今までに見た舞台の感想をつづってあります。
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 題名:東京芸術祭2020 芸劇オータムセレクション 東京芸術劇場30周年記念公演「真夏の夜の夢」 劇場:東京芸術劇場プレイハウス 日時:2020年10月28日14:00-15:55 料金:S席8500円 座席:1階H列15番 原作:ウィリアム・シェイクスピア 小田島雄志訳「夏の夜の夢」より 潤色:野田秀樹 演出:シルヴィウ・プルカレーテ 舞台美術・照明・衣裳:ドラゴッシュ・ブハジャール 音楽:ヴァシル・シリー 映像:アンドラシュ・ランチ 音響:井上正弘 照明コーディネート:阿部康子 出演: 鈴木杏、北乃きい、加治将樹、矢崎広、今井朋彦 加藤諒、長谷川朝晴、山中崇、河内大和、土屋佑壱 浜田学、茂手木桜子、八木光太郎、吉田朋弘 阿南健治、朝倉伸二、手塚とおる、壤晴彦 STORY: 人は人に恋してるのじゃない。 星だの、月だの、太陽だの、 ただの石ころで着飾ったコトバに 恋してるだけなのさ。 創業130年の割烹料理屋「ハナキン」。 その娘・ときたまご(ハーミア)【北乃きい】には許婚がいた。 板前のデミ(デミトリアス)【加治将樹】である。 デミはときたまごを愛していたが、彼女は板前のライ(ライサンダー)【矢崎広】に恋心を寄せていた。ときたまごとライは〈富士の麓〉の「知られざる森」(アーデンの森)へ駆け落ちする。 それを追いかけるのはデミと、彼に恋をしている娘・そぼろ(ヘレナ)【鈴木杏】。 森では妖精のオーベロンとタイテーニアが可愛い拾い子をめぐって喧嘩をしている。 オーベロンは媚薬を使ってタイテーニアに悪戯をしようと企み、妖精のパックに命令する。ついでにそぼろに冷たくするデミにも媚薬を使おうと思いつく。 しかし悪魔メフィストフェレスが現れ、パックの役目を盗みとる。 そこに「ハナキン」に出入りしている業者の面々が結婚式の余興の稽古にやって来て、事態はてんやわんやに……。 主な役どころ そぼろ :シェィクスピアの原作では ヘレナ。デミに片思い。 ときたまご :原作ではハーミア。美しい乙女。 板前デミ:原作ではデミトリアス。親が決めた、ときたまごの婚約者。 板前ライ;原作ではライサンダー。ときたまごと愛し合う青年。 オーベロン:妖精の王。女王と冷戦中。こらしめるために魔法を使う。 タイテーニア:妖精の女王。魔法にかかり、一夜、化け物と睦み会う。 パック:オーベロンの家来の妖精。本作では行く先々でメフィストフェレスの邪魔にあう。 メフィストフェレス:「ファウスト」の悪魔。本作にお邪魔して、登場人物たちと契約を次々にかわす。 福助:原作ではボトム。職人のリーダー。魔法で化け物に姿を変えるが、タイテーニアの寵愛を受ける。 割烹ハナキンの主人、仲居おてもと、氷屋、豆腐屋、酒屋(原作では職人たち)、夏の精かしら、年の精、あたしの精 ほか妖精たち 鈴木杏(そぼろ(ヘレナ)) 北乃きい(ときたまご(ハーミア)) 加治将樹(許婚・板前デミ(デミトリアス)) 矢崎広(板前ライ(ライサンダー)) 今井朋彦(悪魔メフィスト) 手塚とおる(妖精パック) 壤晴彦(妖精の王オーベロン) 加藤諒(妖精の女王タイテーニア) 阿南健治(ハナキン主人(イージーアス)/夏の精かしら) 朝倉伸二(ハナキン番頭・福助(ボトム)) 長谷川朝晴(ハナキン出入業者・氷屋) 山中崇(同・豆腐屋) 河内大和(同・酒屋) 茂手木桜子(仲居おてもと) 浜田学(年の精) 土屋佑壱(耳が悪い精) 吉田朋弘(目が悪い精) 八木光太郎(あたしの精) ーーーーーーーーーーーーーーーー メフィストがそこらじゅうで契約しまくり、そして不思議の国のアリス。 それでいてしっかり真夏の夜の夢。野田さんお約束の言葉遊びも随所に 出現。そして最後はメフィストの物語でした。ジャンルとしてはダーク ファンタジーかな。映像を駆使して大きくなったり小さくなったり。 