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今までに見た舞台の感想をつづってあります。
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題名:NODA・MAP番外公演『表に出ろいっ!』
日時:2010年9月5日19:00-20:25
劇場:東京芸術劇場 小ホール1
料金:7500円
座席:XB列2番(左側横向き席の2列目、端から2列目)

作・演出:野田秀樹
出演:中村勘三郎、野田秀樹、黒木 華
美術:堀尾幸男
照明:小川幾雄
選曲・効果:高都幸男
舞台監督:谷澤拓巳
プロデューサー:鈴木弘之
ストーリー:
信じるとは何なのか?これは一夜にして崩壊する家族の物語
人間のレゾンデートル(=存在理由)を思索する哲学という学問が廃れてしまった。
けれども、人間は何かしら生きる意味を見出さないと、生き難い。その空白を埋め
るために、自らの趣味嗜好に過剰な価値を置く。
「はまる」という現象。何かにはまってないと生きてる気がしない。
換言すれば、偏愛。しかも、その歪みにも気付かない。疑うことすらしない。これはすでに
信仰に近い、ただの趣味嗜好なのに。
アミューズメントパークを偏愛する父、アイドル系を偏愛する母、ファーストフードを偏愛する
娘。そんな3つの偏愛が混在する、鎖でつなぎ合わないと成立しないほど、バラバラな家
庭の物語である。

劇場内は改造されて舞台は右奥、左側には横向きの席が配置されています。
渡しが座ったのはその左側横向きの席の2列目、端から2列目の不思議な席
舞台は前へ向けてなだらかな下り傾斜、壁も家具も階段もカラフルというより
はサイケデリックな色使い。
舞台の左奥には小さな物入れの上に電話その隣には扉、右奥には階段、
階段の奥はこちらからは見えません。階段の横にでかいラジカセ。舞台前方
には小さなちゃぶ台。
舞台の角には1本だけピンクのポール、取っ手みたいな物がついています。
客席はもちろん満員、関係者が多数座っていたようです。
登場人物は、能楽師である夫、その妻、その娘、そして犬。この日、3人の
外出スケジュールがぶつかってしまい、そのままだと誰も家にいないことに
なる、でもペットの犬のお産が間近で誰かは家に残らねばならない、という
ことが物語の発端です、
オープニングシーンは夫による能の練習。着物もサイケでした。
皆外出にはすこしずつ後ろめたいことがあり、それでいて(それだからこそ?)
理屈をこねて私は外出すると言い合います。一人残れば良いので、論争は
しばしば2対1の様相を示しますが、その2の組み合わせがめまぐるしく変わり
あっというまに攻守ところを代えてしまいます。三ヶ月もから前だという妻のスケ
ジュールが実はかわいい男たちのコンサートに行くことだったり、能楽師の協会
行事だといっていた夫の約束は実は3人でねずみの国へ行くことだったり、
娘はおまけぐっず目当てに友達と交替でファーストフード店に並んでいたり。。
このめまぐるしい会話劇、夫妻はともかく娘も負けてません。つるっとした肌で
けっこうかわいい。前作のアンサンブルとして登場していたようですが、全然記
憶にありません(^^;) 夫婦はくんずほぐれつして、階段落ち?かなりリアルに腰
をうっていたようですが大丈夫だったのでしょうか。
実はファストフードに並ぶはずの娘は、書道教室に通っていて家元が「9時に
世界が終わる」という言葉を信じて、、、でも9時に世界は終わらず娘の信仰が
終わりました。
一計を案じた妻娘は夫の足を首輪と鎖と錠でポールに固定、鍵は捨てちゃい
ます。その後ふたり逃げだそうとすると妻が捕まり、最後に娘がお馬鹿にも
虫除けスプレーを取りに帰ってきたばかりに同じ羽目に、これで皆鎖で繋がれて
しまいました。のどが渇くが鎖が届く範囲に水はなく、部屋は完全防音、電話は
喧嘩で壊れ、このままでは餓死?家族という枠組みも何か壊れていったようです。
意識がもうろうとしていくなかに、「この扉をあける神様はどんな神様でも信じる」
といったとたんに扉が開く!
助けの神?!しかし「誰もいないと思って入った」泥棒!?誰でも良いので
助けて、、というところで幕。
見事に中途半端なところにおいていかれた気分。でもこれは落ちとしてはあり
ですよね。あっという間の1時間20分でした。
このテンションで一ヶ月走り続けられるのでしょうか?



