人での絡み合い、ボンボンもって、 テープ持ってタイミングずれて、クラッカーもタイミングずれてだる まが出てきて、、、 幕の前と後ろをぐるぐる、1人だったり2人だったり、3人だったり、 後半は幕がまくれあがって、ステージ全体で3人で踊り狂う。幕が一 旦おりて、次に幕が下に落ちていくと後ろに卓袱台があり、真剣にご 飯を食べている。紅白の幕をはずしてステージにかぶせて幕。 元気がいいですねえ、オキナではなく赤子か。笑うこと自体が祝福 なのでしょう。この舞台はいろいろ多義に見えることを期待して いるように思われました。私は見ていて楽しかった。 幕間ののちは、真っ赤なドレスをきた女性のソロ。音楽は歌舞伎の下 座音楽そのまま(だと思う)紅白の幕は床に敷かれています。 歌舞伎の踊りを異なる演出で魅せてもらっている雰囲気。 赤いドレスを脱ぎはじめると床の幕が後ろ上方に引かれて後ろ幕とな る。そして白い下着姿で髪止めもはずし、狂ったように踊るのです。 途中で綱がぶらーんとおりてきて、そこでティッシュー、、 にはならずひっぱって見得を切る感じ?興味深いものを見せてもらい ましたね。 アフタートークがあったのですが、後ろ髪を引かれる思いで 出てきました。次回があれば聞きたい。! 題名:STILL/life 日時:2012年2月19日17:00-17:35 劇場:KAAT神奈川芸術劇場大スタジオ 料金:TPAM1week券事前割引7500円 座席:2列目センターブロック 出演:クドゥス・オニケク 解説:(TPAM公式Webより) 2011年アヴィニョン国際演劇祭で上演された本作『STILL/life』で は、振付家ダミアン・ジャレと音楽家シャルル・アンブラールがコ ラボレーションに参加。人間を残忍な怪物に変容させるものが何で あるかを理解しようとする試みが、ダンス、演劇、音楽そしてアク ロバットの要素を持つ横断的フォルムと、オニケクの高い身体能力 によって表現されています。 クドゥス・オニケク 1984年ナイジェリアのラゴス生まれ。フランス国立サーカス学校に て学ぶ。Heddy Maalem、ジョルジュ・ラヴォーダン、ジャン=クロ ード・ガロッタ、Mouise Touré、シディ・ラルビ・シェルカウイの ダンサーとして活躍。振付作品『MY EXILE IS IN MY HEAD』が2010 年のDanse l’Afrique Danseで賞を得る。2011年、アヴィニョン国 際演劇祭で『STILL/life』を上演。 このスタジオにはいったのは初めて。たぶんスタジオの半分を客席 としていたのだと思います。 パフォーマはソロで、それに電子楽器による伴奏付き。 手を頭の後ろにくんでそのまま飛び跳ねたり、転がったり。 3点倒立にいってそこからブリッジ、腹ばいになっていたかと思った らジャンプして仰向けになったり。とにかく筋肉がよく動く、蠢く といった感じか、小さな体なのに筋肉が大きく見えます。 一旦暗転した後は幕の後ろに机、その上に銅像の首、ノイズにあわ せて体を動かす、ところどころ演説のマイムっぽい?ノイズがでた ところで首も使ってダンス。アクロバット、ダンス、音楽による新 しいコラボレーションといったところでしょうか。 とにかく演者の筋肉に惚れました! 題名:All-Ashton Repertory (American Ballet Theatre) 日時:2010年6月10日19:30-21:40(途中休憩あり) 劇場:Metropolitan Opera House(NY) 料金:Center Parterre 175USD+手数料5.5USD 座席: Section:PARTERRE Box:22 Seats:6 (2階席センターボックス席後方) Choreography by: Sir Frederick Ashton Music by: Alexander Glazunov Costumes by: Andre Levasseur Lighting by: Steven Shelley 番組: Birthday Offering Entree: Renata Pavam, Gemma Bond, Hee Seo, Simone Messmer, Stella Abrera, Christine Shevchenko, Irina Dvorovenko Mazurka Gray Davis, Carlos Lopez, Thomas Forster, Blaine Hoven Jared Matthews, Daniel Mantei, Maxim Beloserkovsky Thaïs Pas de Deux Maria Riccetto, Jared Matthews(代役) Awakening Pas de Deux Veronika Part, David Hallberg The Dream Titania: Xiomara Reyes Oberon: Cory Stearns Puck:Daniil Simkin Bottom: Alexei Agoudine Helena: Karin Ellis-Wentz Hermia: Kristi Boone Demetrius: Roman Zhurbin Lysander: Gennadi Saveliev 2階席は舞台全体が良く見えるのですが、やはり遠い。