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今までに見た舞台の感想をつづってあります。
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題名:通し狂言 仮名手本忠臣蔵 Aプログラム 大序/三段目/四段目
日時:2008年10月26日11:00-15:00(途中休憩2回あり)
劇場:平成中村座
料金:竹席14700円
座席:1階右1列13
番組:
 大序 鶴ヶ岡社頭兜改めの場
 三段目 足利館表門進物の場、同松の間刃傷の場、同裏門の場
 四段目 扇ヶ谷塩谷判官切腹の場、同表門城明渡しの場
出演:
 勘三郎:塩冶判官
 橋之助:高師直
 孝太郎:顔世御前
 勘太郎:桃井若狭之助、早野勘平
 七之助:足利直義、おかる
 新悟 :大星力弥
 亀蔵 :薬師寺次郎左衛門
 彌十郎:石堂右馬之丞
 仁左衛門:大星由良之助
物語:(公式Webより)
  物語の発端であり、儀式的な要素の色濃い「大序」から、殿中での刃傷を描いた「三段目」、大星
  由良之助が名残惜しげに館を立ち去る「四段目」までを上演します。また今回の公演ではおかると
  勘平が山崎へと落ちて行く様子を原作どおり、裏門の場で見せるのが話題のひとつとなっています。
  定評ある勘三郎の塩冶判官に、ともに初役となる橋之助の高師直と、孝太郎の顔世御前。また勘太
  郎、七之助による早野勘平とおかる。そして仁左衛門の大星由良之助という魅力ある配役でご覧い
  ただきます。

桜席が舞台の内側のサイドに設定されています。幕が閉まっても準備の光景は見えるのでしょう。あ
そこにすわってみたいものです。お大尽席が舞台の正面にゆったりとしつらえてあるのが見えます。
かなーり高いのにばっちり埋まってます。至れり尽くせり(のはず)のお大尽席、いつかはその席料
が気にならないくらいのお金持ちになって座ってみたいものです。
最初は人形による口上。59分に飛びこんだらすでにはじまっていました。舞台の上にある登場人物全
員静止状態で開始。もともとが人形浄瑠璃で行われたものを人間で行ったという演出らしいです。
ひとりずつ動き始め、なんとなく人形ふりのような雰囲気も。高師直は黒、狭之助は水色、判官は黄
色。黒と水がバトル、黄色がなだめにはいっているという色とキャラのたちかたでとても分かりやす
い舞台でした。水色は若気の至り?でぷっつんして、黒とバトルになる。黄色は常になだめ役、後で
黒と黄色で刃傷沙汰になるとは思えない雰囲気。人妻に横恋慕する高師直、いかにも悪いエロ爺とい
う雰囲気がただよいまくりで見事な演技です。物語は事の発端から切腹まで、家臣たちの口惜しさが
伝わってきます。でもやっぱり判官がなぜそこでぷっつん?というのは解せませんね。切腹の場面に
間に合った由良之助は客を泣かせました。みんなほんとにかっこいい。
思わず終演後にソワレの当日券にならんでしまいました。Dプロで討ち入りが入っている回です。で
も残念ながら行列がながすぎて断念。立ち見ならあったかもしれませんが、体力持ちません。



 

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題名:歌舞伎座百二十年八月納涼大歌舞伎第三部
日時:2008年8月25日18:15-21:11(途中休憩あり)
劇場:歌舞伎座
料金:3階A席3500円
座席:8列目右より
番組・出演:
一、新歌舞伎十八番の内 紅葉狩(もみじがり)
   更科姫実は戸隠山の鬼女  勘太郎
   山神  巳之助
   従者右源太  高麗蔵
   同 左源太  亀 蔵
   侍女野菊  鶴 松
   腰元岩橋  市 蔵
   局田毎  家 橘
  余吾将軍平維茂  橋之助

