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今までに見た舞台の感想をつづってあります。
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題名:疚しいのはお前だけじゃない
日時:2006年8月27日14:00-16:35
場所:中野ポケット
座席:G−3
料金:前売3500円
劇団:Ben-Croft


千秋楽です。満員。客入れを侠客姿のキャストが行っていました。
そして前説は黒子、黒子はずっと舞台上手におり、場面ごとに拍子木や
解説やめくりなどを行っていました。場面ごとのめくりはわかりやすさ
を追求するにはなかなかおもしろい手段だと思ったのですが、いかんせん
暗いもので視線がそちらに行きません(^^;)
大衆演劇をモチーフにした物語という話だと聞いていました。
大衆演劇はマイナーな地方劇団を見たことがあります。
温泉旅館の大衆演劇ショーを行っている劇団とその旅館に
身分を隠して慰安旅行に来ている警察一行が主な登場人物。
場面は路上、宿の部屋、場末のバー、といったところです。
冒頭は劇中劇の決闘シーン、そのまま行くかと思いきや、すぐに
浴場外の場面にかわり、最近気力がない座長を元気つけようと
立ち回りをしているところに座長にはいってもらおうと画策します。
でもって警官たちは世間の批判を恐れて、XX商事のコーラス部という
ことでそこにいます。でも暴走する若者警官。
座長が衰えてきたことによる次の座長を巡る内紛に、警官たちが
巻き込まれていくという筋書きでしょうか。
唐突に記憶喪失の若者が登場、そして瞼の母ならぬ父がこの
劇団にいるという娘が登場、時効間近の殺人事件の犯人が劇団の中に
いるという話が絡んできて物語は佳境に。大衆演劇の劇団にほんまもんの
やくざが一人潜んでおり、それが父であり犯人だったという筋書き。
記憶喪失が戻った若者も何かの犯人だったらしく、娘を人質に逃走、
それを追おうとする父、父(=犯人)を逮捕しようとする警察、
警察を阻止しようとする仲間の劇団員。父と娘の名乗りは
忠次郎の啖呵、これは母親の肩身の手ぬぐいに書かれていたのでした。
そして知っているのは創作者とそれを聞き書きした父のみ。
父と娘の名乗りでは泣けました。クライマックスに向かってはテンポ
よくちゃんと大衆演劇らしくクサクやってくれてました。
残念なことに前半部分がごちゃごちゃしていて、今ひとつよくわからない
場面も。記憶喪失の青年とか御大とか射的とか細かなネタをきって
テンポをよくすればもっとおもしろくなるだろうに惜しいです。
小劇場ネタをすぱっと捨てて、瞼の母、旗本退屈男、女形の舞踊等
劇中劇をもっとてんこ盛りにしてもおもしろかったでしょうね。
劇団員の方はまだしも警官のほうは人を減らしてもいいでしょう。
もっとも時間戻しとか早送りなどのギミックは客席によく受けてました。
誕生パーティで一つ鞠の曲も鑑賞できました。
時間巻き戻しで一つ鞠のリバースやってほしかったなあ。

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題名:ニコラスマクファーソン
日時:2006年8月22日19:00-20:30
劇場:紀伊国屋サザンシアター
料金:5500円?
座席:15列目通路補助席
作:後藤ひろひと(Piper)
演出:竹下宏太郎(Piper)
出演:小須田康人 みのすけ(ナイロン100℃)三上市朗(劇団M.O.P)
     六角慎司 平田敦子 アドゴニー / 川下大洋(Piper)



なまちゃんの日記にそそられて千秋楽を見に行きました。
実はあなどっていて開演5分前に行ったら当日券はキャンセル待ち。
それでも補助席に座れてせーふ。15列目の見やすい席でした。
私は初演を見てたのねー。記憶からふっとんでいたのが情けない。
http://homepage3.nifty.com/k/99review.html#43
舞台をみるにつけ、ああそうそうと思い出していきました。
読んでないと思って読み始めたミステリーのネタを実は知っていたという気分です。

今回は小須田さんが凄く良かった。かっこいいです。
違う場所での会話が同じセットの上で交互に行われて
いるのに、見事にかみ合うように見える脚本は見事。
1時間半という短い上演時間で濃密な空間を描いてくれて
見ごたえがあるのに疲れない。お勧めの作品です。
もっとも本日は東京千秋楽ということもあり、カーテンコールで全員紹介をやって
ちょびっとのびました。


999年に上演されましたPiper第2回公演作品『ニコラス・マクファーソン』の再演が決定!
後藤ひろひと大王による書き換えに加え、今回演出を担当するのは米米CLUBの復活
でも話題を呼んでいる竹下宏太郎!さらに出演者陣には小須田康人、みのすけ、三上市朗、
六角慎司、平田敦子、アドゴニー、川下大洋と実力派勢揃い!

