忍者ブログ
今までに見た舞台の感想をつづってあります。
[448] [449] [450] [451] [452] [453] [454] [455] [456] [457] [458]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

題名:TURANDOT
日時:2004年3月12日19:30-21:50
劇場:保利劇院(Poly Theater, Beijing)
料金:580元(約8000円)
座席:1階3列2番(3列目センター付近)
劇団:中国京劇院(National Peking Opera Theatre of China)
脚本:Kong Yuan, Wu Jiang
演出:Cao Qijing
作曲:Zhu Shaoyu
振付:Wu Bei
舞台装置:Gao Guangjian
照明:Hu Yaohui
衣装:Wang Yue, Peng Dinghuang
出演:
Turandot(皇女) Deng Min
Calaf(モンゴル王子) Huang Bingqiang
Timur(モンゴル王) Wei Jijun
The Emperor Zhang Liaxiang
Lu Ling(乳母) Bi Yang
Li(宮廷役人) Huang Zhansheng
Qian(宮廷役人) 石山雄太
Wang(宮廷役人) Zhang Sen

オペラのTurandot を京劇に翻案したというふれこみの作品です。
当然中国語の題名がついているのですが、私には題名の文字が読めません。
これは昨年作られたもので、今回は再演となります。外国客と中国国民の
両方をターゲットとしているそうです。この作品に対する評価として、
新たな要素を加えることで京劇を現代の芸術とした、西洋のポップソングや
バレエの要素を入れることで京劇を駄目にした、と賛否両論があるそうです。
さて外国客である私はどのように感じるでしょうか?実は私は本家の
オペラを見たことがありません。

当日開演10分前に劇場窓口でチケット購入。
実はこの日白鳥の湖を見に行くつもりで劇場まで行ってみたら、
劇場は明かりひとつついておらずディスプレイもなし。しばし呆然。
隣のホテルでは軍人が立ってものものしいチェックをしていた
ので何かのイベントのために延期とか中止になったのかも。
翌日に予定していたこの作品を本日見ることになりました。
交通渋滞のおかげで間に合わないかと思った(^^;;;)

窓口ひとつに対して頭上にディスプレイがあり、空席状況を見ながら
好きな場所のチケットを購入することができます。窓口では英語は通
ませんが、英語が堪能な係員に助けられて無事購入。料金は120元
から580元まで。前方右ブロックががぼっと空いていたのは料金の高さ
ゆえでしょうか。全体として7-8割の入り、料金の高さ考えるとす
ごく良い入りだと思います。ジャージ姿の生徒の団体鑑賞らしき姿も
みました。きれいな大判のパンフレットを10元で売ってました。日本
でなら1000円は間違いなくするでしょう。座席は最前列も空いていた
のですが、多少後ろの方が良いという係員のお勧めにしたがって3列目
にすわりました。前方に人がいないので問題なし、、とおもいきや最
前列センターに座っているおじさんが動く動く、、子供じゃないんだか
ら静かにしてくれよお、視界の端っこでいたずらされてる気分でしたよ。
座席の番号は中央から右に2,4,6,左に1,3,5,と振られていました。並
びの座席を購入される方は要確認です。2階席の左右にもう一段高くなっ
た座席がありました。3階席でしょうか?1階席の前には大きくて深いオー
ケストラピットがありました。よくあるピットより何割か深そう。背の
高い中国楽器もなんなくおさまってだいぶ余裕がありました。
広い舞台の左右には縦に中国語の字幕、左側の大外に英語字幕がありま
した。中国語の字幕が変わるのより英語字幕の変わるのが遅いです(^^;;)
筋書きを追おうと思うと首を左にひねらないといけないし、盛り上がった
場面では首が痛くなりました。テンポよくかけあいで歌うところは中英両
方の字幕がめまぐるしく変わっていました。あれで読めるのかい?