二、野田版 愛陀姫(あいだひめ)
   濃姫  勘三郎
   愛陀姫  七之助
   木村駄目助左衛門  橋之助
   鈴木主水之助  勘太郎
   高橋  松 也
   多々木斬蔵  亀 蔵
   斎藤道三  彌十郎
   祈祷師荏原  扇 雀
   同  細毛  福 助
   織田信秀  三津五郎

ストーリー:(公式Webより)
一、新歌舞伎十八番の内 紅葉狩(もみじがり)
 戸隠山へ紅葉狩りにやって来た平維茂(橋之助)、右源太(高麗蔵)、左源太(亀蔵)主従は、
山中で更科姫(勘太郎)とこれに従う田毎(家橘)、岩橋(市蔵)、野菊(鶴松)たちの宴に招かれ、
盃を交わします。やがて更科姫が舞ううちに、維茂はまどろみ、更科姫たちは姿を消します。
ここへ山神(巳之助)が現れ、維茂に更科姫がこの山に住む鬼女であることを告げるので、維
茂は名刀小烏丸の威徳によって鬼女を退治するのでした。見どころ多い舞踊劇を上演します。

二、野田版 愛陀姫(あいだひめ)
美濃の領主である斎藤道三の息女濃姫(勘三郎)は、密かに思いを寄せる木村駄目助左衛門
(橋之助)を、父の道三(彌十郎)に認めさせようと思っています。そこで濃姫は、家臣の多々木斬
蔵(亀蔵)が城下から連れてきた祈祷師の細毛(福助)と荏原(扇雀)を使い、駄目助左衛門に隣
国織田家との合戦の先陣役に任じるお告げが出たように見せかけます。そして駄目助左衛門は
見事に功を立てますが、実は濃姫の下女の愛陀(七之助)に思いを寄せており、先陣の功として
愛陀を賜ろうと思っているのでした。
やがて美濃に織田軍の捕虜が連れられてきますが、愛陀が父と呼んだ人こそ、織田信秀(三
津五郎)。実は愛陀は織田家の息女であったのです。一方、濃姫は愛陀が恋敵と知り、また愛陀
は祖国の尾張のために働こうとし…。オペラの名作「アイーダ」を野田秀樹が歌舞伎に翻案した話
題の舞台をどうぞご期待下さい。


8月の歌舞伎は適切な長さがいいですね。実は昼夜公演だと最後の方で気力が続かなくなる。。。
コケティッシュな腰元がかわいい。
更科姫はきりりと凛々しい、扇を投げる舞には目を吸い寄せられました。基本形は、扇の要を
下にして上に投げて扇の面と垂直に1回転させてキャッチ。一回転させて広げた先の方を
キャッチというパターンもあり。扇の面と並行に回転させるのは難しいらしく、無理やり回収
してました。2枚扇で交互で投げ上げたり、2枚を要を下にして、前後に並べて立てて、体から
遠い方の扇を投げてもう1枚の扇を飛び越こさせて、キャッチというのは1度だけやって見事に
成功させていました。投げと投げの間の所作がかなり優雅、日本舞踊習ってみたくなりましたよ。
鬼女と維茂の戦いはうってかわった激しさでこれまた楽しい。扇の投げと舞はもう一回見たかった。
ちなみに、舞台に出た扇の投げ方を帰ってから一通りやってみました。単体ではどれもさほど
難しいものではありませんね。問題はその投げに繋げる所作の方で。。。美しく見せるのって
かなり難しそう。

愛陀姫は普通の野田地図の舞台という感じ。台詞も口語で、ここがシアターコクーンです、
と言われても違和感ない仕上がり。物語もほとんどひねりなく、ほぼストレートにオペラ
を時代劇に移植してますね。AIDAではお約束の曲も流れ、そして象まで出た!象は風船
でした。野田さんのシンボルとでもいうべき言葉遊びも若干見られ
ますが、ほんとに少しだけ。一番驚いたのは「木村駄目助左衛門」、情けないことに
舞台で種明かしされるまで、この名前に「ら・だ・め・す」が入っているのに気がつき
ませんでしたよ。愛陀はほんとうにきれい、駄目助左衛門が虜になるのも無理はない。
駄目助左衛門も良い男で似合いのカップル。祈祷師コンビがいかがわしくていい。
最初は濃姫に手先として扱われているのが、最後には逆に濃姫を追い落としてしまいます。
情報操作の恐ろしさという今日的課題もサブテーマとしてあるような。私は野田芝居を
見れたので満足したのですが、通常の歌舞伎ファンはどうなんでしょうか?

