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今までに見た舞台の感想をつづってあります。
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題名:煙が目にしみる
日時:2007年2月10日15:00-16:30
劇場:シアターサンモール
料金:4800円
座席:Q列13番(後から3列目通路側)
原案:鈴置洋孝  
作・演出:堤泰之(プラチナ・ペーパーズ)
出演:内海賢二 麻生美代子 駒塚由衣 和田太美夫 嵯峨周平 田中完 
    吉祥美玲恵  渡辺美佐 佐藤しのぶ 松井基展 相原美奈子 横塚進之介

ネタバレありです。

プロデューサの鈴置洋孝さんの追悼公演です。昨年末に逝去されました。
評判が良いので当日券で見てみました。40分前にいってキャンセル待ちで
ぎりぎり入れました。場内補助席を含めて満員。
オープニング場面は火葬場の待合室?窓の外から満開の桜が見えてます。
そこに白装束のふたりがくつろいでいます。どうやらこれから焼かれる死者
のようです。ふたつの葬儀がかさなっていたのでした。使者に脚袢つけるな
んて慣習初めて知りましたよ。片方の葬儀はふたりだけ、片方は親類縁者で
がやがや。片方は60歳でひとりぐらしで32歳年下の恋人の上で腹上死。片方
は高校野球の監督を行っていて、妻と大学生の長男、高校生の長女をおいて
くも膜下出血。若い恋人の腕に抱かれてぽっくりというのはある意味理想的
な死に方ですよねえ。周りにははた迷惑でしょうが、ちょっと憧れたりして。
呆けかけているおばあちゃんに死者が見えてしまいますが、周りからはまた
呆けてると思われてしまいます。
おばあちゃんと死者が会話することでドタバタになっていくのかと思いきや、
イタコのシーン?は非常に少なく、ポイントで死者からのメッセージが伝え
られるだけ。葬式でそれまでの色々な事情と人間関係が明らかになり、そこ
に死者から生者への思い、生者から死者への思いが語られます。
火葬場を舞台にしたコメディにしんみり泣ける場面が散りばめられていると
いう構成で、笑いながら泣き、泣きながら笑うというシーンの連続。題材の
わりにしんみりとしすぎず、愛が溢れているとでもいいましょうか。1時間半
という上演時間の短さもあり、泣いて笑ってしんみりして、最後はさっぱり。
生者たちが死者へ思いのたけをぶつけるシーンでは泣けました。先に逝って
しまうのを恨んでます!ばかやろー、は痛いですねえ。爺さんの若い恋人か
ら娘へビデオとプリントアウトの束を渡すシーンでも泣きました。プリント
アウトはホームページ掲示板への追悼の書き込み、ビデオは母親が1シーン
だけ写っているもの、葬式はそれまでに関係した皆のためのものである、と
いうおばあさんの言葉に心打たれました。実は私は、自分の葬式は出来る限
り簡素に安価に、墓は不要なので骨は火葬場で捨ててくれればよし、という
信条を持っています。墓はともかく、葬式は生者の気のすむようにしてもら
う方がいいのかもなあ。
追悼公演だけあってカーテンコールはしんみりとしたスピーチ、舞台上でも
客席でも涙。鈴置さんがそこらに缶チューハイを持っているのではないか、
目撃した方はぜひアンケートに書いてください、と言ってここでも泣きの中
で笑いを取っていました。舞台と現実が重なっているようでやるせないとい
うか、それだけに舞台と客席が一体となっているような気がしましたね。

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