ダンサーの筋肉は良く見えません。 1幕はながして踊ってる感じに見えます。見せ場があるわけではなく、群舞がそろっている わけではなく、物語性があるわけではない。元々全体的に地味なのですね。 2幕は男性ダンサーのリフトが非常に自然で見ごたえがありました。きれいな筋肉だ。 最終幕は「真夏の夜の夢」、いわずと知れたシェイクスピアの喜劇です。なんとコーラス 団がオーケストラピットに出現しました。 パックは身軽で愛らしい、ひょいひょいステージを飛び回ります。妖精のダンスもかわいい。 全体としてかなりコミカルな振り付けです。凄さを感じさせる場面はあまりないのですが、 わかりやすくけっこう楽しかったのです。 題名:Lady of the Camellias(American Ballet Theatre) 日時:2010年6月7日19:30-22:25(途中休憩あり) 劇場:Metropolitan Opera House(NY) 料金:Orchestra Prime $98.00 + 手数料5.5USD 座席:Section:ORCH Row:A Seats:107(最前列センター隣) Conductor: Ormsby Wilkins The Production Team Composer: Frederic Chopin Choreographer: John Neumeier Set Designer: Jurgen Rose Costume Designer: Jurgen Rose Lighting Designer: John Neumeier Lighting Reconstruction: Ralf Merkel 出演: Marguerite Gautier: Diana Vishneva Armand Duval: Marcelo Gomes Monsieur Duval, Armand's Father:Vitali Krauchenka(代役) Nanina, Marguerite's maid:Nicola Curry The Duke:Isaac Stappas Prudence Duvernoy:Simone Messmer Olympia: Maria Riccetto Count N. :Carlos Lopez A pianist: Soheil Nasseri Auctioneer: Wes Chapman Gaston Rieux:Sascha Radetsky Manon Lescaut: Veronika Part Des Grieux: Eric Tamm 客席はほぼ満員。当日券の列もできていました。劇場内ではかなり立ち見もいました。 ぎりぎりになって客席に飛び込んできた私の左隣の奥様。 かっこよいのですが、香水がきつい。鼻水が止まりません Orz 公共の場にでるときは節度を持ってほしい、指定席だと逃げられないのですから ;_; さてこの作品はABT初登場です。「椿姫」なのですね。椿姫はストレートプレイしか 見たことがありません。いつかはオペラも見なくちゃね。そして劇中劇が「Manon Lescaut」。 開演前から幕があがっています。舞台上にバレエには珍しく小道具が置かれています。 舞台の上には「Auction 16Mars 1847」 という立て札。 舞台上にはソファーやいす、一部はひっくり返っており、一部には布がかけられてい ます。ピアノ、鏡台、壷など、主立ったものにラベル付けがなされています。 舞台の奥の部屋には布がかけられたシャンデリアが下がっています。 舞台の中央のソファには白い布がかけられた上に楕円形の肖像画がおかれています。 古びた家具のオークションから始まるとなると気分はオペラ座の怪人ですね。 黒服の女性が鞄をもって舞台の上に登場します。この時客席の明かりはついたまま。 指揮者はいません。舞台に注目して客席が静かになると、シルクハットの男達、作業 員連中がでてきて看板を脇にずらし、家具を片づけ始めるのです。舞台上のピアノを 弾く男一人、当初の音楽はこれだけ。まるでストレートプレイの始まりみたい。 そこで飛び込んでくるArmond、その場で倒れてしまいます。