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題名:組踊公演「屋慶名大主敵討」
日時:2008年2月23日14:00-16:40(途中休憩あり)
劇場:国立劇場おきなわ
料金:3000円
座席:1階5列10番(張り出し舞台最前列センターブロック)
URL:http://www.nt-okinawa.or.jp/schedule/kouen20080223.html

舞台形式:張り出し舞台
番組:
第1部 琉球舞踊
1 若衆揚口説(わかしゅあぎくどぅち)
 [踊り手] 又吉良子・宮城望
2 江佐節(えさぶし)
 [踊り手] 浜川真由美
3 貫花(ぬちばな)
 [踊り手] 田場みゆき・恩納智美・久志夏季・屋我幸枝
4 本嘉手久(むとぅかでぃく)
 [踊り手] 赤嶺多賀子

第2部 組踊「屋慶名大主敵討(やけなおおぬしてきうち)」
 (あらすじ)
  傲慢で強欲な屋慶名大主は、美人で評判の高い饒辺大主の妻に横恋慕して、
我がものにしようと 悪巧みをする。そこで酒宴に誘い、太刀の舞にかこつ
けて饒辺大主の命を奪う。そして、饒辺大主 の妻に自分の妻になれと迫る
が、一切聞き入れられず縄に掛けられる。 一方、父を殺され母も生 け捕
りにされた亀千代は、臣下らと仇を討つ機会を持っていた。ある時、月を眺
めている間計略を 思い付く。屋慶名の浜で、歌や踊りを興じ屋慶名大主を
誘い出し、隙を見て討ち取るという計画を 立て、めでたく父の仇を討ち母
親と再会する。

 [指導]島袋光晴・赤嶺正一
 [配役]
  屋慶名大主 神谷武史
  饒辺大主 親泊久玄
  山岡の子 赤嶺正一
  浜村の子 金城清一
  亀千代 親泊邦彦
  亀千代の母 嘉数道彦
  川西の比屋 比嘉良雄
  松本の比屋 金城陽一
  山元の子 宇座仁一
  田仲下庫理 儀保政彦
  屋慶名の供 真境名律弘
  饒辺の供 儀保政彦
  踊り手 平田智之
  踊り手 大湾三瑠
  踊り手 石川直也
  船頭 宇座仁一
  やうちやこ持 前當正雄
 [地謡]
  歌・三線 中村一雄・新城治・國吉啓介
  箏 稲福貴子
  笛 宇保英明
  胡弓 新城清弘
  太鼓 金城盛松
  謡曲 知念良壽



この国立劇場おきなわはすごく立派な建物でした。周りになにもないところに
すくっと威風堂々と建っています。外から見ると2000人規模の劇場にみえ
ました。はいってみると、非常に高い天井にとても広いロビー、そしてすごく
狭いロビートイレ。劇場にはいるとまた広大なホワイエ、そして客席は、大劇
場の定員が600、小劇場の定員が250.なんか全体のバランスが悪い感じ。
比較的小さな劇場ですからどこから見てもみやすいでしょう。この劇場の今月
の稼動日は大小あわせても7日間のみ、あとは休業?休んでいる間のこの劇場
の鑑賞法は「外から眺める」なのかも。



劇場内にレファレンスルームがあって係員に相談できるところはさすが国立劇
場だと感心しました。閉架式の本棚があり、検索して申し込むと閲覧可能。で
もコピーできないのってどうでしょう?沖縄の伝統芸能に曲芸がないのか開演
前に調べようとしたら、相談にのってくれて終演までに調べてくれるとのこと。
終演後にはなんと沖縄伝統芸能の先生を連れてきてくださいました。ありがた
いことです。お会いした宜保榮治郎先生曰く

