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今までに見た舞台の感想をつづってあります。
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題名:中国音楽劇《蝶》(Chinese Musical - Butterflies)
日時:2007年9月11日19:30-22:35(途中休憩あり)
劇場:保利劇院
料金:880RMB(ディスカウントで380RMB)
座席:1階3列目20番(4列目センターブロック右端)
出演::Siqin Gaowa、Shi ke、Wang Lihong、Li Wen
Producer、Artistic Director: Li Dun(China)
General Director: Gilles Maheau(Canada)
Director: Wayne Fowkes(Britain)
Musical Director:Sanbao(China)
Playwright: Guan Shan、Xu Qing(China)
Dance Director:Miao Peiru(China)
Script Consultant: Jean Barbe(Canada)
Lights Director: Alain Lortie(Canada)
Apparel: Han Chunqi(China)
Dance Design: Dazza Charles(Britain)
http://www.piaowutong.com/main/zhuanti/die/index.html


初演の初日です。こういうときなら日本の劇場だと劇場の外も
ライトアップされると思うのですが、外側は暗いまま。
皆車で乗り付けているようで、周りの歩道にも賑わいがなく
外からみるとちょっとさびしい感じですねえ。
劇場入り口の右側に楽屋口があって、30分前に通った時には
アンサンブルらしき人たちが外で一休みしてました。
劇場ロビーにはマスコミ撮影用屏風が入口に用意されており、
俳優らしき人がくるたびにテレビカメラがわっと押し寄せて
撮影していました。
また入り口では蝶を象った着ぐるみ?のおねえさんたちが入場者
に銀色の蝶のワッペンを張ってました。私も胸にぺたり。





プログラムは50RMB中国語と英語のページがほぼ同じくらいで
外国人向けにも力を込めている様子がみえます。楽譜集もあり。
テレビカメラはロビーでスタッフや客のインタビューも撮影
しているようで、なんだか賑やかな雰囲気。蝶のアクセサリー
販売もありましたが買う人いるのかな?



当日券も販売あり、なかにはいってみるとほぼ満席。
この舞台はもっとも高い席で1200RMB,最も安いの席で180RMB。
この手のクソ高い舞台はもっぱら外国人向けと相場が決まって
いたのですが、客席はほとんどが中国人のよう(もっとも日本人
団体がはいっていても私には区別つかないのですが)。誰でも
みることができるくらいインフレが進んでいるとみるのか、
貧富の格差が大きくなっているとみるのが正しいのか悩ましい
ところです。もっとも大幅なディスカウントが普通なのかも
しれません。私の場合は子会社の同僚に骨を折ってもらって
880RMBの席がディスカウントで380RMB。ありがたいことです。
どうやら世紀末のものがたりらしく、オケピのまわりは古ぼけた
木の壁。舞台の左右にはさびた鉄柱と歯車、それに潜水艦のハッチ
みたいなもの。私が座ったところで腰の高さあたりが舞台の床
になっています。もうちょい前だとかなりみづらいでしょう。
座っているとおばさんに話しかけられました。どうやら席を
間違っているといっている模様、なんと最前列が0列目だった
のです。で、私の後ろをみるとすでに人が座っている!
チケットを見せて席をどいてもらいましたが、見づらい最前列
からこそっと動いてきていたようです。0列目は取り外し可能に
なっています。オケピなどの具合ではずすのでしょうか。
開演前は客席の中にもTVのカメラが多数。やっぱりVIP多数な
のでしょう?