オープニングではアンサンブルが声をそろえた台詞を喋っています。
まるで第三舞台。一見して小さな役の俳優まできれいな刺繍がついた
衣装をまとっています。湖広會館で見た京劇とは大違い(^^;) 玉座も
きらきらしてました。でも背景がほとんど全部書割なんですねえ(^^;;)
もうちょい金をかけてもいいのに。
Turandot姫は顔を隠して登場、顔を見せるとぱっと場内が明るくなった
感じ。どんな傾城も逃げ出すようなきらびやかさ、コケティッシュな
艶かしさを備えています。頭から抜けるようなソプラノも美しい。
PAなしで聞いてみたいものです。寝巻き姿もかわいい。寝室の場面だけ
書割でなくちょっと道具がありました。一度大向こうから掛け声がかかり
ましたが、そういうことはあり?会場ちょっとざわめきました。
姫は琵琶を引いてまだ見ぬ恋人に思いをはせます。字幕で本人が演奏して
いると出てました。本人の熱演に会場は大拍手。この琵琶の音を壁の向こ
うで聞いていた王子が、琵琶の音が私を呼んでいると思って三つの謎に挑戦。
なんだか勘違い男の典型みたい。姫が3つの謎を出して解けた者と結婚する、
解けなかった者を打ち首にするという設定はオペラと同じです。王子は自分
の身分を隠して謎に挑戦です。
王子の答えはPlough, Eyes, Turandot。最後が間違い!本当の答えは
「希望」しかしそこで皇帝が実はTurandot はモンゴル人の血を引いていて
モンゴル語でTurandot=希望なのだと助け舟。姫と王子は実は一目惚れして
いる仲、でもまだコケティッシュにだだをこねる姫。武術で勝負をし姫が
負けたら結婚することになります。戦支度がこれまた豪華絢爛、旗を四つ
しょってる装束でした。戦闘中に姫が行った槍を投げ上げてのピルエット
が美しい。槍で戦っている最中に殺陣よりも愛撫に近い状態になります。。
戦いはお互いに決定打が出ないまま終了、互いに自分が負けたと主張。
困った皇帝、そこで王子が自分の名前をあてろという謎を出します。
謎が解けたら王子は打ち首、解けなかったら姫と結婚!
さて謎はとけません。市内にこの晩は誰も寝てはならぬというお触れを
出します。でも姫は寝てしまうのです(^^;;)夢の中での王子との逢瀬は
優美な舞踊で魅せてくれます。

名前を密告するのは実はTimur王、召使と偽って王子の名前を身分をあか
してしまいます。え?なんであかしたら殺されるのに?どうやら王子と
姫ででつりあいの取れた結婚と認識させて、お家再興に利用する目論見
のようです。姫は全てがお家再興のためのまやかしだったと思って、
王子の首を要求します。墓穴を掘った形のTimur王は恥じて代わりに自ら
の首をさしだすべく自害します。そこに駆け込む乳母、実は乳母の昔の
恋人はTimor王だったのです。そしてTorandot姫は乳母の実の娘!乳母は
嘆き悲しんだあとに自害してしまいます。
その後TurandotとCalafの結婚式、幸せそうな姿で物語は終わりました。
えっと腹違いの兄妹が結婚したという話なんでしょうか?

Turandot姫の存在感たるやすごいものがあります。背景がなんにもない
舞台のうえでひとりで歌っていても舞台の広さを感じさせません。歌い
上げるたびに客席から拍手!脇役も姫におとらず実力派ばかり、全員に
見せ場があってすばらしい声を聞かせてくれます。王子だけがちょっと
頼りなさげな声だったんですが、まあイケメンなのでいいでしょう。
いくつか筋書き的には納得がいかない点もあるのですが(^^;)
とにかく聞きほれてしまう舞台でした。途中休憩のない2時間20分
の長さが全然苦になりません。また見たいかも。

拍手[0回]

PR

コメント


コメントフォーム
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード


トラックバック
この記事にトラックバックする:


忍者ブログ [PR]
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
フリーエリア
最新トラックバック
プロフィール
HN:
くろせ
性別:
非公開
バーコード
ブログ内検索
アクセス解析