「太神楽曲芸のようなものは存在せず、ものを使った芸能で残っているのは京
太郎(ちょんだらー)のみ。京太郎は室町末期に本土からはいって大正時代ま
で生きていた。いまは廃れてしまって、わずかにエイサーの道化役として人間
が演じる形で残っているだけ。本土の神楽は取り入れたところはあったが、す
でに形はない。」
京太郎ってでこ回しのことだそうです。沖縄芸能の歴史に関する参考文献とし
て係員の方から次の2冊を紹介されました。
「沖縄の祭祀と民俗芸能の研究」「沖縄の遊行芸」

県立博物館の図書室でエイサーについてちょっと読みましたが、エイサーも20
世紀後半にチャンピオンシップ形式でイベントをうつようになってから、大幅
に変容(というか別物)になってしまったようです。よさこいソーランみたい
なものでしょうか?

ようやく劇場内部へ。座った座席から舞台を見ると、床がちょっと目の下とい
う感じになります。舞台脇以外はほぼ満員。舞台の両側に字幕が出ます。言葉
は沖縄古語なのでしょうか、それとも現代語?ところどころ単語がわかる程度
です。

1部は女性による踊り、衣装は白地の着物に笠をかぶり、鶴や松、金色、緑な
ど派手な色が美しい。紫の鉢巻きは助六由来?四つ竹を両手に持つパターンも
あり。ゆっくり動いているときはまるでフラダンスのよう。
2つ目が扇を両手にもってきびきびと動いてなかなか楽しい。扇をくるくる回
してもうちょっと進めば曲芸に見える動きです。トリが一番偉い人なのでしょ
うか。いちばんのお歳にみえました。この動きが非常にゆっくりとしていて、
そのうえ演奏が非常にゆっくり、このテンポが睡魔を誘いました(^^;) 動きは
きれいなのだけどなあ。

2部の組踊りは昔々江戸で歌舞伎を見たお殿様が、琉球でもやろう!といって
はじめた比較的新しい(といっても江戸時代半ばから)芸能です。ちょっとず
つ歌舞伎テイストがみえますが、並行進化といいますか、何か違うものにでき
あがっています。びっくりしたのは女形(男しかでません)、と子供役がいず
れも歌うようにしゃべること、そして男は普通のしゃべりです。その節回しは
あまりパターンがありません。
大道具や背景はなし。登場人物が最初に一人ずつ出てきて、自分の氏素性と今
までのあらすじを述べて話がはじまる感じ。動きもほとんどなく、ずっと同じ
位置に座ったまま二人のせりふが続くというシーンもあり。
殺陣はちょっとあるのですが、相手を追いかけてすぐに袖にひっこんで
しまって終了。終わり付近に歌と舞踊が少しはいりました。

劇場ファンなら一度は国立劇場おきなわへ行ってみるのもいいと思います。

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題名:四月大歌舞伎中村信二郎 改め二代目 中村錦之助襲名披露
日時:2007年4月17日16:30-
劇場:歌舞伎座
料金:1等16000円
座席:1階最前列センター
番組・配役:
一、源平布引滝
  実盛物語(さねもりものがたり)
    斎藤実盛    仁左衛門   
葵御前     魁 春
    瀬尾十郎    彌十郎      
    太郎吉     千之助          
    郎党      宗之助       
    郎党      猿 弥         
   九郎助      亀 蔵       
   小よし      家 橘     
   小万      秀太郎

二、二代目中村錦之助襲名披露 口上(こうじょう)
   信二郎改め錦之助
   雀右衛門
   幹部俳優出演

三、双蝶々曲輪日記
  角力場(すもうば)
     放駒長吉/山崎屋与五郎 信二郎改め錦之助
            藤屋吾妻      福 助
          平岡郷左衛門      彌十郎
           仲居おたけ      歌 江
           角力弟子閂      隼 人
          三原有右衛門      獅 童
          茶屋亭主金平      東 蔵
           濡髪長五郎      富十郎