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題名:『スリー・ベルズ ~聖夜に起こった3つの不思議な事件~』
日時:2010年8月12日18:30-20:30
作・演出・出演:後藤ひろひと
出演:音尾琢真(TEAM NACS) 団時朗 岡田浩暉 石丸謙二郎
佐戸井けん太 明星真由美 ちすん ウーイェイよしたか
真寿美 水野直浩 
富永凌平(Wキャスト) 安保泰我(Wキャスト)
後藤ひろひと

ストーリー:(公式Webより)
『スリー・ベルズ』は、夏にも関わらず舞台は冬のクリスマス。寂れかけたスーパー
カネミツの一室で物語は始まります。
そしてそこで展開するお話は3つ。『God-Father-Christmas』『Teardrop Vender』
『Welcome To The Future』、それぞれの物語が縦糸と横糸のように撚り合って素
敵な物語を編み出していきます。
クリスマスにちなんで、3つの心温まる物語が万華鏡のようにくるくると回転しながら、
時におかしく、時に悲しく、最後の大団円に向かって進んでゆきます。
最後にクリスマスの鐘が鳴り響くとき、一片の雪が舞い降りるようなさわやかな感動
が皆さんの胸に押し寄せることでしょう。
どうぞご期待ください!

劇場にはいるとロビーにクラウンがいました。
客席内にもクラウンがおり、客を舞台にあげて前説を肩代わりして語らせていました(^^;)
大王はこの作品の作家役、なのですがMCやら端役、最後には大道具の設置まで
やるという獅子奮迅振り?軽妙な語りは相変わらずです。

物語は次の3つ、
・ギャングのボスに子供にサンタクロースを信じさせろといわれた詐欺師
・ずっと泣いていて飴をなめるとまた泣き出すアメオンナ、実はストレスをはきだすたび
 に飴が つくられ、それと引き換えに記憶を失っていた。記憶を取り戻すために飴と
 ストレスを身体に入れている。
・ネガティブな歌ばかり歌うストリートミュージシャンが酔っ払いに殴られてはいった入院先で
 中学のころから15年間寝たきりで突然起きた男と遭遇
それらの話が交互に語られながら、最後にスーパーカネミツの鐘につながっていきます
鳴らない3つの鐘が鳴ったときに願いはかなうのです。詐欺師話だけちょっと離れていましたが、
他の二つは密接に関係、それぞれがそれなりに面白い。捻りもなくすんなり見ていて楽しめます。
その各々がちょっといい話、なんですねえ。団時朗さんがときどきウルトラマンネタを語っていて、
語るだけでなくそこでやってくれよーと思ってしまった私はウルトラマン世代w
ほんとにちょっといい話でクリスマスのデートに見るのにとてもよい内容だと思います。

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題名:さらば八月のうた
日時:2010年8月11日14:00-16:45(途中休憩あり)
劇場:紀伊國屋ホール
料金:5500円
座席:H列5番(7列目左通路外側)
劇団:劇団M.O.P.
出演:
  神崎カオル(キムラ緑子)、柴田睦朗(小市慢太郎)
  三上市朗、小市慢太郎、林英世、酒井高陽、
  木下政治、奥田達士、マキノノゾミ、勝平ともこ
  白木三保、岡村宏懇、友久航、塩湯真弓、
  永滝元太郎、美輝明希、塩釜明子、神農直隆
  浅野 雅博(文学座)
作・演出:マキノノゾミ
舞台美術:奥村泰彦
音楽:川崎晴美
音楽製作:鈴木ひさし
照明:大川貴啓
音響:堂岡俊弘
衣裳:三大寺志保美
ヘアメイク:武井優子
舞台監督:橋本律子 藤吉成三
宣伝デザイン:鳥井和昌
宣伝写真:林建次
制作:橋本香苗
制作助手:奥井美樹
制作協力:加藤昌史(ネビュラプロジェクト)、山中歌子(ネビュラプロジェクト)

平日昼間公演ということでチケットは大丈夫だろうと開演20分前にいったら、
なんとキャンセル待ち5番!でもキャンセルがでて無事みることができまし
たよ。20分前にはいってここなら問題なし。客席には記録用のカメラが5台
はいっていました。開演前はマキノノゾミによるDJが流れていました。

