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題名:ベッジ・パードン
劇場:世田谷パブリックシアター
日時:2011年7月16日18:00-21:05(途中休憩あり)
料金:9000円
座席:1階K11(客席なかほど左側通路側)
劇団:シス・カンパニー
作・演出:三谷幸喜
出演:
夏目金之助(日本人留学生):野村萬斎
  アニー・ペリン(ベッジ):深津絵里
  畑中惣太郎(ソータロー):大泉 洋
  グリムズビー(アニーの弟):浦井健治
  ハロルド・ブレッド(電気工)/サラ・ブレッド(下宿の女主人)/
  ケイト・スパロウ(サラの妹)/ウィリアム・クレイグ(シェイクスピア研究家)/
  ハモンド牧師(クレイグの友人)/セントクレア婦人(クレイグの友人)/
  ビクトリア女王/ブラッドストリート警部(スコットランドヤードの警部)/
  弾丸ロス(お尋ね者)/ミスター・ジャック/モラン大佐(退役軍人):浅野和之

ストーリー:(公式Webより)
明治政府の命を受け、夏目漱石が英国留学へと旅立ったのは1900年のこと。
ロンドンから綴った漱石の手紙には、度々[ベッジ・パードン]なる女性が登場する。
生来の神経症的性質を抱え、漱石は異国の地でどんな人間模様を育んでいたのだろう?
三谷幸喜が描く“のちの文豪”と“ベッジ・パードン”の物語。


満員立ち見です。劇場の上のほうまでいっぱい。
舞台の幕はロンドンの地図、明かりがついているところが下宿の位置?舞台装置は下宿
部屋とその外の廊下、その上の屋根部屋の窓。漱石の下宿で物語は進みます。廊下が舞
台左側にあり、下宿と仕切りがあるので、客席右手前方に座っていると、廊下での演技
が見えないかもしれません。

最初は英語で始まります。すぐにナレーションで、観客のために英語を日本語に翻訳し
て上演します!w それからは日本語です。劇中で一度だけ翻訳モードをオフにして、
日本語の戯れ歌、なかなかおもしろい趣向でした。

漱石の下に下宿している日本人のソータローは陽気だけどなんとなくうさんくさい。小
間使のアニーはコックニー訛でHの発音がありません。日本語でそれを表現するために、
H抜いてしゃべっているのはさすが。アニーの弟もおなじ訛りで奮闘。漱石がアニーと懇
ろになってしまった後は、漱石も流暢ではあるがHがない発音にとなってしまいました。
惣太郎は英語が流暢で日本人同士でもあえて英語で通しているのですが、実は日本語で
話すとおそろしく訛るw タイトルのベッジパードンは I beg your pardon がコックニー
訛で bedge pardon になったことからアニーについたあだ名でした。
そして、大家、大家の奥さん、大家の奥さんの妹、英語の先生、英語の先生の友人夫婦、
刑事、強盗、ビクトリア女王、死んだ犬、新しい下の住人、を一役でやる浅野さん、こ
れぞ宛書き?千変万化で少人数のキャストなのに物語に広がりをもたらせてくれました。
そして、この一人多役がまた、漱石曰く「イギリス人が全部同じ顔に見える。。」という
ギャグのネタにもなっていました。

金之助は英語が話せないためにひきこもり、すべてのことに受身。とてもまじめなのです
が妙にかわいい金之助を萬斎さんが熱演。sense of humour があるというソータローの
せりふに思わず納得。金之助は日本人のソータローがいると意識してしまってより下手に
なる。ソータローもわざと一緒にいる。。。ソータローは表面は良い隣人のふりをしてい
ますが、実は金之助の状況を妬んでこそこそ意地悪。
ソータローは金之助の妻からの手紙を隠してしまい、そのため金之助は妻が自分に愛想尽か
しをしたと思ってしまいます。その状態でなかよくなってしまうアニーと金之助、ベッド
の上でも仲良しっ。
グリムズビーは自分本位で聞く耳もたず、一本スジが通った哲学を持っているようです
が、ただ普通の倫理観とはあいいれません。
借金のカタに姉を女衒に売り飛ばそうとしたり、兄?という感じもあったのですがあま
えんぼさんの雰囲気は弟かなあ。
アニーを日本に連れてかえって妻にしようとしていたら、、あるきっかけでソータロー
が隠していた手紙が見つかってしまいました。そこでソータローの悪意発覚。金之助錯乱、
アニーは金之助をあきらめて弟のために身を売り。。金之助はそこから完全に引きこもり
になってしまいました。

本当に見事な宛書きに見えます。どこまでが史実でどこからが創作なのかぜんぜんわかっ
ていませんが、きれいにまとまっていましたね。
きらきらと夢を語るアニーがまぶしかった。

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