最初は老舗料理屋の調理場、そこからメフィストが〈富士の麓〉の 「知られざる森」をその場に引き寄せちゃいます。結婚式の余興に ピーターパンの出る不思議の国のアリス、でも最後までピーターは出ません。 妖精の王様と女王が取り合う赤ん坊が実はメフィストだったと最後に 種明かし、メフィストは芸名で本名は寿限無レベルの長い名前、それを 劇中で何度も語り会うのです。 今井メフィスト凄い!メフィストはパックの役割を奪い取ってしまうのです。 鈴木杏そぼろは鉄板の良さ、手塚パックもメフィストとがっぷり四つの出来。 加藤諒は何をやっても加藤諒?北乃きいかわいい。 女王が愛するのは馬面ではなくて、腹で顔芸の蛸、この造形には笑いました。 白塗りで始まる料理人たち、そして最後は唐突に披露宴の余興の終了時に 飛びます。どこからどこまでが劇中劇だったのか演じている当人たちにも はっきりしないようなつくり。 ただし、ファウスト関係の物語がいまひとつ私にはしっくりこず。。。 一言?でいうと、野田秀樹文脈で外連味&祝祭感あふれた作りの今井明彦座長芝居でしょうか。 PR 題名:ののじにさすってごらん 劇場:こまばアゴラ劇場 日時:2020年10月25日13:00-14:55 料金:劇場支援会員(4000円) 座席:2列目センター付近(自由席) 劇団:青年団リンク やしゃご 作・演出:伊藤 毅 出演:木崎友紀子、井上みなみ、緑川史絵、佐藤滋、尾﨑宇内、中藤奨、(以上、青年団)、石原朋香、岡野康弘(Mrs.fictions)、工藤さや、辻響平(かわいいコンビニ店員飯田さん) 物語: ある汚いシェアハウスに、日本人と中国人とベトナム人が住んでいました。 皆は貧乏ながらに割と楽しく暮らしていましたが、ひとりひとり、悩みを持っていました。 ある日、技能実習生のベトナム人が、一通の手紙を残して失踪してしまいました。 そこには、ギリ判別できる文字で「ごめんなさい」と書いてありました。 2020年、日本の夏の話。 ------ 満員、劇場での当日券はありませんが、2時間前まで事前予約を受付していました。 舞台は大き目のDK。右側に木製階段、左側に犬の着ぐるみ、 あとで頭がとれました。真ん中に木製のシンプルなテーブル、 奥にきらきらした敷物がしかれたソファ、左側にキッチン。 共通の冷蔵庫にビールがはいっていますが、どうもひとのを拝借 している人がいるようです。 住民は中国人とベトナム人技能実習生、失業中の着ぐるみパフォーマ。 着ぐるみおじさんは訳あり離婚、後半で10年以上あってない娘がリモート 結婚式の招待状を持ってきました。そして父から送金されたお金を返金しに。 小説家の卵、彼はこのアパートに住む夜の町のおねえさんとお付き合い。 でも小説をあきらめて定食につこうとして喧嘩。鬱で自分が臭いと思い込む人。 いろんな事情とコロナで人生が凸凹するひとたちが色々からんできて、、 という物語。エピソードによって共感できたりできなかったり。 一番大きなエピソードが、近くの農家の人が、自分の畑の野菜を外国人が 盗んだと因縁をつけてきて、、証拠がないのに警察に突き出すと言い出し 110番をかけようとすると「無実でも警察に目をつけられただけで強制送還」 という問題が発生し、一層ややこしいことに。農家のほうに共感できる部分が 少なすぎたのはちょっと残念。実際のところ冤罪かどうかは?なのですが。 技能実習生のきわめて不安定な立ち位置がいたましい。 見てて苦しくなるストーリーでしたが、それは演出家の意図通りなのでしょうね。 