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今までに見た舞台の感想をつづってあります。
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題名:志の輔らくご in PARCO
日時:2010年1月14日19:00-21:43(途中休憩あり)
劇場:PARCO劇場
料金:6000円
座席:I列31番(中央通路より2列後ろ右端)
番組:
  身代りポン太
  踊るファックス2010
  中村仲蔵

ロビーには巨大なたぬき、提灯、それに酒樽がおかれていました。
満員全日程売り切れ、でも当日券もあるようでした。

『身代りポン太』
富山の大雪が枕。ドキドキしながら飛行機に乗ったそうです。
物語は地域活性化のための「狸の里プロジェクト」が、事業仕分けのあおりで凍結され、
目玉である「ぽんぽこタワー」(タヌキ型の展望台)も下半身だけで工事が打ち切られる
ことに。そこで、そうじの婆さんがその場で作ってしまった「身代わりポン太」の言い伝え
を利用して、タヌキの下半身をご神体に仕立てたところ、全国から参拝者が殺到!
言い伝えはこんなかんじ。
ポン太はお侍を騙そうとして、上半身と下半身をすぱっと斬られました。下半身は上半
身をさがしてうろうろ、不憫に思った村人が一緒に上半身を探してあげたところ、見つけ
た上半身をもってうれしそうに山に帰っていきました。翌日お礼に狸が集団で村人に挨
拶にきて、それから二度と村人は騙されなくなりました。。。
参拝している段階ですでに騙されているわけですけどね。
狸の御神体の由来でございます、でさげ。村おこしと事業仕分けの両方を皮肉る、軽く
聞ける感じの噺でした。
仲入りには「ぽんぽこタワーせんべい」を売っていました。1セット200円也。



『踊るファックス2010』
吉田薬局に届いた間違いFAXからはじまるどたばた噺。FAXのやりとりがどんどんはじけ
て過激になっていきます。これは2010バージョンなのだそうですが、どこが違っていたの
でしょう?航空機内の放送でしか聞いたことがなかったのでこれもよかった。この公演の
中では見事に色物になってますね
下げまでいくと、背面のスロットから超巨大なFAX用紙らしきものがでてきました。
かかれている内容は「これより15分休憩です、昨日よりコーヒーがおいしくできています」
すばらしき無駄なギミック。感動的です。

ここで仲入、新作の前半と古典の後半、この落差がすばらしい。

『中村仲蔵』
1時間以上の長講、随所に緩急がはいった、一人芝居をみている気分でした。
中村仲蔵は、歌舞伎界で“稲荷町”から”名題”になった稀代なる名優。
歌舞伎の役者の階級は、稲荷町(下立役)-中通り(ちゅうどおり)-相中(あいちゅう)-
名題(なだい)とあるそうです。稲荷町は台詞がなく、中通りでやっと一言の台詞。
歌舞伎の世界では世襲制なので、稲荷町から名題になるのは本来ありえない。
志の輔師匠の初の前座ネタは「道灌」だったということを枕に、無名の歌舞伎役者が精進
を重ねて名題となる物語を語り始めました。
蕎麦屋で浪人との出会いはまるでその場をみているかのよう。クライマックスとなる忠臣蔵
五段目の舞台では、客席の一部にきらりとライトがあたり、あたかも花道ができているかの
よう。そこから拍子木がはいって音曲噺となりました。これは名題となった初の舞台、仲蔵
の新解釈に客席は声をたてることもできないくらいに圧倒される、という場面なのですが、
パルコ劇場にいる観客もあたかもその場で見ているように圧倒されておりました。
芝居が終り、仲蔵が裏通りを通って上方へ逃げようとしている際に、たまたま観客の感想を
耳にします。観客の爺さんが「今まで生きていてよかった」
仲蔵が思わず手をあわせるのですが、その感動が伝わってきて、私も思わず涙してしまい
ましたよ。客席からもすすり泣きが多数聞こえました。
いやー感動的な正当派古典落語でした。

最後は和楽器演奏の皆さんのリードで三本締め。お正月らしくおさまりました。




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