〔あらすじ〕
白翠館、葵の間。日本との国交成立の調印式出席のため来日したとある国賓ニコラス・マ
クファーソン。しかし、国交成立に反対する組織により、調印式の場にて彼を暗殺するとの
情報が!ニコラス・マクファーソンを暗殺の危機から守るべく迎賓館で夜通しボディガード
のリハーサルを行う二人の刑事。一方迎賓館近くの倉庫に迎賓館内部とまったく同じセット
を作りニコラス・マクファーソン暗殺の予行演習を行う殺し屋二人。果たしてどちらの作戦
が勝つのか?
ニコラス・マクファーソン

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題名:ハートに悲はつけないで!
日時:2006年5月13日19:35-21:15
劇場:Woody Theatre中目黒
料金:前売3000円
座席:4列目左より
劇団:セメント金魚
作・演出:にしやうち良
出演:にしやうち良/伊藤俊彦/齋賀正和/田中允貴/たむらもとこ/佐藤祐一
/森下友香/玉城太嗣/宇田川さや香/坂本みか/黒坂カズシ/坪井香奈子
ストーリー:(劇団Webより)
セメント金魚の新作は「消防団」!!
消防団は地域の一般有志により組織されるボランティアの消防機関である。
今回登場する稲歌町消防団神鳥居分団には分団長の自転車屋さんを始め、
クリーニング屋さん、床屋さん、洋菓子屋さん、和菓子屋さん、看護婦さん、
保険外交員さん、ホームセンター店長さんらの面々が在籍中。
彼らは“自分たちのまちは自分たちで守る”精神のもと堅い絆で結ばれ、日
夜防災活動に励んでいた。しかしそんな折団員の恋愛問題が火種となり、次々
と他のトラブルに飛び火、分団は俄かに混乱し始める。
そしてついに事態は分団存続の危機にまで発展していく・・・。
さあ、どうする神鳥居分団! この騒動をうまく鎮火できるのか!?
セメ金がお贈りする2006ストレート・シリアス・コメディ、どうぞご期待下さい。

この劇場も劇団も初めてです。中目黒から徒歩8分。階段を下りて地下一階が
劇場になっていました。
場内超満員、私の友人のひとりは当日券キャンセル待ちでぎりぎりすべりこみ、
はいれなかった客もいたもよう。客席は12人*8列程度、脇にも椅子をおいてまし
たから観客は100人超えていたでしょう。
舞台はどこかの集会所、パイプ椅子と机がおかれ、消防のポスターがぺたぺた
はられ、消防団の法被がつるされていました。消防団の心得も壁に貼ってあり
ます。もう20年も火災がない地方の町でのボランティアの消防団の定例会?
が物語の舞台です。
最初のシーンは血圧測定(^^;) 火災がずっとないせいか、訓練もどこらへんが
防災に役立つのかわからないシュールなもの。消防団体操?はなかなかおもし
ろい振付、でも消防には縁無し?小さな町のお約束か、皆が皆を良く知ってい
るという状態、そのなかに転勤してきたホームセンターの店長が入団を希望。
店長は一輪車が趣味で、梯子乗りをやりたくて消防団にはいりたかったのです
が、ここでやってないことを聞いて逡巡、でも周りの勢いに押されて入って
しまうのです。私の田舎では正月の出初式等で消防団対抗で梯子乗りを披露
するくらい梯子乗りが盛んなのですが、他の地方はどうなんでしょう?いい
ひと店長が怪しい消防団に巻き込まれていく不条理劇かと思いましたよ(^^;)
和菓子やと洋菓子やのバトルとかギャグも入れて、登場人物の背景が少しずつ
描かれていきます。
楽しくあそんでいるように見える団員にいちゃもんをつける部外者がひとり、
長い間火災がないので存在理由が問われている、税金の無駄遣いをしている
等など、理屈にあうように思われる懸念なのですが、役者がとても上手なので
根も葉もない言いがかりをつけているように見えます。
後半は一転してシリアス、どろどろの恋愛模様が表に出てきて消防団は空中
分解寸前、個人の行動に互いに口をはさみまくり紛争はエスカレート。
そしてとうとう放火勃発!町から出ていくものを疑ったり、他人の恋愛に口
出ししたり、小さな町の嫌な面をがしがし見せられている気分。
その間に見せる店長さんの体力、暗転が終わると逆立ちをしている店長さん、
なんか団員の中でひとりだけ筋トレしてるみたい。
最後は団長がタンザニアに旅立つのを皆で祝福してエンド。
役者さんたち皆さん、役へのなりきりがうまい、まるで当人にあてて脚本が
書いてあるかのようです。
グッズ販売で団員Tシャツ売ってるのには笑っちゃいました。縦書き漢字
Tシャツなので外国人向けに受けそうです。


