今までに見た舞台の感想をつづってあります。
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 題名:演劇集団キャラメルボックス2009クリスマスツアー『エンジェル・イヤーズ・ストーリー』 日時:2009年12月23日14:00-16:10 劇場:サンシャイン劇場 料金:6000円 座席:2階5列目左端近く 劇団:演劇集団キャラメルボックス 脚本:成井豊 演出:成井豊+真柴あずき 出演: 三沢静治:西川浩幸 三沢奏:渡邊安理 三沢詠子:大森美紀子 十和田園美:坂口理恵 黒石春樹:菅野良一 白神律花:前田綾 尻屋智:細見大輔 陸奥玲子:岡内美喜子 黒石夏雄:三浦剛 弘前恒一郎:筒井俊作 八戸詩郎:左東広之 黒石秋人:阿部丈二 三沢響太:多田直人 三沢つね子:小林千恵 ネタバレあり。 来年でキャラメルボックス設立25周年になるそうですね。 私が初めてキャラメルボックスをみたのは1989年の12月、ちょうど20年前でした。 その時には西川さんが犬の役をやっていたっけ。台詞が「わん」しかないのに泣けたのを はっきり覚えています。その後何年か間がぬけたときもありますが、途切れ途切れに見続 けています。今回は20年のうちに渋く成長した西川さんが主役の話。ほぼ同年代なので 感情移入もしやすいだろうと思って見にきました。まさにそのとおり。 ちょっと古風な西川さんの演技がぴたりとはいっています。おとうちゃんのいい話だねえ。 シーンがはじまって、演技に参加しないでぼーっとたっているキャストが舞台にいてあれ? と戸惑いました。ほどなく、どうやらふたりでひとりの役柄を演じているのだなあということ がわかります。複数人でひとりを演じるというのは最近別のところでもみましたね。ふたり目 は心の声なのですね。そしてこの心の声が聞こえることをエンジェルイヤーと呼んでいるの です。 両手と頭に包帯をまいた社長が出社して、社員にたいして出来事を語る形で始まります。 主人公は小さな出版社の社長、一男一女にめぐまれて大変なことも多いけれどとりあえず 幸せな生活をおくっていたはずなのに、ある事件で頭を怪我してから心の声が聞こえてし まいました。すると、信頼していたはずの家族からがんこおやじとか、私のことなんかほった らかしとか、妻まで何か秘密を持っていて。。息子はゼミの合宿だといってライブに出演し ているし、娘は塾のアルバイトにいって強盗犯とのトラブルにまきこまれちゃいます。 心の声が聞こえることで今まで見えなかったことに直面し、親子、夫婦の絆が強まる、とい う物語でした。心の中でも嘘をつく、というところもポイントかな。うまいなと思ったのが、心 の声が聞こえることで言葉をはなせない人の手話が読みとれてしまうのですね。 手話を読んでいるのではなく、心を読んでいるのですが。後ろのキャストが手話の発話を しているようでした(私は手話はわからないので正確なところはわかりません) 心の声が聞こえるなんて本当だとわかったら真っ先に当人が各所から狙われてピンチに なると思いますが、それはふぁんたじーということで。最後にまた事故にあってその結果 エンジェルイヤーの能力は失われてしまうのです。 クリスマスにじんわりさせる物語でした。でももうちょい泣かせてほしかったかも。 ちなみに奥さんの秘密は、旦那より給料がうーんと良かったこと。。。 PR 題名:jam 日時:2009年12月21日19:30-21:15 劇場:東京芸術劇場小ホール1 料金:当日4300円 座席:B5列16番(向こう正面最高列左ブロック通路側) 作・演出:青木豪 照明:日高勝彦 美術:田中敏恵 舞台監督:筒井昭善 効果:青木タクヘイ 効果オペレーター:吉岡英利子 演出助手:高岸未朝 中村純壱郎 衣装・ヘアメイク:栗原由佳 演出部:伊倉真理恵 宣伝美術:高橋歩 宣伝写真:中西隆良 舞台写真:鏡田伸幸 制作:菊池八恵 出演:中野英樹、萩原利映、遠藤隆太、小松和重、佐藤直子、澁谷佳世、 永滝元太郎(劇団M.O.P.)、廣川三憲(ナイロン100℃)、松本紀保 ストーリー: 舞台はシーズンオフのペンション。 