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題名:懐かしい江戸にいらっしゃいの会第81回「2009年浅草の灯は消えていない」
日時:2009年2月1日18時ー21時(講演は1時間半程度)
劇場:文祥堂ホール
料金:5000円(弁当込み)
座席:3列目右端
主催:懐かしい江戸へいらっしゃいの会
出演:幇間(ほうかん、別名太鼓持ち)の悠玄亭玉八(ゆうげんてい・たまはち)
出演者略歴:悠玄亭玉八さんは1945年東京都八王子市生まれ、1967年に新劇の東京芸術座に所属し、
演劇公演などに出演し、1978年に東京芸術座を退団、柳家紫朝(やなぎや・しちょう)さんに
師事し、音曲を修業、1979年に「幇間」の悠玄亭玉介(ゆうげんてい・たますけ、1907-1994)
の一門となり、「悠玄亭玉八」を名乗り、浅草見番に登録した。1983年に東京演芸協会に所属、
現在はお座敷をはじめ、寄席、劇場、ホテルなどで活躍している。
・世相漫談 その時々の話題をからめたおしゃべり
・粋曲漫談 都々逸、新内、俗曲をはさんだ楽しいバラエティー
・三味線曲弾き 大薩摩をはじめ、勇壮な旋律と音色
・声色・声帯模写 政治家、役者、噺家などのものまね
・小噺 お酒の席では艶笑中心で
・屏風芸 屏風、襖を使った一人芝居
・仕方話と所作事 踊り等を取り入れた所作事
・手踊り おなじみ「深川」「奴さん」「かっぽれ」等
・寿獅子舞 おめでたい席には華やかに………

悠玄亭玉八さんの講演で、その中で芸を披露するという形態。

講演内容:
昔は幇間が税務署の職業分類にあった。幇間というと落語のイメージがあるが、ちょっと誤解が
ある。男の場合は花柳会だけでやってるわけではなく、寄席が多い。色物だから15分程度。
いまどきのお座敷は、お得意さまを接待して芸者をあげて遊んで契約を結ぼう、という感じ。
幇間は自分の家の紋付は着ずに、作ってくれたスポンサーの紋を着る。給金を寄席は割と言い、
お座敷は玉代という。玉代は安い。祝儀は額はすくないけれど確実につく。客のタイプによって
祝儀の渡し方が違う。でかい袋、さっと袂に入れてくれる客、握手しようといって札を小さく
折って手渡す客など。座敷は話題が難しい。政治、宗教の話題を出すと困る。健康の話題なら
大丈夫。酒をいかに楽しく飲んでもらうのかが仕事なので酒の悪口はいわない。幇間は、芸は
ほんの一部で、旦那の面倒をみるのが仕事。旦那の財布を預かってしまうこともある。
旦那がどの芸者を気にいっているかチェックなども。旦那がなにを考えているのか先読みして
色々仕切りを行う。昔は落語の中にでてくるような遊びを本当にした。暑いなー池に飛び込んで
こい、あがると新品の着替えがでてくる、眉を半分それ、そのかわり生え揃うまで毎晩よんで
くださるなど。お座敷芸はどんなものだと特に決まってない。昔流行っていまほとんど関心を
持たれない芸がいっぱいある。声色はリクエストがめったにない、でもないわけではない。
旦那がやれといったら逆らわずに何でもする。断ると座がしらける。だが、できないものは
実際はちょっと真似事するだけ。逆立ちをしろといわれることもあるが、逆立ちのまねをするだけ。
基本は歌舞音曲を芸とする。歌舞伎の場面、一力茶屋、手鏡でおかるがうえからみるシーンとか
総理大臣のまね、池田、田中、福田、大平、昔は癖が多い人がおおかった。
子供からじいさんまで知っているものとしては天皇陛下があった。
芸者に三味線をひかせて、旦那が都々逸を歌うところから始める。都々逸は短いからいい。
定型だと30秒、がまんする時間が短い。例えば、、
  婦人議員がおさんをすればこれがほんとのさんぎいん。
  酒もたばこも女もやらず100まで生きたバカがいる
  あたしゃおまえに火事場の纏振られながらもあつくなる
  私の商売そうぎやでござるかそうかどそうか迷ってる
  ひじりめんかたからすべってのぞいたちぶさにっこり笑って消す明かり
  外は雨酔いはまわったさあこれからはあなたの度胸待つばかり
あをつよく、つを無声化する。と暑く聞こえる。まともな都々逸ではだめ、ちょっとエロが多い。
でたらめフランス語でシャンソン歌うこともある。
屏風芸とは屏風を使った一人芝居で、相手があたかも屏風の後にいるかのように演じる。
この場で見せた屏風芸は、若旦那が屏風の後ろ。お座敷芸は文字通りの寝技が多い。
最近はお楽しみというとカラオケ。瞬間芸で楽しいのはないのかと問われてやったのが
双六の芸ー振り出しからあがりまで。ああ、降り出した、あがった?
扇子で仰いで、風とともに去り濡れ。酒の席だからか下品なものが多い。
侍の武者修行ー朝まで抜いてはならぬぞよとか、坊様が陰間を買いに行くとか。。

感想;
幇間は究極のサービス業、先回りして気をきかせたり、旦那の財布を預かったりして差配する
のはすごい能力。そのうえなんでもやる総合エンターテインメント業。ただ芸の基本である
歌舞音曲がカスタマーのニーズを捉えられないとなると滅びていくのもやむをえないのかも
しれません。


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