オープニングはラジオのDJ。
展開される場面は2つだけ、照明を使ってひとつの大道具を使い回しています。
1つはDJを行っているラジオのスタジオ。 パーソナリティーの神崎カオルは、 金沢
の特養で働いているリスナーの葉書を読み上げます。特養にいる老人のために題名
のわからないある歌を、ラジオで流してやってほしいとリクエストされます。カオル
はどこかでよく聞いたことがあったと思うのですが、 周りの人間は誰も知りません。
26年間続けた自分の番組が終わることになった時、 最後にその歌を捜し出してラジ
オに流そうと思い立ちます。ラジオの相方の柴田も一緒に探し始めました。
ラジオのリクエストは、スパイダースの夕日が泣いている、懐かしい。。

もう1つの舞台が「寒川丸」という船の甲板。 この船は、太平洋を就航したり、戦
時中慰問団を戦地に運んだり、 戦後引き上げ船に使われていたのですが、今は横浜
港に係留されて幾年月。そこで今と過去が交互に現れます。物語は基本的にこの寒
川丸船上ですすみます。甲板から見える操舵室の窓に年号が表示されて場面の移
り変わりを示します。
最初が2009年、2005、1976、2010、1960、1990、といろいろな人の物語が交差。
DJの過去もほんのり。1932年から2010年までのエピソードが、 一見
ランダムに展開されていくのです。

ある時はふられたばかりの男とふられたばかりの女が出逢い、 いつしか意気投合し
映画を観に行くことになり、ある時は内地に残した恋人の心変わりを嘆く水兵が、
海に身を投げようとするも、同じく死のうとする女を止めて、自身も生きていくこと
にしたり、 そのふたりが夫婦漫才をはじめたり、ある時は、引き上げ船に乗り合わ
せた傷病兵と看護婦、慰問から帰国する芸人が死を目前にして心を通わせたり、 あ
る時は、戦後、年に一度会う仲間同士の最後の4人のうちの1人が逝った その日だっ
たり…
いくつもの錯綜するシーンに、かすかに共通するのはその「謎の歌」 、いくつかの
シーンを重ねていくと、歌ができたきっかけ、 愛唱されはじめたワケ、しかしレ
コードにならなかったワケ、 それなのに柴田には調べがついたワケ、 そして神崎
が聞いたことがあったワケ? いくつもが重なって、おぼろに謎の歌の全貌が見え
てきて、 ラストシーン後で流れるナレーションで話がすべて繋がって大団円。

26年間続いたラジオ番組が終演を迎えるという内容で、気持ちは劇団の解散と
リンクしていきます。26年間でこれで最後ということを重ね合わせたまあご都合
主義的ストーリーなのですが、それでも泣かせます
芸達者なかたがたばかり、ほんのりノスタルジー。
でも紀ノ国屋ホールの椅子でこの長さはつらい。。
カーテンコールはは劇団員全員でのコンサートでした。



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題名:Cyrano de Bergerac(シラノ・ド・ベルジュラック)
日時:2010年8月6日19:00-22:00(途中休憩あり)
劇場:SUOMENLINNAN KESAETEATTERI(Suomenlinna島内Summer Theater)(HEL)
料金:30EUR(約3500円)
座席:右側2列目中央より(自由席)
出演:(日替わりキャスト写真参照)

  


チケットはWebサイト以外ではヘルシンキ中央にあるマーケット広場のフェリーチケット売
り場で17:00-18:30の間売られています。私は当日の17時にこの売り場で購入、クレジッ
トカードが使えました。オフライン処理なのね



劇場があるSuomenlinna島はマーケット広場からフェリーに乗って15分で到着します。公
共フェリーと私設フェリーは料金がかなり異なるので注意。もっとも高い私設フェリーに乗
れば劇場の目と鼻の先に着きます。
私は劇場に開演1時間前に到着。そのころにはひとはいませんでした。ほんとにここなの?
とちょっとドキドキ。劇場前のカフェで飲んでる方々が数人いるだけ。
20分経っても人が来る気配がなく、ひょっとしたらキャストの人数>客?と思いかけました。
開演30分前を過ぎるとぼちぼち人が来はじめて、ちょっとほっとしましたよ。
最終的には9割程度の入りになっていたと思います。