年末に行われる地元コーラスの発表会のため指揮者やピアニストが宿泊したり、 常連客が婚約者のお披露目に訪れたりといつになく騒がしい。 健二郎はそのペンションのオーナー、素子(そうこ)はその義理の妹だ。 素子は姉の他界により健二郎と、その息子・康一、 そしてペンションの面倒を見つづけて10年になる。 彼らに必要とされ、ともに暮らすのをよしとしてきた素子は、 いつしか必要とされるのを言い訳にいろいろなことを諦めるようになっていた。 そして自分の望みを見失っていることに気づく素子。 しかしもうそれほど若くもなく、新しい世界に踏み出す勇気も持てない。 そんなとき、背中を押してくれたのは 彼女を必要としてくれていた周りの人々だった。 ベートーヴェン交響曲第九番が旅立つであろう彼女を送り出す。 この劇団を見るのは初めて。 劇場の真ん中に舞台が作られており、それを両側から挟むように客席が向かい合って います。土曜にみたひょっとこ乱舞と同じ配置。今回はいつも舞台であるところにすわり ました。舞台はフローリングの床に小さめの絨毯、シンプルな椅子とテーブルのカフェと いった雰囲気、私からみて左側にカウンターがあり、右にはTVと古いタンス、組立ボッ クスに本が少々。 開演15分前にはがらがらでどうなるんだろう?と思ったのですが、オープン時はほぼ埋 まっていました。客席の後ろにディスプレイ、線画で動く前説。 さて内容はペンションのオーナー義兄、妹コンビが主役。もやもやした、引っ込み思案な 人達ばかり、煮えきらない中で、良い人にみられたい症候群のヒロインが、ちょっとだけ 背中を押されてなんとかなるかも、という微温的なウェルメイドストーリー。BGMは無く、 劇中でかけられる第九だけが、音楽らしい音楽。 年末に向けてぎりぎりと絞られたささくれだった心をゆるゆると緩めてくれるような雰囲気 でした。なんかすごく素直な物語ですね。 ふたりの会話にたいして、脇で電話している発話がきれいに合いの手になっているのに は笑えました。 この劇団はこの公演を最後に休止にはいるそうです。色々事情はあるのでしょうが、残 念ですね。 題名:ひょっとこ乱舞 第22回公演「モンキー・チョップ・ブルックナー!!」 日時:2009年12月19日14:00-15:50(ポストトークあり) 劇場:シアタートラム 料金:「タダ見でゴー!」(前売り3200円) 座席:I-7(正面5列目右ブロック左端) 劇団:ひょっとこ乱舞 作・演出 広田淳一 出演:チョウソンハ、中村早香、橋本仁、笠井里美、松下仁、根岸絵美、齋藤陽介、 コロ(柿喰う客)、佐藤みゆき(こゆび侍)、小菅紘史(第七劇場)、永島敬三 舞台監督:宮田公一(Y’s factory) 舞台美術:大泉七奈子 音響:角張正雄 照明:三浦あさ子(賽【sai】) 映像:荒船泰廣(sushi film) 衣装:澄井葵 ヘアメイク:増田加奈 演出助手:稲垣干城 上田康文 宣伝美術:タカダユウナ(初期型) 宣伝写真:聡明堂 Web:堀田弘明 遠藤沙土 記録:赤坂久美 内堀義之 制作:柏戸綾 塩田友克 砂田麻里子 この劇団の本公演をはじめて見ました。 この作品、モンキーもチョップもブルックナーにも関係ないそうです(^^;) アジア舞台芸術祭2009東京『東京舞台』LIVE 版2009で予告編のような15分の作品 を見て、おもしろいかも?と思ったので見にきてみました。 この劇団はすばらしい。Show Must Go On をほんとにやってる。普通ならば休演も 視野にいれるような主要キャストの怪我なのに、短時間で劇団全体でうまく対応して まるで最初からそれが芝居の一部分だったかのように見せています。演出家、キャスト スタッフ全員がすごいポテンシャルを秘めているのだと思われます。 劇場の真ん中を横切るようにして石畳ができています。いつも舞台がある場所も座席 となり、石畳をはさむように客が対面する形となっています。石畳の頭上には木枠が天 井からつり下げられています。客の入りは8割といったところ。 ちらしの中に人物相関図があるのはうれしい。 アンケートを出すと100円キャッシュバックっていい感じ。私はピンク色アンケートでキャッ シュバック対象外でしたよ。