四、新皿屋舗月雨暈
  魚屋宗五郎(さかなやそうごろう)
           魚屋宗五郎      勘三郎
           女房おはま      時 蔵
            小奴三吉      勘太郎
           召使おなぎ      七之助
            父太兵衛      錦 吾
          磯部主計之助 信二郎改め錦之助
          浦戸十左衛門      我 當

物語:
源平布引滝
  実盛物語(さねもりものがたり)

九郎助(亀蔵)小よし(家橘)夫婦は、源氏再興の念願かなわず命を落とした木曽義賢の妻で、懐妊中の葵御前(魁春)をかくまっています。そこへやって来たのは、平家方の斎藤実盛(仁左衛門)と瀬尾十郎(彌十郎)。葵御前が産む子を検分するためでしたが、窮した小よしは赤子の代わりに、九郎助が拾ってきた白旗を握った女の片腕を差し出します。それは、実盛が斬り落とした九郎助の娘小万(秀太郎)のものでした。実盛はその時の事情を語り、小万の息子の幼い太郎吉(千之助)に、将来潔く戦場で討たれようと約束します。平家に与しながら源氏再興を願う実盛の、懐の深さと誠実さ。颯爽とした仁左衛門の実盛に胸がすくことでしょう。

二、二代目中村錦之助襲名披露 口上(こうじょう)

叔父である萬屋錦之介の前名である錦之助は、萬屋一門にとって重要な名跡です。二代目としてその名を引き継ぐことになった新錦之助と萬屋一門、幹部俳優が揃って、襲名の口上を申し述べます。

三、双蝶々曲輪日記
  角力場(すもうば)

大坂堀江の角力(相撲)小屋。負け無しの大関濡髪長五郎(富十郎)と小兵の放駒長吉(信二郎改め錦之助)の一戦は、意外にも放駒に軍配が上がります。濡髪びいきの山崎屋の若旦那与五郎(錦之助)は、悔しくてなりません。実は、与五郎の恋人である遊女吾妻(福助)に横恋慕する平岡郷左衛門(彌十郎)は、放駒びいき。濡髪は放駒に勝ちを譲ることで、郷右衛門に吾妻の身請けをあきらめてもらうつもりだったのです。今も変わらぬ相撲の風俗がいきいきと描かれた楽しい一幕。信二郎改め錦之助が、きびきびとした放駒と「つっころばし」と呼ばれる頼りなくも憎めない若旦那役を、早替わりでつとめます。

四、新皿屋舗月雨暈
  魚屋宗五郎(さかなやそうごろう)

芝片門前の魚屋宗五郎(勘三郎)宅は、屋敷奉公に出ていた妹のお蔦の葬儀で悲しみに包まれています。不義による咎での磯部主計之助(信二郎改め錦之助)によるお手討ちとのことでしたが、お蔦の同僚おなぎ(七之助)の話で、それはとんだ濡れ衣であることが発覚。怒った宗五郎は禁酒の誓いを破って酒を飲み、女房おはま(時蔵)や父太兵衛(錦吾)、店の若い者三吉(勘太郎)らが止めるのを振り切って、磯部邸に怒鳴り込みます。大暴れしながらも、見識ある家老の浦戸十左衛門(我當)のお蔭で斬り捨てを免かれた宗五郎には、さらなる朗報が待っていました。一杯目、二杯目と杯を重ねるに従って形相が変化し、酒乱のていになる宗五郎と、それを必死に止める周囲の人々。善良な庶民の姿がリアルに描かれた世話物の名作です。