幕があがるとそこはトンネルの中?ぼろを着た男女がたいまつを
持って歌っています。オープニングはなんとなーく聞いたことが
あるような重苦しい音楽。ここが牢獄だったらレミゼだよなあ
と思ってみていたら、すぐにちびコゼがでてきましたw。中学生
くらいかな、とてもかわいい。ソロはメランコリーなものばかり、
合唱は響くように歌うのって、どこかで聞いたことがあるメロディ
とあいまって、どこかで見たことがあるような気がしてきます。
奥に向かって楕円形のトンネルのパーツが見えるところはまるで
タイムトンネル、そしてパーツが左右に開いたり中央によったりで
ますますタイムトンネル。パーツの一部は垂直な軸を中心として回転、
ここはセルバンデスの牢獄ですか?パーツがくっついて橋になる
ところはレミゼを連想させたり。。
字幕は舞台の上方に中国語と英語で表示されていました。表示が
上過ぎて読んでいるときは舞台が見えません ;_;
物語は世界の果て(Terminus)に住んでいる蝶人間たちが人間になろう
して吟遊詩人と悲劇を巻き起こすというもの。
ぼろをまとっていた人々が1枚脱ぎ去ると、一見ぼろに見えるが実は
蝶の羽らしきものをまとっているというコスチューム。人間になりた
い蝶人間たちは、長の娘を人間に嫁がせてハーフ人間・蝶をつくり、
それを頼りに人間になっていこうとしています。
そこにでてくる吟遊詩人、世界の果ての結婚式に参加すると自らの
呪いが解けるということで乱入してきます。(だがこの呪いが
なんだったのかはわからずじまい、どこかで話されていたのかなあ)
長はとても響く低音で浪々とうたいあげてくれます。吟遊詩人もそれなり
に良い声、娘はめっちゃ美人な上にきれいなソプラノ。
結婚式前夜に乗り込んで、愛想を振りまいて女たちを誘惑している詩人、
娘の心もつかんでしまいます。これでは人間になれない、、と思った
長は毒を飲ませて殺そうとしますが、毒をもっていくはずの女が一口
すすって死んでしまうのでした。でも詩人も毒だとわかっていたのよ。
長は詩人に毒殺の罪をなすりつけようとします。
蝶がおけぴや舞台上をひらひらするのですが、上から吊っているのかしら?
と思ったらどうやら本物だったようです。
捕まった吟遊詩人は長の娘に助けられ、一緒に駆け落ち、一緒に逃げ出そう
としていたちびコゼも連れて行きます。ちびコゼはどうも拾われてきた
子のようです。道端で疲れて眠るちびコゼの夢の中では蝶人間たちが
非常に美しい羽を広げて踊りまわります。これって元ねたは「胡蝶の夢」?
ちびコゼには亡霊の美しい蝶が見えています。どうやら蝶人間は死ぬと
蝶に転生するのですが、限られた者にしか見えないようです。
駆け落ちしたふたりは捕まってしまい、吟遊詩人は火あぶりに。そこで
長の妻登場、実は長も昔に蝶人間である妻が人間と結婚しそうになった
ところを略奪婚していたのでした。つまり長と吟遊詩人は同じ穴の狢と
いうこと。火あぶりにするシーンでは蝶人間たちはフードをかぶって
まるでスペインの宗教裁判、またドンキホーテですか??
最後は娘も炎の中に飛び込んで心中してしまうのでした。

曲調とか悲しく歌い上げるところはフレンチミュージカルテイストあふれて
おり、中仏合作と言われてもおもわず信じてしまうでしょう。カナダ
スタッフがそのあたりを担っているのでしょうか。
どうも中国の神話か民話を題材にしているらしく、字幕をおっていても
わからないことがいっぱい。Webにあった英語の粗筋を読んでも
わかんないなあと思っていたのですが、見ても疑問は解決されません。
蝶がなぜ人間になりたいか、そもそも娘を婚姻にさしだすと一族がなぜ
救われるのか、結婚相手は誰なのか、そこらへんの説得力がないために
どうも物語に推進力がありません。未来の様子だと思うんだけど
それもさだかでないし。吟遊詩人が女に対してやりたい放題というのは
わかるのですが、それ以外の魅力はよくわかりません。
ダンスはどうしても蝶の羽を広げる形になるのでちょっと単調な振付
かも。このキャストでレミゼやってくれたらかなりいい線いけると
思いましたよ。
クライマックスでは蝶の大群が舞台の左右から飛び立ちます。照明の
関係でシルエットしかみえず、最初は蛾の大群かと思いましたよ(^^;)
劇場の中を乱舞しているのは後で捕まえられる???
最後はクリエイティブスタッフも交えてのカーテンコール。
指揮者にたいする拍手が大きかったのだけれど、人気者なのでしょうか。


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