アンケート項目にチラシ部門があったのはびっくり、妥当な 価格はいくらなのか、暑いか・寒いか、などまじめに客にコメントをきこうとしている姿勢は なかなか良い印象を受けます。 前説に作者がでてきて曰く、 「昨日役者のけががおきた。予定していた演出のままではできない。けがをしたまま出 てきているが、物語上意味はないことをお伝えしたい。何事もなかったかのようにやりま すので、拍手で伝えてやっていただければ。。」ほんとに車椅子で登場!あたかも最初 から車椅子であったかのような演技で、しかもすばやい車椅子さばき!ちょっと見ほれ ました。 物語は、監禁されていたヒロインを主役の彼がつれてくるところから始まります。3人で 住んでいるうちにおきる波紋、そして彼が孤立してどんどんおかしくなっていく様子を 迫真の演技でみせてくれます。 ヒロインは3人キャスト、舞台に同時に出ています。最初は世界が3つに分裂して続い ていくのかと思っていたのですが、どうもそうではなく3人であわせてひとりとみなして いるそうです。てっきり各キャスト3人ずつでやると思い込んだのは Play Without Words を見た経験がフラッシュバックしたせいかもしれません。 最後は、以前監禁していた男と彼の立場が入れ替わり、最初と最後がつながって終 わり。フィナーレでは天井にあった四角い枠がキャスト全員を囲むように降りてきました。 主役チョウソンハの存在感がとても大きい。かなりアップテンポでテンションが高いシー ンの連続です。引きこもりがどう社会に関わっていくのか、参加しない人たちをどうやっ てつなぎ直すのか?ただ、監禁から連れ出したのに警察に連絡しないのはどうなの? トラブルがひどくなるたびに、警察に連絡したらそれで解決なのにそうしない必然性が 感じられないのがとても惜しい。 劇団員に対するポストトークがありました。 Q:車椅子になった原因は? A:稽古中に走っていて止まったらアキレス腱がぴきっといった。翌日起きたらどんどん 痛くなってきてとうとう病院行きに。それが昨日の昼間。 Q:三谷さん(ヒロイン)はなぜ3人なんですか? A:1人でやるとこういう人というのが掴めてしまうので、3人でやって掴めないようにした。 Q:天井が降りてくるのはどういう意味? A:天井がおりてくるのは、劇場はいるまではわからないことだったので、最後の いろんな解釈を持ってもらってかまわない Q:タイトルは当初それが使われる予定だったのか? A:猿みたいなものがでてこないのかなーと思ってつけた。いつの間にか猿はいらないな。 ブルックナーもかかる予定、小さな部屋の小さなお話で違うかなあ。 ラッキーパンチシューベルト というのも対抗の題名にあった Q:三谷さんが3人はつかみどころをなくするためにやったのか? A:個性みたいなものを考えていた、各人に聞いてみたい 私は臆病な子、一番離れたところにおくし、一番最後にはなる 私は他のかわいいひとたちとは違うし、、作り込みすぎだからやめろとは言われた けれど元は崩さないようにやったつもり。 中谷美紀、嫌われ松子の一生をイメージした。 なかなか興味深い劇団です。また見に行くと思います。 題名:アジア舞台芸術祭2009東京『東京舞台』LIVE 版2009 C,Dプログラム 日時:2009年11月29日15:00-16:45(途中休憩あり) 劇場:東京芸術劇場中ホール 料金:無料 座席:8列目あたりのセンター 番組: Cプログラム 15:00-15:45 第七劇場/チェルフィッチュ Dプログラム 16:00-16:45 ひょっとこ乱舞/shelf ただということで見に行ってみました。各劇団の公演は約15分、公演と公演の間に 劇団紹介のビデオ映像が流れました。舞台装置はほとんどなく、せいぜい椅子など が持ち込まれるだけ。各劇団お試し版(予告編?)舞台といった風情でしたよ。 舞台上の字幕で英語でスクリプトが出るところは国際芸術祭ゆえでしょうか。 第七劇場 背景に丑の刻参りに関する英語の説明がはいりました。椅子を使ったダンス と丑の刻参り?朗読口調の語りがはいりました チェルフィッチュ ひとりひとりでてきて棒読み口調で語りかけました。意識が飛びました。 ちかくに座っていた観客が「チェリーフィッシュ見ると睡魔との戦いだよな。」 