---
私が北京でお世話になってる方が東京に出張になったのでお返しにと
歌舞伎座に招待しました。2日前にたまたま買えたのが最前列センター。
向こうには英語のパンフと英語イヤホンガイドをわたし、こっちは筋書きと
日本語イヤホンガイド。
飛び出してくる質問の山、、
「口上」ってなんですか? -> ごめん英語でうまく説明できない。
なぜ物語がインターミッションをはさんでつながっていないの?
しかも途中から始まる? ->皆が知っている物語なので良い場面だけ
やっているの。
幕の内食べてもらったら量が多かったらしくって、持ち帰りできる?
 ->いや日本ではその風習はないのです。
ここは一番高い席? -> いやいや桟敷の方が高いのよ。
この物語はいつの時代? -> たぶんむかしむかし。
客席は年寄りばかりね。 -> まあチケット高いからね。
誰が一番有名な役者?ー> たぶん仁左衛門(ほんとう?、勘三郎だったか)
私が、このひと美しいでしょ。 ->うーん、真っ白だし、、でもimpressive。
私が 歌舞伎は総合エンターテインメントなのよ、ー> いやこれはentertainmentじゃない、classic だ。
どの作品がベスト、というのはなかった。皆興味深い。
せりふは古代の言語なのか? -> まあそういうところもある。
口上は現代語なのね。 -> そのとおりその人をほめるのよ。
せりふを聞いて理解できるの? ->たいていできるけどわからない言葉もあるし、そもそも私が日ごろ絶対使わない言い回しもある。
ダンスはどこに? -> 今回の夜の公演にはなかったのです

いろいろ反応が興味深かったです。
なんか私を観劇のプロだとか(そりゃなんじゃい)勘違いしたようだ。
わたしなんてぜんぜん駆け出しなのにい。

英語でうまく説明できなかったこと
「口上」「門付」「血筋」「見得」
物語の一部だけを上演するわけ(私もしらんぞー)




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題名:狂言「寝音曲」
日時:2006年12月31日23:00-23:20
劇場:金沢市民芸術村Pit3
料金:無料
座席:最前列センター
出演:
  太郎冠者:野村祐丞
  主人:炭哲男
  後見:鍋島憲
あらすじ:(ちらしより)
主人に、自分の前で謡いを謡うように命じられた
太郎冠者は今後、たびたび謡わさられては困ると考え、
「酒を飲まないと謡えない」と断ります。それならばと
主人は酒を飲ませますが、今度は「妻の膝枕で寝ながら
でないと声がでない」と嘘を言います。どうしても謡い
を聴きたい主人は自分の膝を貸すことにします。太郎冠
者は謡いはじめますが、寝ているときは謡えるのに、起
きると声がでなくなるようなふりをします。主人が何度
も起こしたり膝枕におろしたりするうちに、太郎冠者は
取り違えて起こした時に声を出してしまい。結局見破ら
れてしまいます。

金沢市民芸術村10周年記念オールナイトイベントの一環です。
22時頃に会場につくとまだほとんど人がおらず、そこにいる
スタッフらしき方と目があったら「狂言ですか?」と聞かれ、
「はい」と応えると「ではご案内します」。ええ、ここじゃ
ないの?と思いつつ会場を出てついていくと「富山の方も
こられています」。えーとえーと、よく確認したら出演者
と勘違いされたのでした。22時に出演者と待ち合わせして
いたのだそうです(^^;) 炭さんと間違われたの??
狂言の前には餅つきイベントがありました。もちろん
私も餅をつきました。ついた餅を客席後方で配っている
状況での上演開始、客席のざわつきが全然収まる気配が
ありません。これは番組構成のミスでしょう。狂言の次が
サクソホン四重奏、こちらを前にもってくればざわつきも
おさまりやすかったでしょうに。
最初の笑いは太郎冠者が酒をせびるところ、もう一杯、もう
一杯とどちらが主人なのかわからないふてぶてしさで酌を
要求します。ちょっと情けない主人に厚顔な太郎冠者の対比が
おもしろい。客席全体から笑いが起こったのがクライマックス?
の、寝てると声が出るのに起きると声が出ない、、はずが何度も
寝たり起こしたりしている間に起きていて声を出すようになり、
それどころか立ちあがって謡いながら舞ってしまうという
シーン。所作と声の良さの妙がなかなかよいものでした。
こういうのが無料で見られるのって金沢の良いところですよね。
2月11日にも能樂堂で無料公演があるそうです。暇があれば
見に行きたいものです。

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