題名:おかしな二人 劇場:シアタークリエ 日時:2020年10月21日13:00-15:50(途中休憩あり) 料金:11800円 座席:2列15番(ほぼセンター) 潤色・演出/原田諒(宝塚歌劇団) 翻訳/伊藤美代子 美術/松井るみ 照明/勝柴次朗 音楽/玉麻尚一 音響/山本浩一 衣裳/有村淳(宝塚歌劇団) ヘアメイク/嶋田ちあき(大地)・林みゆき(スタジオAD) 振付・ステージング/麻咲梨乃 演出助手/長町多寿子 舞台監督/中西輝彦 制作助手/村上奈実 プロデューサー/仁平知世・渡邊隆 宣伝美術/鈴木利幸・川岸涼子(united lounge tokyo) 撮影/下村一喜 宣伝衣裳/野田晶 宣伝ヘアメイク/嶋田ちあき(大地)・光倉カオル(花總) 出演: 大地真央 花總まり シルビア・グラブ 宮地雅子 平田敦子 山崎静代(南海キャンディーズ) 渡辺大輔 芋洗坂係長 ストーリー: マンハッタンにあるオリーブ・マディスン(大地真央)のアパート。古新聞や雑誌が散らかり、夏だというのに冷蔵庫は2週間壊れたまま。離婚後、その不精な性格から部屋は荒れ放題だが、オリーブの部屋には女友達が毎日のように集まっては、ゲームやおしゃべりで盛り上がる。 オリーブたちがカードゲームに興じる中、皆の話題は、つい最近夫から離婚を切り出されたフローレンス・アンガー(花總まり)のこと。傷心の彼女が自殺でもしかねないなどと好き勝手に話していると、玄関ベルが鳴りフローレンスが入ってくる。なぜ離婚を突き付けられたのか、思い当たる節もなく未練タラタラのフローレンスに、オリーブは新たな人生を送るべきだと自分との同居を提案する。 けれど、オリーブの部屋に転がり込んできたそのフローレンスは病的なまでにキレイ好き。正反対の性格の二人は共同生活の中で、当然のごとく衝突を繰り返すが……。 ーーーーーーーーー 最前列は空席としているため、2列目が事実上の最前列。 しかも照明が暗くならないのでとても見やすい。 幕があがると、カラフルな部屋に女性たちがゲーム。 壁には割れた皿とか傾いた絵とか。床には本とか皿とか ピザの箱とか、、いわゆる汚部屋ですね。でもとってもカラフル。 オリーブはギャンブル好きの元夫にまだ未練あり、電話で泣かれるたびに 小切手を送っちゃいます。 そこに夫に三行半を突き付けられたフローレンスが転がりこんできます。 自殺するするいいながらするわけがなく、未練たらたらのめんどくさそうな 女。これを花總さんが怪演!何しだすかわからないハラハラどきどき、 そしてそれを太っ腹な真央さんがどっしり受け止める感じ。 幕間後は、うってかわって整った部屋。すっかりきれいになってます。 おーざっぱなオリーブとパラノイアっぽいフローはもちろんがつがつ ぶつかりまくり!フローが攻めてオリーブが受けてる感じ。 上の階に住んでるスペイン人兄弟がくると一段とヒートアップ、 会話がまともにできないフローと兄弟の居たたまれなさがすごく 面白い。ほとんど話さないのだけどその間がとても良い。その上 フローの縦横無尽な顔芸が素晴らしい。最前列だから味わえるのかも。 途中でちょっと歌い始めるシーンがあるのですが、ストプレから突然 ミュージカルに化けてしまったかのよう。そりゃキャストそろってる からね。そしてオリーブ・フローの対決は怪獣の大決闘みたい。 オリーブを振り回していたフローがスペイン人兄弟宅に転がり込んで幕。 それから舞台を片付けてミニショー、 渡辺・芋洗坂コンビで歌とダンス、それから大地・花總で歌、最後に 全員で合唱。少しだけほろ苦い終わりを能天気なミニショーで楽しく 終わらせてくれてとてもよかった。 題名:青年団プロデュース公演/尼崎市第7回「近松賞」受賞作品/座・高円寺 秋の劇場01/日本劇作家協会プログラム『馬留徳三郎の一日』高円寺公演 劇場:座・高円寺1 日時:2020年10月11日14:00-15:50 料金:4000円(こまばアゴラ支援会員) 座席: 劇団:青年座 作:髙山さなえ 演出:平田オリザ 出演: 田村勝彦(文学座) 羽場睦子(フリー) 猪股俊明(フリー) 山内健司 山村崇子 能島瑞穂 海津 忠 折原アキラ 声の出演=永井秀樹 舞台美術:杉山 至 舞台監督:中西隆雄、小川陽子 照明:三嶋聖子 音響:櫻内憧海 衣裳:正金 彩 衣裳補佐:原田つむぎ 演出助手:野宮有姫 フライヤーデザイン:京(central p.p.) 