確かにその通り。 ひょっとこ乱舞 「かんきん」という言葉をモチーフにショートストーリー。大人数です。 私は最初に「換金」が思い浮かんでしまい、いったいどこらへんが換金なのか 悩んじゃいましたよ。マイスペースや引きこもり、監禁、など世相?を反映した 物語を不思議なテイストのリズムダンス込でみせてくれます。 次回の作品見てみたいと思いましたね。 shelf 4人がたったまま朗読劇。意識ははっきりしていたはず。。 全体としてなかなか興味深い舞台で、これなら朝からABパターンも見ておけば 良かったとちょっと後悔しましたよ。 題名:全労済ホール/スペース・ゼロ20周年記念『ラフカット2009』ラフカット15周年スペシャル 日時:2009年11月7日14:00-16:45(途中休憩あり) 劇場:全労済ホール/スペース・ゼロ 料金:当日3500円 座席:14列25番(最後方付近右端) 番組: ◇第一話 「職員会議」 脚本:G2/演出:堤 泰之 出演:内山拓磨・佐糖勇樹・田中貴裕・平井孝幸・加藤理恵・桜井美弥乃・ハヤコ ◇第二話 「真夜中の太陽」 原案・音楽:谷山浩子/脚本・演出:工藤千夏<青年団リンク・うさぎ庵> 出演:礒瑚子・江幡朋子・恩田愛・加藤充華・加藤道子・神岡磨奈・澤山佳小里・白川美波・ 多田慶子・中村まい・中村真沙海・松本奈緒・山藤貴子・ジェイソン・ハンコック ◇第三話 「アンデスの混乱」 脚本:鴻上尚史/演出:堤泰之 出演:青木映樹・伊藤そうあ・加賀田浩二・小林祐真・的場司・山下平祐・横田一善・ 高橋奈津季・小林夏子・水谷友子・和田真希子 ◇第四話 「父を叩く」 脚本・演出:堤泰之 出演:神戸誠治・木村賢・高橋伸禎・都甲賢次・渡辺芳博・安藤彩華・稲井田百代・ 千田美智子・藤吉みわ ラフカット観劇は初めて。短編オムニバスなので、次々目先がかわってなかなか良い感じ。 ◇第一話 「職員会議」 ちょっと的が絞り切れてない筋書きに役者が無理矢理載った感がありましたね。 小泉先生はいかにもいそうでよかった。佐川先生肩で風を切っている感じ。 弁護士がそこでそんなやばい橋をわたるかーという感もあり。 ◇第二話 「真夜中の太陽」 いやはや真夜中の太陽で泣けるとは。客席からもすすり泣きが聞こえました。 おばあさんの回想ものがたり。戦時中に防空壕にはいりそこなって音楽室でピアノを弾い ていた女子生徒ひとりだけが生き残って過去を回想します。おばあさんはそのまま他は当 時のまま、過去を振り返り、なしえなかった未来にあこがれ、、、そして自らを許し。 ああ、もうばあさんに感情移入する歳になったのだなあとしみじみ思いましたよ。 筋書き的にはちょっとどうかな、と思わないではないのですが、ものの見事に泣かし 合唱が非常に効果的に使われています。かわいい声だ。レミゼのエンディングをみてい るよう。 ◇第三話 「アンデスの混乱」 すごくまともな脚本、普通のかきおろしの芝居を見ているかのよう。アンデスの正餐+優し い日本人という感じの構成。キャラもたっており、各人が良い仕事。脚本と演出の出来が 良すぎて、キャストの力量がわからないかも。 アンデス山中に遭難した飛行機の生き残りは日本人ばかり、食料がなくなってそこで死体 を食べるか、、、付和雷同する日本人の特性、宗教感覚、マスコミの対応など風刺てんこ もり。賛美歌がいつのまにか童謡に化けるのもうまく使えてます。ちなみに私が 先に死んだ時は私の死体は是非とも有効活用してほしいと日頃から願っております。 緊急時に食べて他人が生きながらえてくれるのなら本望。最初に食べちゃってください。 ◇第四話 「父を叩く」 病室の中の一風景とでもいいましょうか。脚本的はかなり流して作っているように思うので すが、キャストの力量をみるにはいいでしょう。 ラフカットはキャストの顔見せ興業だと思っていたのですが、なんだかライターの顔見せの ような雰囲気も。出来の良すぎる脚本も微妙なんですねえ。 キャストで一番よかったのは第二話のおばあさん役の多田慶子さん。 次回もまた見に行きたいと思いましたよ。 |
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