Armondへの拍手、が そこで指揮者がオケピににょきっと登場。オーケストラがうごきはじめるのです。 指揮者への拍手をする間はありません。 私の席は指揮者のすぐ後ろの左隣の席で、この指揮者は動作が激しくて、私の視線 を指揮者の左手や頭がしばしば遮ります(涙)おとなしい指揮者ならよかったのに。 物語はオークション会場から過去へとさかのぼります。 バレエ鑑賞の場に、ArmondとMarguerite が同席します。女性は普通のドレス、男性は 二重回しのコートにフロックコート、それにタイツ。二重回しを脱ぐとすごく不思議 なかっこう(^^;)カップルが歩いていると、女性はトゥで歩き、男性はタイツというこ れまた不思議な気分。お父さんだけが普通のズボンをはいており、ほとんど踊りません。 ArmondはMargueriteに一目ぼれ、彼女の部屋においかけていったArmondは彼女の 足下にひれ伏して愛を願います。ドレス姿で踊るバレリーナ達からはドレスをふりまわす 音がかなりはげしく聞こえてきます。通常のコスチュームとちがい、かなりな重労働なの でしょう。でも普段着で踊っている感じでかっこいい。もちろんトゥシューズはいてます。 愛をかたっているあいだずっとお父さんは左側の舞台から張り出した場所に座ってい ました。愛が成就したのちは、今度はArmondが舞台右側のはりだしでうずくまります。 彼女は舞踏会などで浮き名を流し、ときどきもどってきては抱き合い。。。 もともとは高級娼婦とのぼせてしまった若造、という関係のはずですが、Gomesに貫禄 がありすぎて&Vishnevaが可愛すぎて、百戦錬磨のお兄さんがお譲さんをひっかけた、 という風に見えてましたよ。 2幕の音楽はピアノしかありません。指揮者もいません。これがダンスとあってるんですね。 最初は舞台の上のピアノ、男同士のからみもあってコミカル。Dukeがきて二人にわかれ るように言いますが、彼女はArmand をえらんじゃう。お父さんは舞台の脇におり、時々 彼らとからみます。このお父さんの存在が物語性を強くしているのですね。お父さんは ほとんど踊らずマイムのみです。 手紙を書いていなくなる彼女、彼は追っていくがなんとまぐわっている姿をみてしょーっく。 Dukeはすっぽんぽん?お尻の筋肉が美しかった。 3幕の冒頭でようやく指揮者の挨拶と拍手がありました。でも3幕も半分くらいはピアノ のみ。カーテンコールでは指揮者以外にふたりが舞台の上にあがって拍手を受けていま した。幕の冒頭ごとにオークションのシーンに戻って、これが回顧であることを思い起こさ せます。3幕ではヒロインには死相があらわれています。 彼氏は他の女を口説いて舞台のはしでまぐわい、えーとかなりエロなシーンが多い? 舞踏会やバレエのシーンはオーケストラ、ふたりだけのシーンはもっぱらピアノ、 たおれかかる彼女との苦しいデュエット。 最後は頬に紅をさしてふらふらになりながらバレエManon Lescaut鑑賞へ。 ここはArmandが舞台脇で手記を読んでおり、回想シーンであることが強調。 そして彼女は妄想の中でみてきたバレエを一緒におどって、でもキャストに邪険にされ ながら、死んでいくのです。 なんといえばいいんだろう、かなり舞台に没入してしまい、時間がたつのを感じさせない 演出でした。新作ブロードウェイミュージカルの一部よりずっと物語性を感じましたねw 非常に演劇成分が多い舞台で、物語、ダンス、シーン、のバランスがよく、緻密な構成 だったと思います。劇中劇「Manon Lescaut」との組み合わせの妙も面白い。 エロ成分もかなり多いのも私には嬉しかった(^^;) 派手なジャンプやピルエットはありませんが、その代わりに様々なリフトが多用され、 しかもなんとなく自然に沸いて出てくる動きにみえます。そのわりにかなりアクロバティック な動きもあり、もうちょっとでHand to Handになるかも、というところも私の心を掴みました。 この物語とバレエのバランス、私は好きです。それにしてもしっかり物語がすすんでいる ところがいいですね。物語バレエとかいいながら物語はどーでもいいなんて感じのものが かなりあるので。。とてもおもしろかったのだけれど、なんだかとても不思議なものをみたと いう気分。フルオーケストラがいるのに、半分以上がピアノのみによる演奏も渋い。 観客の評判も上々なのにはびっくり、これって受けるんですか?もっとダンス成分が多く ないといけないものだと思ってました。いや私はおもしろかったのですけどね。 ところでこれとオペラ座の怪人とどちらの成立が早いのでしょう?どちらかがどちらかを参照 しているような気がするのですが。。。 |
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