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題名:Awake and Sing!
日時:2006年6月11日14:05-16:45(途中休憩2回、その他に2分の暗転あり)
劇場:Belasco Theatre
料金:TKTS ORCH 86/2 + TKTS3 = 46USD
座席:ORCH J21(1階10列目左端から2つめ)
演出:Bartlett Sher(TONY賞プレイ演出賞ノミネート)
装置:Michael Yeargan(TONY賞プレイ装置賞ノミネート)
衣装:Catherine Zuber(TONY賞プレイ衣装賞受賞)
照明:Christopher Akerlind(TONY賞プレイ照明賞ノミネート)
出演:
   Ralph Berger:Pablo Schreiber(TONY賞プレイ助演男優賞ノミネート)
Myron Berger:Johnathan Hadary
Hennie Berger:Lauren Ambrose
Jacob:Ben Gazzara
Bessie Berger:Zoe Wanamaker(TONY賞プレイ助演女優賞ノミネート)
   Schlosser:Peter Kybart
Mor Axelrod:Mark Ruffalo(TONY賞プレイ助演男優賞ノミネート)
Uncle Morty:Ned Eisenberg
Sam Feinschreiber:Richard Topol

TONY賞リバイバルプレイ作品賞受賞作品。
左側にベッドがおいてあるんですか?左側の壁が見切れてました。
左の扉も見えてません。ただ食卓が右側にあり、大部分の演技が右側で
行われていたので実際に見えない時間はほとんどありませんでした。
私の左隣だともっと見えないと思います。ちなみに左後ろだと2階席の
床が邪魔してもっともっと見えてなくて係員に文句言ってました(^^;)
この劇場は3階まであるのですが、3階は入り口が別、まるでウエストエンド
みたい。舞台はとても重厚な空間となっており、装置や照明でノミネート
されるのもわかるというもの。
この作品は1930年代に作られた作品です。大恐慌後30年代半ばのブロンクス
のアパートに住む貧乏なユダヤ人家族が懸命に生きていく物語です。
たくましく厳しい母親のBessieがこの一家の主、控えめな夫のMyron、Bessieの
父親で床屋を引退したJacob,美人で勝気な娘のHennie、一人立ちしたいけれど
経済力がない息子のRalphの5人家族です。下宿人として戦争で片足が不自由な
Moe が一緒に暮らしています。時々訪れてくるBessie の兄弟Mortyは成功して
裕福なのですが、家族がありません。Ralph はひょろ長い男でこの作品の
ポスターに姿が描かれています。
Bessieは貧乏ながらもがんばって働いて一家を切り盛りしていますが、
良かれと思ってがりがりやっていることが家族からは疎まがられています。
子供たちはこんな状況は嫌でたまらないのですが自ら抜け出すことはできません。
Jacob はRalph に希望を持たせてやりたくてBessieと口論しますが、隠居して
いる身でいつも負け、コレクションのレコード鑑賞に逃避してしまいます。
最初に起きるのはHennieの体調不良、実は妊娠でした。しかし相手の男が
わからない、Bessie は体面を保つために妊娠を内緒にして、前から言い寄って
いたSamにHennieを嫁がせてしまいます。Ralph は自分の部屋も持てない状態で
将来に希望がないのですが、最近彼女ができてようやく幸せの糸口を見出し、、
でも彼女が孤児だと知ったBessieに反対されてしまいます。やがて彼女は後見人
たちの引越しで遠くに行ってしまうことになります。
Samは子供が生まれた後で真実を知らされ、誰も私も好いてないと悲しみます。
MoeはHennieに駆落ちを持ちかけ、Ralphは母を嫌ってついに家を飛び出そうと
します。皆の煮詰まりが頂点に達しかけた頃、Bessie はJacobとの口論のあげく
Jacobのレコードを叩き割ってしまいます。その後Jacob は自分に掛けられてい
る保険金がRalphへ行くように手配して、「Awake and Sing!」という聖書の
言葉を残し、雪の日に屋上から飛び降ります。
Bessieは保険金を管理しようとするのですが、Ralph は自らの手で管理を貫き
ます。Hennie はMoeと駆け落ちします(しかし子供はどうなっているのか?)。

物語の成り行きが自然で英語の理解力を酷使しないでも話についていける
のは楽でした。まあNY10日目になってようやく英語に慣れ始めたという
ことが言えるのかもしれません。しかし明日帰っちゃうんだよなあ。
とてもよくできた、所謂ウェルメイドな舞台を見た感じがしました。
登場人物の各人が抱えている問題が私にオーバーラップしてきて、いろんな
ところで感情移入していました。私も問題をたくさん抱えているのかも(^^;)
どうしようもない閉塞感、良かれと思ってやっているのに疎まれる、仕切って
いくことの辛さ、隠居しているので自分の思いが通じない、逃げ出したいが
生活力がない、誰も私を好いていない、信用できる者がいない、家族がいない、
もう皆ぼろぼろ。。いろんなところで泣けてしまいました。
苦しい生活の中で皆問題を抱えており、それが現代でも通用するところが
この作品を古くみせていないところなのでしょう。
ところでHennieの生んだ子供の父親ってMoe?

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