開演15分前から前説が始まりました。客入れを始める前に劇場の上に立って、待っている
客に対して演説!まずは拍手の練習、それから避難路、トイレはあっち、カフェはこちら、
と言っていたようです。もちろん全てフィンランド語なので全然わかりません。カフェで買っ
たビールを持ち込めるのだと前説を聞いて勘違いしてしまいましたよ。どうやらカフェエリ
アというのがあってそこから外へはアルコールは持ち出してはいけない模様。幕間にシー
ドルを買ったところ、劇場内に持ち込めないぞ、と英語で念押しされてしまいました。
さて開場、劇場はレンガ造りの建物の中庭を利用したものでした。



元々が要塞なので、いろんなアイテムが劇場の中に。。。



舞台は三角形で、客席は三角形の2辺から長方形に伸びていました。2方向に客席がある感
じです。劇場全体は仮設の天井を作って*暗く*しています。終演時の22時にようやく日が暮
れるのでした。入場のお出迎えもあり。





19時になってぴしっと扉をしめて劇をはじめました。いやー時間に厳しい。
オープニングでは下僕がシャンデリアに火をつけて天井につるし上げました。これってオペ
ラ座の怪人じゃないよね(^^;)

舞台の奥は2階建てになっており、2階は劇中劇をできる形の引き幕。劇を観に人々が集
まるというところから物語がはじまりました。でもそれからが長い、シラノが出てくるまでに
30分Orz
シラノはもちろん鼻がながーーい以外は弁がたって剣の腕がすばらしくてかっこいい!
舞台奥の上の段をバルコニーと見立てて下からシラノが想いのたけを語るところではほろ
りと涙が。ロクサーヌが好きになる優男も見事にダメなイケメンという風情を醸し出しています。
幕間になったとき、20時をはるかにすぎていますが、まだまだ昼の日差し。その中でビール
飲んだりしてご機嫌。



2幕目は大砲の間で兵隊たちがごろ寝しているところから始まりました。



舞台は実はこれまた劇中劇の構造を持っており、ときおり監督らしき人が出てきてシラノに
演技をつけていました。芝居の階層は三段でOK?
クライマックスで怪我をおしてシラノは姫に会いに来ます。
そして座って語っているうちに、正体がばれる、のですがどういうきっかけでばれたのか会
話の中だけだったのでタイミングがつかめませんでした。ライティング等で何か演出してほ
しいよなあ。客席からはすすり泣きの声。。
まあ言葉がわかれば問題ないのでしょうが、ちょっとはぐらかされた気分でエンディング。
終演時には日がくれかけていました。ヘルシンキは日が暮れるのが早いという印象、、
てもう22時なんですけどね。
派手な立ち回り、きれいな姫、風変わりな劇場で島のよい雰囲気となかなかいい感じでしたよ。




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題名:「遊園地3兄弟の大冒険」東京公演 ギンギラ太陽’s×東京ドームシティ
日時:2010年7月11日13:00-15:10
劇場:東京ドームシティ シアターGロッソ
料金:カンフェッティ割引4500円(定価5000円)アトラクション1回券付き
座席:G列35番(7列目右ブロック)
作・演出・被りもの製作:大塚ムネト
出演:
大塚ムネト、立石義江、杉山英美、上田裕子、中村卓二、古賀今日子、
中島荘太、石丸明裕、新田玄

ストーリー:(公式Webより)
物語の主人公は福岡県北九州市にある「到津遊園(いとうづゆうえん)」。昭和7年に
誕生した、老舗の遊園地は、不景気のために倒産しようとしていました。戦争も乗り越
え子供たちを支えてきた到津遊園は閉園を前に夢を見ます。その夢は、自分が主人公と
なって伝説の遊園地を目指す「冒険の物語」でした。

○面白増量ポイント1 追加取材による物語の増量
到津遊園の歴史、東京ドームシティの想いなどを追加取材し、これまで以上に「笑えて
泣ける」物語となりました。必見です。

○面白増量ポイント2 オマケミニ映像上映「キャラが到津遊園に行ったよ!」
現在の到津遊園の姿を、ギンギラキャラ達が取材し紹介するミニ映像です。
生まれ変わった到津を紹介します。

○面白増量ポイント3 ミニ作品「男ビルの一生」上演!
玉屋さんを主役にした「女ビルの一生」は、地元を知らない東京の方々にも大好評でし
た。 今回は、地元を代表する男ビル「岩田屋」の物語。九州で最初にターミナルデパー
トを作った「男ビル」の顔で笑って背中で泣いた一世一代の物語!