制作:有上麻衣 制作補佐:河野 遥 物語:山深い田舎の集落。馬留徳三郎と妻のミネは二人でここに住んでいた。 近所の認知症の年寄りや、介護施設から逃げて来る老人達が馬留家に集まり、 仲良く助け合いながら生活していた。 ある夏の日、徳三郎の息子、雅文から久しぶりに電話がかかって来た。 仕事でトラブルがあり、部下が間もなく馬留家に訪れると言うーー。 とある小さな集落の、何気ない日常が、人間の心をあぶり出す。 ----------- 市松模様ではない、本当の意味での満員。客席の雰囲気も違います 舞台は、典型的な昭和の日本家屋、八畳間に座卓と座布団、襖に簾、 縁側と、そこから外へ降りる石段あり。屋根っぽいものと庭の木まであります。 最初は爺さんたちの会話、いろいろ話がとんで、ちょっと歳とった人たちが 集まるとこうなるよねーという光景。 そこに電話がかかってきて、いかにもオレオレ詐欺が始まるような雰囲気。 暗転した後はオレオレ詐欺の受け子らしき背広の男が座敷に登場。 そこからいろんな人が入れ代わり立ち代わり出てくるのですが、 その場ではだいたい辻褄があっていて、誰が本当のことを言っているか わからない。舞台から出て行った人を、施設から脱走してきた、 若年性認知症だ、どんどん忘れて行っている、、そしてそれまで話されて いたことを否定されるので、何がほんとで何が現実なのか理解不能。 皆「私だけが正気」と思っているのです。でもそれが絶妙なバランスの 上にたっていて、誰もさほど傷つけることなく、日常が繰り広げられて。。。 その中でオレオレ詐欺師が一番まともに見えるのですが、彼自体が法螺の中に 飲み込まれてしまい、途中からそのうちの息子としてロシアのスパイ修行 をするはめに。。 私はかつて認知症の母に対応していたので、惚けていく人たちの物語は かなり苦手なのですが、今回はかなり楽しめました。これから先どうなるか 真実はどうなのか全然みえなくて、落差に笑い展開にドキドキしつづけてましたよ。 脚本も演者も素晴らしい。 題名:PARCO劇場オープニング・シリーズ “ねずみの三銃士”第4回企画公演「獣道一直線!!!」 劇場:パルコ劇場 日時:2020年10月10日14:00-16:30(途中休憩あり) 料金:10000円 座席:R列40番 劇団:ねずみの三銃士 作:宮藤官九郎 演出:河原雅彦 出演:生瀬勝久 池田成志 古田新太 山本美月 池谷のぶえ 宮藤官九郎 ★あらすじ★ 一面識もない独身男性3人が殺害された。 殺害方法も三者三様。無関係と思われた3つの事件。 被害者の共通点は、大金を持っていて、婚活サイトに登録していた。 そして同じメーカーのED治療薬を飲んでいた。 事件に関心を持ったドキュメンタリー作家が取材を続ける中で浮かび上がってきた1人の女性の存在。『苗田松子』 3人の被害者は、苗田松子と名乗る女と、関係を持っていた。 なぜこんな女に騙されるのか。男たちは耄碌していたとしか思えない。 しかし、苗田松子を取材するうちに自身も事件の闇に取り込まれ......。 ーーーーーー 左側に小さな回り舞台、右側は2階建て。 最初は何かのオーディションからはじまります。 パニック障害、小心者、アル中役者に対する行動療法と銘打ってはじまり ました。ビデオ電話による映像がところどころはいります。 オープニング主題歌は池谷のぶえさん。 連続婚活殺人犯へのインタビューと再現舞台、という設定。 モチーフになっているのは木嶋佳苗が起こしたとされる連続保険金殺人事件。 犯人の表の顔を池谷のぶえ、薬を飲まされて美化された裏の顔を山本美月。 婚活サギと殺人事件をめぐるドタバタコメディ。狂言回しが脚本作家のクドカン というのもおもしろい。全員やりたいことをやってる感じ。 池谷のぶよ座長芝居といった趣き、皆が生き生きと動いているのがよかったー。 |
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