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福岡を地元とする劇団が、福岡ローカルネタをひっさげて東京で再演!
8割くらいの入り。他の演劇と比べて男性、そして年輩の方が多い客席です。ひょっとし
てみなさん福岡出身?


開演前は撮影タイム、全身黒タイツ姿で西鉄バスの被り物を被ったキャストが客席内に
出現!全員総出で、写真撮影や握手に応じていました。こういうのっていいですよね。
毎回のお約束のようです。
「これからは撮るなよーほかの劇団にカメラ持っていくなよー」という前説入りました。



さて最初が短編「男ビルの一生」。
大道具はありません。小道具もほとんど被りものだけです。天神にある岩田屋と言う老
舗デパートの物語です。呉服屋だった岩田屋は明治時代に天神に移り、昭和にはいって
ビルを建てます。空襲におびえる戦争中はカモフラージュ塗装をし、物がない戦後も必
死で仕入れをして生き延びてきました。そして、嫁ビルとして買い取り仕入れを主とす
るZ-SIDEを開業するのですが、これが誤算、岩田屋グループ全体のピンチ!そのとき岩
田屋は本店ビルを売り、身をすてて嫁ビルを守ったということです。
登場人物は従業員とビル!岩田屋を知らなくてもけっこうおもしろいストーリーなので
すから、本物知ってる人にはすごく受けるのでしょうね。

ところで女ビルの一生ってあるんですか?そっちも見てみたい。

「男ビル」と「遊園地」の合間に登場したのが、「河童」。体は人形、顔は人間。
河童の語りでキャストの準備時間を稼ぎます。河童は岩田屋の地下にあるのだそうです。
「かっぱ三兄弟の冒険」の物語もあるそうなので機会があれば聞いてみたい。
旧岩田屋は現在パルコになっているとのこと。河童とパルコは縁があった!

「パルコのパはカッパのパ!
 カッパのパはパルコのパ!」

耳について離れませんw

さて本編【遊園地三兄弟の大冒険】

地元民ならよく知っている、到津遊園、香椎花園(かしいかえん)、大宰府遊園地(だざい
ふゆうえんち)が手を合わせて、(ネズミ)ランド・(ネコ)ピューロランド・(八景島)シー
パラダイスに立ち向かうという、ある意味とてもリスキーなお話。
物語は現実の世界と夢見の国の二カ所で進みます。

夢見の国では「頂点を極める浦安のネズミ」と「ライバルのネコ」が覇権争い。お客様
が持っている関連商品グッズで勝負!今回の対決は低い声で「ハ~ロ~」ネコの勝ち。
夢見の国を破壊しようとする彼らに、「到津遊園」「香椎植物園」「太宰遊園」の三兄
弟は、客から選ばれた「勇者キクチ41歳」と共に挑戦します。
ところが、現実の「到津遊園」は経営困難から閉園を余儀なくされます。昭和初期に開
園し、戦争時代の困難を乗り越えてきた「到津遊園」もとうとう閉園が決まってしまい
ます。夢の中では、パチもの(サザエぼん、なめちゃった、だんごさん兄弟)や後楽園
に助けられ、八景島やシーガイアやハウステンボスの妨害に立ち向かって行きます。後
楽園はジェットコースターの名付け親というつながりで助っ人として登場。JALも足を
ひっぱる役で登場(^^;)
とうとう、浦安のネズミにたどり着いた三兄弟、しかし、浦安のネズミから「夢見の国
を破壊するのはお前自身だ」と告げられます。夢見の国を破壊してたのは、夢を諦めた
「現実の到津遊園」だったのです。ショックを受けた到津遊園に浦安のネズミがとどめ
を刺したその時、地元住民の声(26万の署名)と無限の役所パワー=税金の力により形
を変えて復活することが決まります。
                  
初期の活躍、戦争の悲劇、戦後の復興、没落、そして未来への希望、という枠組みを被
りもので構築し、その中で人々の熱い思いを語るというスタイルなのでしょう。主人公
は人間でないものなのですが、そこに生活を営む人々の息吹が感じられます。ここが地
域密着型の劇団というものなのでしょう。
これ地元民だとめちゃくちゃおもしろいんだろうなあ。わたしでもうるっときちゃいま
した。この舞台はかぶりものの大衆演劇というべきものなのかもしれません。

写真は後楽園さんを後ろから写したものです。


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